亀田司法書士ブログ

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信託(3)

2011-10-07 16:38:06 | 司法書士の日記

ブログも長いこと更新していませんでした。申し訳ありません。さて,10月5日民事信託の研修に行ってきました。第1回目は,公証人による遺言信託の講義です。実例を交えた講義で大変参考になりました。
特に印象に残ったのは,「受託者のなり手」の問題です。信託業法との関係で,弁護士・司法書士は受託者には現行なり得ないとの解釈です。この中で,私が意外に感じたのは,弁護士・司法書士以外の専門職の人は,受託者になれると解釈していることです。専門職とは,税理士等の事務系の資格者のことを指すと思いますが,この場合,報酬を得て複数の信託の受託者になることは,業法との関係から少し疑問があるように感じました。ただ,ここの所をあまり厳格に解釈すると,民事信託においては,相当の能力を有する受託者の供給先が無いことになります。
この先生は,弁護士・司法書士でも顔見知りだとか,実費程度の報酬であれば問題ないと仰っていましたが,法律家が,実費程度の報酬で責任のある受託者の仕事を引き受けるとは思えず,依然として受託者のなり手がいないため,平成18年12月に信託法が改正されたにもかかわらず,依然として信託の利用がほとんどされていないという実態も納得できます。
信託の欠点は,裁判所の関与が少ないという事にもあると言われていました。確かに,信頼できる人に受託者になってもらうにせよ,受託者の行為について,法律的に素人であろう受益者と委託者の監督しか及ばないというシステムは,委託者の財産管理能力の減退を考慮して信託を行う動機から考えれば,不安要素がたくさんあります。もっとも,信託監督人または受益者代理人に専門職を選任し専門家の知識・能力を借りるという方法も有ります。しかし,そんな回りくどいことをしなくても,受託者の範囲を広げればもっともっと利用は広がると思います。
現行法では,信託の引受けを営業として行うこと(信託法2条1項)は,管理型やグループ内企業の信託を除いて,免許が必要で有り,免許を受けるためには最低でも1億円の資本金を有する株式会社でなければなりません。
裁判所の関与が有る法定後見制度は,後見人等の担い手に制限を設けていません。
裁判所の関与・監督に代わる不正の防止方法を工夫することで,受託者の給源の拡大を図ることができると思います。我田引水といわれるかも知れませんが,私は,成年後見人の担い手と同様,法律家を積極的に採用すべきだと思います。なぜなら,彼等には,懲戒制度により業務禁止等の懲罰が予定されており,いったん不法なことを行えば,以後は法律家としての仕事を失いかねないからです。
次回の研修のテーマは,「マイケル・ジャクソンの遺言と信託」だそうです。興味深いことがあれば,また報告します。


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1 コメント

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Unknown (司法書士受験生)
2011-10-11 19:11:59
とてもおもしろそうな興味深い研修で、憧れてしまいます。ぜひ詳しくお教えいただきたいです!更新楽心待ちにしております!!

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