万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

小さなホィール・カレイドスコープ

2010-07-29 22:47:44 | 万華鏡ブログ

今日は小さなホィールタイプの万華鏡です。ホィールタイプとは、円盤状のオブジェクトを回転させて、映像の変化を楽しむ作品です。チェーンが見えるのでわかると思いますが、ペンダントで、しかも映像が美しい本格的な万華鏡です。
大きさはホィールの先まで入れて長さが6.5cmしかありません。四角い筒の一辺は1cmです。作家さんはロリ・ライリー(LとRが交互に来るので、発音が難しい!)さん。たぶん名前をご存じの方はいらっしゃらないと思いますが、もともと万華鏡の作家さんでした。
ホィールスコープをおそらく世界で一番たくさん作っているチェスニック工房のジャニス・チェスニックさんの娘さんであり、シェリル・コックさん、ジョン・グリーンさんらのお姉さんです。13年ほど前に万華鏡製作からは離れて、ジュエリー製作の道で活躍してきましたが、今度はその分野にホィールタイプの万華鏡を取り入れた作品で復活してきました。 


サークルミラーを通して、色の混じりあいを楽しむ作品です。映り込むホィールの色によって、豊かな色合いの変化が見られます。

 
今回ご紹介するもう一つは、筒にダイクロイックガラスを使っています。光のあたる方向によって、青から紫に色を変えます。


こちらの映像は縦横に模様を繰り返す4ミラーシステムです。パステル画のような柔らかい印象を受ける映像です。こちらもホィールの映り込む場所によって、多彩な色彩を見せています。

こんなペンダントを下げていたら、「あっ、万華鏡だね!」と言われるでしょうか?
それとも「それは何?」と聞かれるでしょうか?

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筒の中の花火

2010-07-28 20:30:49 | 万華鏡ブログ
この万華鏡は、このブログでは初登場のマーク&キャロル・レイノルズさんの作品です。手持ち型にしては大きめで30cmほどの長さがあります。さまざまな木材の選択肢があり、色が薄くて白っぽいものから、この作品のように、濃い色のものまで、選ぶことができます。筒上に一本入るライン模様も、いくつかのデザインがあり、筒のアクセントになっています。


先端部を回転させると、びっくりするほど細かくて色とりどりの映像が、花火のように生まれてきます。中心からパーッと広がる映像の変化が美しく、時々きらめきのあるオブジェクトが光に満ちた輪となって、広がるところはまさに花火を見ているようです。 

この作品はシングルタイプで、スマートな台に載っています。箱入りのボックスセットとなると、複数の種類のオブジェクトセルが箱の中にあり、交換して映像を楽しみます。
マークさんの万華鏡作家歴はもう30年にもなります。兄のピーチ・レイノルズさんとふたりでスタートした万華鏡工房でしたが、ピーチさんが別の分野に行き、彼が引き継ぎました。妻のキャロルさんが手伝うようになりましたが、その彼女も15年ほどの制作歴があります。 万華鏡ルネッサンスの初期の頃から、作家として活動してきたのですね。 そして、作品のスタイルもあまり変わらずに、製作しつづけていらっしゃいますが、いつ見てもその映像表現に驚きの声を出さずにはいられません。

 

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ひまわり

2010-07-25 22:18:58 | 万華鏡ブログ
今日も季節の花がテーマです。 ひまわりの花を、その大きさと明るさそのままに、万華鏡に飾りました。
コーキー・ウィークスさんの「ひまわり」は、ガラスの内側に、金属を細工した一輪の花を前面に、そして裏側には葉が飾られています。


中の映像も大きくて、迫力満点です。 花そのもののオブジェクトのほか、ガラス片、ビーズ、パール、メタルワーク、細かい金色の粒ビーズの入ったガラスアンプルなど、種類や質感を変えて表情も豊かに変化します。セルの中を見ると、大胆に思えるほどオブジェクトの使い方がダイナミックでありながら、ミラーシステムとオブジェクトのバランスが絶妙で、インパクトのある映像表現の展開に、目を奪われます。



コーキーさんは、ザ・ブリュースター・カレイドスコープソサエティーの会員による投票(アンケート)で、いくつかの部門に受賞者として名を連ねています。たとえば、「好きな作家」、「コレクションの数の多い作家」、「満足できる価格」、「審美的な万華鏡」といった部門です。ファンが多いことがよくわかる結果でした。

 

