湯ノ花温泉から未舗装の山道を12キロ入って行ったところに駐車場が有ります。午前8時過ぎに出発。川のせせらぎの音が涼しげです。鳥の鳴き声もウグイスを初め最盛期と思われる程の賑やかさです。頂上までは、花の写真を撮ったり,休み休みしたりしてのんびりと歩みを進めます。友人がインターネットから花の写真を印刷した物を持って来ましたので,それを見比べながら花の名前を探しました。途中小田代でとても花に詳しい人がいました。一眼レフで色んな花の写真を撮り,我々の質問に答えてくれました。小田代から最後の坂を登り切ると,そこは地上の楽園。いきなり飛び込んできたのが、ニッコウキスゲ。ニッコウキスゲは1日しか花を咲かさないそうです。頂上は、湿地帯の平原で、北の方から吹く風がとてもさわやかで、空の青、雲の白、花の黄色、湿原の緑とポスターにでもしたいような風景です。木道は一方通行なので、帝釈山の方に向かい非難小屋の脇で昼食にする事にしました。昼食のカップヌードルをほおばり、食後のコーヒーを飲んでいたら、連れが珍しい花を見つけました。なんと座っていた木のすぐ後ろに銀竜草が複数咲いているではありませんか。銀竜草は別名幽霊茸ともいい見方によっては不気味な感じがします。葉の葉緑素を持たないので光合成によらず,腐食土から栄養分を取っているようです。キノコと同じ理屈なのでしょうか?小一時間程休み帝釈山を往復すると2時間以上を要するため、下山する事にしました。
下山しているときいつも思うのは、よくこんなに登ってきたなあということです。食料も水も使用したため、下山時は荷物も軽く登りの半分位の時間で済むのですが、それでも結構長い時間降り続けなくてはいけません。結論は、一歩一歩歩みを進めれば、相当な力になるという事を登山は教えてくれるのです。下山途中、涼しげな沢の透き通った水で顔を洗い夏の登山を満喫しました。元来た悪路を戻り、湯ノ花温泉に到着。酒屋さんで外来入浴券を購入します。200円で4箇所の共同浴場に入れます。
お風呂は、やや熱めなものの肩まで浸かるとじわっと疲れた足腰に効いてきます。一人が日焼けのため熱い湯には入れず、水が出る唯一の共同浴場まで車で向かい浸かった後、本日のお宿のペンションに4時過ぎに着き、ビールと焼酎で酒盛りをしました。夕食時には赤白のワインも飲みましたので、久しぶりに飲み過ぎました。