亀田司法書士ブログ

越谷市の亀田司法書士事務所のブログです

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遺言執行者

2011-12-28 14:56:27 | 遺言・相続

遺言執行者とは,「被相続人(亡くなった人)の代わりに遺言内容を実現する事務を行う者」と簡単に表せます。民法の,遺言執行者に関する条文は,1006条から1021条に有り,中でも重要なものとしては,「1011条 遺言執行者は,遅滞なく財産目録を作成して,相続人に交付しなければならない。1013条 遺言執行者がある場合には,相続人は,相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。」が有ります。
 一般的な遺言では,特定の相続人に単独で相続させる旨および,この相続人を遺言執行者に選任することが多いものです。ところが,この場合に問題になるのが,1011条であって我々実務家と異なり,一般の人が執行者の場合,ほとんど財産目録の作成を行っていないのではないかと思われます。これを行わずに遺言を執行した場合,遺言執行者に対する損害賠償請求を認めた裁判例があります。これを避けようと遺言執行者を定めない場合,実際の取得者でない法定相続人が,法定相続分による共有の登記をしてしまい,その後,その持分の移転を受けた者あるいは,持分に対する担保権を設定した者に対しては,遺言により単独で不動産を取得したはずなのに,民法177条により法定相続分を超える持分を取得したことを対抗できません。ですから1013条によって,前記のような他の相続人による処分行為を無効とするため,遺言執行者を定めておく必要はあるのです。
遺言執行行為の典型としては,1.不動産2.預貯金3.株式等の名義書換を行うこと及び場合によっては,不動産等を売却した上で,相続人に分配する等の手続きが有りますが,事務手続きに慣れない人がこれらを行うのは結構大変だと思われます。相続人は,遺族の死亡という悲しみの中で,これらを冷静に行う必要が有ります。
私も経験しましたが,預金の払い戻しを行っている際,涙が止めどなくこぼれてきたことを思い出します。
執行の費用にもよりますが,これらの事務を,専門家あるいは遺言者の信用できる人に任せてみてはいかがでしょう。精神的な負担がだいぶ和らぐことは間違い有りません。 

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必要な遺言

2011-12-12 09:54:57 | 遺言・相続

遺言をしてくれていればと思う場面は,複数有ります。キーワードは,離婚と兄弟です。一つは離婚して前配偶者との間に,子供がいる場合。もう一つは兄弟に法定相続分が行く場合です。
今回は,兄弟が法定相続人のケースです。子供がいない夫婦の一人が亡くなった場合及び配偶者も子供もいない人が亡くなった場合,兄弟に相続権が有ります。この場合の相続人の確定が大変なのです。亡くなった人はもとより,相続人となる兄弟も既に無くなっていることが多く,この場合亡くなった兄弟の子供(甥姪)に相続権が移ります。
特に,兄弟間の相続の場合,現代では,甥,姪と日常的な交流している人は,多くありません。事務所では,戸籍の取得代行を依頼される事が多いのですが,これが結構手間が掛かります。日常的な交流が無いということは,連絡先も不明であることにつながり,戸籍だけでは住所が判明しませんので,戸籍の附票も取り寄せることになります。この書類だけで,10通を超えることも珍しくありません。そして,住所が判明したら,先ず,①兄弟の死亡の事実,②遺産分割に関しての希望 を伺う手紙を出します。その後,依頼者の希望と合致する③遺産分割協議の提案を行い,④協議書への署名押印,印鑑証明書等の書類の受領を受けて,ようやく登記等の手続きに入ります。
私の取り扱った事案では,強固な要求をされる事は,比較的少なかったのですが,それでも,提案受諾の意思を受け取るまでは相当神経を使います。このようなとき,遺言を残してくれたら,遺言一つで処理できるのにと思うのです。遺言は,以前にも書きましたように,専門家の関与した自筆証書でも良いのですが,既に死亡している兄弟がいて,甥姪との交流が無い場合は,公正証書遺言をお勧めします。自筆証書の検認を申立る際,甥姪の連絡先を突き止めるのは大変な手間ですから。

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職業病 闇金

2011-12-08 09:01:46 | 債務整理

どういうわけか,私の事務所が闇金を取扱う事務所として携帯サイトに登録されているのです。最近はそれ程でもないのですが,闇金解決の依頼の電話が掛かってきます。通常は,「支払を行わなければ,そのうちにあきらめます。支払うことは犯罪を手助けすることになります。」とお説教をして終わるのですが,今回は,会社に厳しい督促の電話が頻繁に掛かってくるという事で,住所も事務所に近い事から面談をして話を聞く事になりました。結果,最も督促の厳しい1社を着手金受領前に受任し,残りは,給料日に着手金の入金が有ったことを確認してから受任することにしました。1社に電話をし,闇金は犯罪行為であり,罰則も重いので即座に督促を止めること。止めなければ,依頼者に同行して刑事告訴する旨を伝えました。翌日,彼から電話がありました。その1社は請求が止まったが,他の社に司法書士に相談した旨を答えたところ,1社はもうあきらめるとの回答だったが,逆に以前にも増して,会社に頻繁に電話をしてくる業者がある。何とか電話をしてくれないか。私は,給料日まで近いのだから,会社にその事情を話して下さいと対応しました。さて,給料日です。彼からの着手金の振り込みも電話もありません。携帯に電話しても返信が無いので,会社に個人名で私宛に電話を下さいと伝えたところ,即座に電話があり,給料は昨日未だ受け取ってない。闇金も解決してない。後で電話します。と言ったきりなしのつぶてです。??彼にとっては,闇金と私が同列なのでしょうか?私が着手金受領前に敢えて1社しか電話しなかったのは,このような懸念があったからです。私は,闇金等の違法行為の解決にできる限りの力を貸すことは,法律家の使命であると思い,内容にかかわらず自身でできる限りの仕事を受任する姿勢でいました。今回の件は,人に裏切られたと言う感情のみ残ると共に,闇金被害者の一部は,善悪の判断も着かないほどに精神的に追い詰められたのではないかと思いました。
闇金被害の解決には,緊急性が求められます。しかし,このようなリスクを抱えて,しかも,リスクが顕在化したときの私達法律家のメンタルも相当傷つきます。先ず人を疑ってかかるという姿勢になってしまうのは法律家の職業病なのでしょうか?