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朝顔の花が咲きました

2010-07-23 18:04:50 | 万華鏡ブログ
依田満・百合子さんのシリーズ作品は、季節を感じるガラスの筒に万華鏡の命を吹き込みます。今日は、朝顔の花が美しい万華鏡をご紹介します。サンドブラストの技法で、淡い紫色の朝顔の花が浮き出た白い筒は見るからに涼しげですね。

このシリーズはオープン2ミラーシステムになっていて、ミラーの筒が一面、閉じていないため、外のガラスの模様を映像の周りに映し出します。 


中に咲く花は5ポイント。 ブルー、紫、グリーンなど、本当に細かく作られたガラスオブジェクトが、並んで、重なり合って、次々に違った花姿を創り上げます。 

外からは見えない小さなオブジェクトセルから、こんなにたくさんの、朝顔の花が見えるなんて・・・そして、薄くてしなやかで、夏の暑さの中咲き誇っている朝顔を花を見ているようで、万華鏡って本当にすごいなあと、いつもながら感動してしまうのです。

 

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朝顔の招待状

2010-07-23 16:04:23 | 万華鏡ブログ

今年も届きました。 「おとなも楽しむ万華鏡 2010」展の嬉しいご案内状です。
中村あや子さんの万華鏡映像を使ったデザインが、あまりにも素敵なので、昨年に続いてご紹介します。

今回で7年目になるというのですから、月日の流れを感じてしまいますが、こうやって恒例のように続いていることを、地元の万華鏡ファンの一人として、本当にうれしく思います。
参加予定の作家さんは次の方々です。

山見浩司さん、角敏郎さん、Karinさん、木村えみ子さん、喜多里加さん、小嶌淳さん、佐藤元洋さん、田村慎一さん、豊田万里さん、中里保子さん、細野朝士さん、中村明巧さん、中村あや子さん 

「のぞいているのはきっと自分の心の底」  あなたも覗きに来ませんか。

8月3日(火)~9日(月)
そごう横浜店 6階美術館通り 特設会場
午前10時~午後8時
     

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ふらび便り2010 その4

2010-07-22 21:45:48 | 万華鏡ブログ
「ふらび」で出会った素敵な木工の万華鏡をご紹介します。
ひとつめは、ヘンリー・バーガソンさんのマーブルスコープ。ガラス作家さんの創ったガラスの球の模様を万華鏡を通して楽しみます。
姿が美しいですね。バーガソンさんの作品は、木工の万華鏡で、数種類の木材を組み合わせたデザインとラインの美しさ、そして、万華鏡としての機能に工夫のあるのが特徴です。この作品は台座から外れるようになっていて、光を調節するために手にとって動かせるようになっています。たくさんのマーブルがありますが、簡単に交換できる仕組みになっています。


ガラスの球を指で回しながら、次々に生まれる映像に、つい覗き続けてしまいます。

もう一つは、グレン・ストローブさんの万華鏡です。 以前もご紹介したのですが、いつ見てもきれいなので、また登場です。窓際の机の上にこんな風に置かれていました。(詳しい説明は2009年9月2日のブログを見てくださいね。)


シンプルだけどやはり木工の巧みを感じる造形と、万華鏡としての機能や映像美を追求してここに至ったと感じる、素晴らしい作品です。

 
外のデザインも、中の映像の美しさもバランスがとれていて、とても心地よく楽しめる万華鏡です。 「心地よさ」は、見る人がいて初めて成り立つ万華鏡というアートには一つのたいせつな要素だと思います。

 

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ふらび便り2010 その3

2010-07-21 23:15:07 | 万華鏡ブログ

「ふらび」のご紹介に欠かせないのは、依田満さん・百合子さんの工房が演出する投影式万華鏡の世界です。 音楽室にはピアノの鍵盤や楽譜に映し出された色模様が、音の無い音楽を奏でます。

その音楽に合わせて踊っているのでしょうか・・・ペンギンたち。
そして微笑むスノーマンも色とりどりに模様替え。

そして色鮮やかなレインボー。 


このほかにもいろいろな演出がなされている音楽室は、椅子や机もあって、ここも心行くまで楽しめる空間になっています。

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ふらび便り2010 その2

2010-07-20 19:53:43 | 万華鏡ブログ
「ふらび」は小学校でしたから、立派な体育館があります。そこには体を動かして楽しめる大型万華鏡も設置されています。この写真は、2009年10月10日、第一回子ども夢創学校に参加してくれた保育園児から高校生までの子どもたちが、依田さんご夫妻の指導のもと、工夫しながら作った「ふらびの樹」という作品です。周りの万華鏡もデザインして、いろいろな高さから覗けるように設置しました。その映像のひとつです。ふらびの四季を感じることができる共同作品です。

 


