万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

元祖ワンドスコープは「イリュージョン」

2006-09-07 21:38:34 | 万華鏡ブログ
まだ日本で現代万華鏡があまり知られていなかった10年ほど前、万華鏡専門店にはアメリカ製の現代万華鏡が並び、少しずつ人々の注目を集めつつありました。お客様は昔馴染みの万華鏡とはまったく違った新しいタイプの万華鏡に大いに驚き、感激したものでした。特に誰もが驚きを持って覗いたのが、この「イリュージョン」という万華鏡です。今ではどこにでもある安価な万華鏡の代表のようなこのタイプですが、最初に日本に、いえアメリカでも、登場したときにはそのアイディアと花火のような映像展開に、心から感動し、この感動を家族や友人に教えてあげたいという気持ちで買い求めた人がたくさんいたはずです。アクリル製で扱いやすく、価格も5千円前後だったと記憶しています。プレゼントとしても買いやすく、まだ珍しい存在で、受け取った方が皆喜んでくれるので、私もずいぶんプレゼントした覚えがあります。
アメリカのワイルドウッド社が「スペースチューブ」という煌くホログラムやビーズを入れた長いチューブを考案し、製作販売したのが発端で、コージー・ベーカーさんとの協力で、元祖ワンドスコープである「イリュージョン」が出来たそうです。2等辺3角形の3ミラーシステムの生み出す映像も新鮮だったし、チューブの色合いも多彩で、簡単に交換できることも人気の秘密でした。残念ながら、アイディアがシンプルすぎて、中国製を始めとしてたくさんの類似商品が作られるようになり、より安く売られるようになったこともあって、この会社は経営が成り立たなくなり生産をやめました。このタイプの万華鏡も昔のような注目を浴びることもなくなってしまいました。でも、この「イリュージョン」を持っている方はきっとその価値をよく分かると思います。初めての感動をもたらした万華鏡であるからだけでなく、ワイルドウッド社の「スペースチューブ」はその色合いが一味違うきれいさがあると思うからです。
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