月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

黒目のカーブで取り寄せになるという件

2014-06-01 | 生活
私はよく酔っ払ってコンタクトレンズをなくす。(ずっとハードレンズだ)
なくし方はイロイロ。
目が痛くなって外して置いていて落としたり、風に吹かれて飛んでいったり。
目に入れたと思って指についたままタオルで拭いて潰したり。

今回は、土曜の夜。家の洗面所で外したときにどこかへ行ってしまった。捜しても捜しても見つからない。
仕方なく、日曜日にコンタクトを作りにいった。

コンタクトを作りに行くと、なんだかへこむことが多い。
まずは目の検査。
機械にあごを乗せて、筒みたいなので覗かれるやつ。向こうに気球とかの絵が見える。
その時必ず言われるのが、「はい、目をもっと開けてください」である。
いやいや・・・。こちらは最初から精一杯目を見開いているのだ。これでもかというくらいに。
それなのに、「はい、もっと!」「目、ちゃんと開けてますか?」「あれ?もっと開きませんか?」など言われるのがつらい。
世の中にはいろんな目の大きさの人がいるんです!!

軽くへこんだ後、じゃあ実際にコンタクトを作りましょうという段階になって言われるのが、
「あなたの黒目のカーブに合うレンズはありません」
である。
最初に言われたときは、「へ?」と思った。
毎回言われるので慣れたけれど、どうやら私は黒目が標準以下の大きさなので、目のカーブが小さく、どこのコンタクトレンズ屋でも置いている「標準」のレンズの中にはないようなのだ。
「お取り寄せになりますけど、いいですか?」と言われる。
いいも悪いも、それしか合わないんだから、仕方ないじゃないか!!

しかし、またこれがへこむ。
自分の目の大きさが、「見た目」とかではなく、医学的に「標準以下」と証明されるって・・・!!

ただ、もしかしていつも行っているコンタクトレンズ屋の在庫が悪いんじゃないかと思い、今回はわざわざ他の店に行ってみたのだが、結果は同じだった。
証明の上塗り・・・。
これで私の黒目カーブ問題は確実となったわけだ。

へこみながらも仕方ないので取り寄せをお願いしようかと思ったが、月曜・火曜と大事な取材があるので、メガネはいやだ。
そこでふと思った。ソフトレンズの1dayとかにしたらどうなんだろう?
これなら黒目カーブ問題も解決できるし、何よりもう酔っ払って落としても怖くない。
(ハードレンズは安いものでもないので、なくすとかなりの出費になるのだ。)

「お取り寄せか・・・」とつぶやいた私の気持ちを察したのか、店員さんも提案してくれた。
「それなら、1dayのソフトレンズにするのはいかがですか?これなら本日お渡しもできますよ!」と。
一瞬、「いいね!」と思ったけれど、一抹の不安が・・・。

ソフトレンズ。
ふにゃふにゃで目に入れるのはやさしい感じはするけれど、なんか怖いんだよな・・・
ハードは黒目の上にしか乗らないけど、ソフトは白目まで進入する。あの感じがなんだか・・・
それに、取るときもみんな直接目に指を突っ込んで引っ張っている。あれもなんだか・・・
いろいろ魅力的なのだが、ちょっと怖いので正直に店員さんに「怖いんです」と言うと、「何言ってるんですか!ハードを入れられる人なら全然余裕ですよ!」と一蹴された。
それで逆に背中を押されたみたいになって、「じゃあ、試してみようかな」と私。

店員さんがお試し用のソフトレンズを持ってきた。
指に乗せてくれて、入れ方を丁寧にレクチャーしてくれる。
さあ、どうぞ!と入れる段階になったのだが、どうにもうまくいかない。
「そっちの手で目を開いてください!」
「下から、下から!」
と横で指導してくれるのだが、どうしても無理。
半泣きになっていると、店員さんもあきれてしまって「なんでそんなに怖がるんですか?簡単ですよ」と、自ら私の目に入れてくれた。
入った!!(当たり前)
「さあ、左も同じようにやってみてください」と言われ、左目で再度挑戦。
しかし、また入らない。

はぁ・・・と二人でため息。
「もういいです、私・・・」
「いやいや、大丈夫ですって!」
「いいんです。なんかソフト難しい・・・私には無理です」
「ハードを入れられるんだから、大丈夫ですよ!」
「ううん・・・もう無理なんです」

出た!
へたれかおり!!

店員さんも粘り強く、「もう1回だけやってみましょう!」と励ましてくれ、もう一度チャレンジしたが、やっぱり無理。
結局あきらめて「ハードの取り寄せお願いします・・・」ということになった。
店員さんはちょっとイラっとしていたのか、「わかりました」と答えたあと、こう言った。

「でも、ハードレンズだったら、これから先もあなたの黒目は絶対お取り寄せですからね」

・・・いぢわる。

半泣きでハードの取り寄せを頼んでメガネで帰宅したのだった。

いいんだ。いいんだ。
ずっとお取り寄せでもいいんだ。
ソフトレンズは怖い、難しい。

そう。なくさなければいいだけのこと。
今度のレンズは絶対に酔っ払ってなくさない。
ずっとハードで生きてやる!