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自筆証書遺言の勧め

2011-12-02 11:47:50 | 遺言・相続

私が経験してきた相続で,圧倒的に多いのが,父(夫)が死亡したときの遺産分割協議において,母(妻)が全てを相続するケースです。特に両親が住んでいた住宅は,子供達にとっては,母が引き続き住むのだから母単独名義にしておこうということになります。さて,次に母が亡くなったときはどうでしょう?母と同居している子供がいれば,その子が相続するという協議がまとまる可能性が高いと思いますが,それでも家を相続しない子にとって,多少の不満は隠せないでしょう。結婚している場合は,配偶者の意向も絡んでくる場合も有ります。
このケース,つまり相続人が子供達の代になる場合は,万一を考え遺言をしておく方が賢明ではないでしょうか。
遺言といえば,私達専門家は,通常公正証書遺言を勧めます。しかし,必要性を強く感じている人以外の一般の人にとって,公正証書遺言は,ハードルが高いのではと思い始めました。通常,母は子供達が死後も仲良くやっていけて,相続争いなど起きることを想像したくありません。だからこそ,無駄とも思える遺言作成費用を掛けてまで,公正証書遺言を行おうと思う人が少ないのでは。
さて,公正証書遺言のメリットは,検認(家庭裁判所での確認手続き)を受けずに,登記や預金の払い戻しができることです。一方,デメリットは,①公証人の手数料が掛かること②証人になってもらう人2名を探す必要が有ることです。証人は,遺言の内容を知りうることになるため,通常,他人には依頼しにくいものです。さりとて,法定相続人や受遺者等利害関係人は,証人になれません。そのため,税理士,司法書士,行政書士等の専門家に証人を依頼することになります。専門家は,無償ではないため,費用の支出を覚悟する必要が有ります。
一方,自筆証書遺言の最大の欠点は,無効な遺言をしてしまう可能性が有ることです。メリットは,費用が掛からないことです。そこで,父(夫)の相続登記を依頼した際,司法書士のアドバイスを得ながら,遺言を作ることが考えられます。これならば,余程複雑な内容でもない限り,有効で公正証書遺言より遙かに安い費用で遺言が作成できるでしょう。その上で,密封した遺言を子供の一人に預けておくのです。確かに検認の手続きの手間は有りますが,
遺言をするきっかけとして,最も適した時期なのではと思います。なにより,遺言をするという認識が芽生えます。その後思い直して,公正証書遺言を作成することももちろん可能です。全文自筆で,子への思いを記してみてはいかがでしょう。

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青少年作文発表会

2011-12-02 09:59:23 | 司法書士の日記
26日は、吉川市の青少年健全育成大会の発表会の日でした。毎年この時期に「オアシス」という市の施設で開催されます。去年は午後でしたが、今年は午前の開催にしたところ、去年に増しての観衆となりました。今年のテーマは、「あいさつ」に関する標語・作文。それに「少年の主張」でした。選ばれた作品とはいえ、みんなしっかりした考えを持っていることにいつもながら感心させられます。
 少し紹介します。「あいさつは声だけじゃないよ 目と心」作文では、「あいさつ」は、元気の源。心を明るくする。友達ができる等。「少年の主張」の部では、今年は、東日本大震災があり、人の役に立つ仕事に就きたいという発言が多かったように感じました。ミュージカル俳優になりたい。みんなが感動し、希望や勇気を持ってくれる存在になりたいから。「第二の地球」宇宙のどこかに地球と同じような星がある。第二の地球にみんなで引越しても、人間のためだけに資源を好き放題に利用し、自然環境を破壊し続ければ、また、第三、第四の星を探して引っ越さなければいけなくなる。だから、元の豊かな地球へ戻すことに真剣に取り組まなければいけない。その他、良い行いをして褒められたとき、褒められたこともうれしいけど、それよりも、自分の行動に気づき、それを認めてくれる人がいる事を知ったことがうれしいんです。等。一緒に傍聴しているおじさん同士で、我々の子供の頃は、やんちゃで外を遊び回っていたものだよ。それにしても今の子は、しっかりした考えを持っている。小・中学生とはとても思えない、との感想が飛び交いました。閉会して、退出時、今年県会議員に選ばれた若手の議員さんも、感心することしきりでした。日本の未来も捨てたものではないと思いました。
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