以前にもカレイドスコープという名前について書きましたが、それは「美しい」「形」を「私は見る」という意味の3つのギリシャ語を組み合わせた造語です。ブリュースター郷が万華鏡を発明した当時の知識人たちは、ラテン語やギリシャ語を学んでおり、おそらくその頃このように名前をつけるのが、ひとつのスタイルだったのでしょう。
はるか昔の古代ギリシャ時代にすでに2枚の鏡は反射により、多くの映像を映し出すこと、角度によってその数は違ってくることなどは知られていました。シンメトリーという概念も、またその様式美もすでに認識されていました。
ブリュースター郷が発明者である所以は、彼がそのシンメトリーに色や動きを加えたら美しいに違いないという発想を得て、複数の鏡を筒の中にいれ、先端に色のついたガラス片を入れたオブジェクトセルを置き、それが回る仕組みを創り上げたことです。「複数の映像が見えること」と「美しい形となって見えること、その美しい形が動くこと」との間には長い年月の隔たりがあり、ちょっとした工夫のようにも思える彼の発想が、やはりすごいことだったのだと改めて思わされます。その万華鏡の歴史は200年弱。そして現代万華鏡のルネッサンスは30年ほどが経過しました。際限のない変化を見せる「美しい形」は、これからも人々の心を惹きつけ続けるのだろうか、そんなことに思いを馳せながら、万華鏡を覗く毎日です。
はるか昔の古代ギリシャ時代にすでに2枚の鏡は反射により、多くの映像を映し出すこと、角度によってその数は違ってくることなどは知られていました。シンメトリーという概念も、またその様式美もすでに認識されていました。
ブリュースター郷が発明者である所以は、彼がそのシンメトリーに色や動きを加えたら美しいに違いないという発想を得て、複数の鏡を筒の中にいれ、先端に色のついたガラス片を入れたオブジェクトセルを置き、それが回る仕組みを創り上げたことです。「複数の映像が見えること」と「美しい形となって見えること、その美しい形が動くこと」との間には長い年月の隔たりがあり、ちょっとした工夫のようにも思える彼の発想が、やはりすごいことだったのだと改めて思わされます。その万華鏡の歴史は200年弱。そして現代万華鏡のルネッサンスは30年ほどが経過しました。際限のない変化を見せる「美しい形」は、これからも人々の心を惹きつけ続けるのだろうか、そんなことに思いを馳せながら、万華鏡を覗く毎日です。