今回、理科室に展示されていた中村明巧さん・あや子さんの作品もご紹介したいと思います。 独特の光沢のあるステンドガラスと手描きの絵が組み合わされて、美しい外観のパーラータイプの万華鏡です。

 

窓辺の明るい光を取り込んで、こんなにきれいな映像が見えます。

 

虹色の光沢のある美しい赤いガラスの万華鏡もありました。


大きな三角形の覗き口から見えるのは、こんなユニークな映像です。


いつも不思議な映像で、びっくりさせられることが多い中村さんのミラーシステムです。不思議なだけでなく、とても魅力的な映像ですね。たくさん浮かんでいる球体はどうなっているんだろう? その不思議さがたまりません。

外に出てみたら、そこにも可愛い球体がたくさんありました。可愛いだけでなく、とっても美味しいんです。「ふらび」には「ふらびの樹」のほかにも、さくらんぼのいっぱいなる樹、立派な赤松の樹、「ふらび」を見守るような、巨大な春楡の樹があって、とっても良い雰囲気なんですよ。


脚立を運んできて実を取ってくださったスタッフの青木さん、洗ってくださった三井さん、ごちそうさまでした。 思い出の味になりました。

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ふらび便り2010 その1

2010-07-19 22:28:29 | 万華鏡ブログ

ふらのやまべ美ゅーじあむ「ふらび」が、山部第一小学校の校舎に開館してから、1年が過ぎました。冬場は訪れる人も少なかったけれど、5月の連休の頃、北海道の新聞で紹介されたりして、だんだんと訪れる人の数も増えてきたそうです。 1年ぶりにお邪魔しましたが、この木造校舎の温かい雰囲気とゆったりと流れる空気の中、万華鏡の世界に浸って幸せな気分になってきました。

 

図書室や音楽室には、依田さんご夫妻とスタッフの方による映華鏡と影絵の世界が広がり、癒しと和みの空間を、皆で分かち合える素敵な場所があります。昨年もご紹介しましたので、今回は、理科室から。



こんな風に気楽な感じで並んでいる万華鏡は、三井さんのコレクション。なかなか見ることのできない貴重な作品も、何気なく並んでいます。白い棚の中にもいろいろあります。展示されるものは、テーマによって変わるそうです。手にとって、こころゆくまで覗くことができるんです。明るくてゆったりとした空間が万華鏡を見るには最適です。黒くて大きいのは、依田さんによる遠華鏡(大型テレイドスコープ)です。

今回まとめて展示されていたのは、ランディー&シェリー・ナップさんの懐かしい万華鏡の数々。ふらび代表の三井郁弥さんは、シェリーさんの大ファンで、このコレクションには特別の思い入れがあるそうです。

 


そしてこちらには細井厚子さんの万華鏡。 静かな教室でゆったりと楽しむ至福の時間。

 
アンドリュー・リアリーさんのバブルスコープ。シャボン玉の液の虹色の光沢を万華鏡模様に映し出す、大変ユニークで、珍しい作品です。

ふらび便り2010は、まだ続きます・・・・

 

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ワイン樽の万華鏡 ~富良野にて~

2010-07-19 00:04:18 | 万華鏡ブログ

富良野に、もう一か所、依田満さん・百合子さん製作のワイン樽の万華鏡がお目見えしました。
一つ目は、昨年、山辺第一小学校が生まれ変わった「ふらび」(ふらのやまべ美ゅーじあむ)でしたが、今年できたばかりの2番目は、富良野ワイン工場にあります。

その2階に設置された大きな万華鏡の中には、大きな三角形の覗き口からこんなに美しい映像が見えています。


大きな花模様の球体は、テイパードミラーシステムによって生まれる立体的な映像。そして背景の色が5色に移り変わり、映像の雰囲気を変えていきます。ワインの試飲ができるこの場で、美しい映像に酔ってしまう人もいるかもしれません。

 

ほら、気持ち良くなって映像もこんなに赤くなりました。

ワイン樽はとても大きく、したがってこの万華鏡もかなり大型の作品ですが、地元に材料や道具を持ち込んで、何日もかけて仕上げられたそうです。妥協することなく、最良の作品を作り上げるために努力なさる依田さんご夫妻の製作の姿勢にはいつも頭が下がります。映像を見ていると、細部まで神経を行き届かせて作られていることがよくわかります。 第一番目とは少し違って作られているそうですよ。

7月は富良野ではラベンダーの花盛り。たくさんの方が訪れるこの地で、できるだけ多くの人がこの万華鏡を見つけてくれますように。
いつでも特別きれいな花の姿が見えるのですから。


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