「数学教室」(2011.1)1月号に数学者の森毅さんとつきあいのあった4人の方々がそれぞれに追悼文を寄せている。
その中に森さんの著書「自由を生きる」(東京新聞社)が何回か引用されていた。私はこの本を読んだことがない。
かなりの森さんの本を買い込んだ方だが、それでも彼は200冊くらい本を出しているのでもっているのはそのうちのごく一部にしかすぎない。とはいっても20冊を越えるとは思うが。
「自由を生きる」は森さんの自伝みたいなものらしいが、古本で手に入るなら読んでみたいと思う。
もう何年前になるか忘れたが、一度だけ数教協の全国大会(高知)で一度だけお目にかかって話をしたことがある。彼はアルコールが駄目なのだが、それでもコーヒーを飲みながら、いくらでも話すというタイプである。
数学者の野崎昭弘さんが森さんの特徴を評して「本質的なことを短くすぱっという」と言っている。また、知識が豊富で独自の視点があって、たいていの人が思いつかない観察や評価が話せるとも言っている。
銀林浩さんは森ダイアグラムのあとづけを「量の世界ー構造主義的分析」(麦書房)に書いたと言っている。また、森ダイアグラムも必ずしも森さんの発案だとも言っていない。だが、森ダイアグラムの名称はもう定着してしまっている。
銀林さんの、「癒しの術を知った人としての森毅」という像は当たっているのだろう。
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