月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

きき酒会へ

2018-04-03 | 
今日は店長と一緒に、滋賀県の「萩乃露」というお酒を造っている蔵へ。
飲食店など業者向けの「きき酒会」だったのだ。

最近は9月~5月までの3季醸造の蔵も増えてきているが(冷房設備が整えられるようになったので)、こちらは昔ながらの寒造りで、3月中に甑倒し(仕込みを終えること)、皆造(搾りまで終えて完全に今年の造りを終えること)を迎えていた。

そこで、できた新酒が50種類弱ほど、ずらり。
(中にはリキュールや、熟成後のものもある)

それを順番に「きいて」いくのだ。

日本酒の業界誌を書くようになってから、一気にたくさんのお酒をきき酒するという機会が増えた。
今回は50もなかったけれど、多いときは80~120種類くらいを一度にきくことがある。
よく「そんなにたくさん飲んで違いがわかるの?」と聞かれるが、わかる。
きき酒能力は常に鍛えておきたいので、こういう機会がとても大切。
勉強になるし、練習になる。

この蔵は、いろんなタイプのお酒にも挑戦していて、その姿勢はとても素敵なんだけど、今回一気に味わった結果を見ると、やっぱり私はスタンダードなお酒が好きなんだなと思った。
派手さやインパクトには欠けるけれど、食事と合わせてずっと飲めるお酒。
今日も明日もあさっても、ずっと飽きないお酒。
そういうお酒が一番いい。

蔵を出てから、店長とカフェでコーヒーを飲みながら、お酒談義。
それもまた楽しかった。


さて。
明日から、次号の原稿書きがスタート。すでに3蔵の取材が終わっている。
もう追い詰められてピンチになって、精神も体力も崩壊していく状態で書くのは嫌だから、早め早めに書くことを誓った。

4月にお願いするかも、と打診されていた大きな案件が2つも流れてしまい、ちょっとダメージを受けていたが、今自分に与えられた仕事をきちんとこなしていけば、またいい仕事もめぐってくるだろうと、あまり焦らずに構えることにした。
仕事は、たくさんいい仕事が来る時もあれば、全く来なくて落ち込む時もある。
そういうものなんだと、この2年でようやくそう思えるようになった。

逆に、20年以上、フリーでやって来られたことが奇跡だ。
奇跡に甘えちゃー、いかんな。