万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

K-Pod カラディモスさんの新作

2014-06-29 20:50:32 | 万華鏡ブログ

今年の万華鏡コンベンションに登場したチャールズ・カラディモスさんの新作万華鏡 K-Podです。 コーンタイプの作品よりは背が低く、ミニタイプの作品よりは大きい・・・今までにないサイズが目を惹きました。少し丸みを帯びた形が「Pod」 (豆の莢)のような形で、K-Podと名づけられたのだと思います。 

シンプルな形状に見えますが、スランピングの技法で半分ずつ丸みを帯びて成形したものを、合わせています。 ガラスの滑らかな曲線が手になじみ、覗きやすい万華鏡です。 いろいろな色模様のガラスで製作されている35点の限定版作品で、外観のイメージに合わせて映像の色合いも考えられています。
どの色にしようかと迷うところです。

カラディモスさんのテーブルです。 今年はパーラー型の作品はありませんでしたが、新作が4種類でした。 K-Podは一番前に並んでいます。


カラディモスさんの万華鏡は2ミラーが定番で、このシリーズは8ポイントです。透明なガラスオブジェクトも使っていて、白い背景なので、全体が明るい爽やかな映像になっています。

この作品で気づいたのですが、丸い形のオブジェクトが入っているのです。 その動きは映像の変化にリズムを与えている印象で、楽しさを感じてとても気に入りました。

もう1点はK-Pod ペーパーウェイト シリーズ、エディション#2(10個の限定版) という作品です。 白いガラスをベースにダイクロイックガラスを重ねた模様をフュージングし、さらに透明なガラスを被せているので、とても厚みがあり、重量感があります。 それでペーパーウェイトという名がついたようです。 エディション#1は黒がベースです。 

白い地に、黒のダイクロイックガラスと透明なダイクロイックガラスを重ねた模様はキラキラとゆらめき、きれいです。 ガラスの中に泡も見えていて、空気の動きを感じるようです。
こちらは9ポイントの映像です。 ポイント数が一つ増えているだけですが、細かさを感じますね。

黒い細いオブジェクトは、映像の繊細さを引き立てています。 

ドライセルなので、先端を回すたびに、これらのオブジェクトが動く音が 耳に心地よく、またオイルセルとは違って、一度にパッと映像が変わる小気味よさも特徴です。

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優しさを感じる万華鏡

2014-06-26 18:02:51 | 万華鏡ブログ

このランプはシェリル・コックさんの新作発表の作品です。 とてもシンプルなデザイン、構造ですが、万華鏡の良さというのでしょうか、心惹かれるものを感じました。 
シェリルさんは、ステンドガラスの作家さんとしても活躍中の方で、教会の窓を飾る大きなパネル作品の連作は、写真を拝見しただけですが、大変素晴らしいものでした。 定番の万華鏡は、ホイールタイプで金属の筒というタイプが多いこともあり、このランプの万華鏡に新鮮味を感じたのも確かです。

トップのふたを外し覗くと鮮やかで気持ちの良い映像が見えています。 外観もそうですが、この作品の魅力は万華鏡の持つ、温かさ、心地よさを醸し出しているところにあります。

シェードを外して内部を見せていただきました。 とてもきれいなガラス細工がトレイに無造作に置かれていて、下からの照明を受けて輝いています。 これらがシェードに組み込まれたミラーシステムを通して美しい映像となって、目に飛び込んでくるのです。
縁に並んだLEDの照明はシェードを被せて、ランプの柔らかい光となります。

オブジェクトは自由に動かせますし、交換することもできます。 トレイを回転させて映像の変化を楽しみます。

こんなランプが部屋にあったら、さぞ心が安らぐことでしょう。 覗いたら気持ちいい映像が見えて、目にも心にも優しい作品だと感じました。 作家さんのお人柄もあるのかなと思います。

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新しい構造に挑戦

2014-06-24 21:47:21 | 万華鏡ブログ

今回の万華鏡コンベンションのキーワードは「Konstruction Junction」でした。
構造という意味のConstruction がKaleidoscope のKに置き換わっています。 万華鏡の構造やデザインという面を取り上げて見ようという試みでした。

北村幸信さんは今回2回目の参加ですが、このテーマにしっかりと向き合った新作を2点発表なさいました。
上の写真で帯地を巻いた万華鏡は、いくつもの万華鏡を組み合わせた作品です。タイトルは「One Dozen in One」 (ひとつに12個分)です。 4種類のミラーシステムが組み込まれたボディーと、3種類のオブジェクトケースのついたホイールの組み合わせなので、12個分なんですね。 ホイールはマグネットで着脱します。 また、ホイールのオブジェクトケースとミラーシステムがそれぞれ、きちんと合う位置にくるようにするのもマグネットです。

光源はLEDでオブジェクトを照明しますが、一定の明るさを保つバッテリー内蔵ではなく、一時的に電気を蓄えて減少にまかせるキャパシターを使うことで、明るさの変化をわざと取り入れる試みに挑戦しています。 キャパシターは短時間で充電でき、時間の経過とともに電圧が低下する特徴があるそうです。

二つ目の作品は「No Mirror, No Housing」。 鏡もミラーシステムを入れる筐体もありません。プリズムの内面の鏡面効果を使ったもので、プリズムの透き通った特徴を生かすために、そのままを使っています。覗き口側が狭く、先端が広がる逆テーパード型の4ミラーシステムと同じような働きをします。
光がプリズム内で全反射するため、ミラー効果を得られるのです。

オブジェクトはいろいろな装飾を施したホイールです。  このホイールは、回転するだけでなくプリズムに対しての角度も変えられるので、ホイールに当たる光を調節する働きをします。 ホログラムやダイクロのオブジェクトに特に有効です。
またマグネットの着脱式でリバーシブルです。

いろいろな工夫に満ちた万華鏡は、コレクターの方にもアメリカのギャラリーの方にも高く評価されていました。 (プリズムに貼られている紙は売却済みの印です。)

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Welcome to Anz's Home 

2014-06-23 22:50:30 | 万華鏡ブログ

今日は依田満さん・百合子さんの万華鏡工房と蟹江杏さんのコラボレーションによる投影万華鏡映像作品をご紹介します。

東京国際フォーラムにあるフォーラムアートショップで開催中の蟹江杏さん作品展。 絵画や版画で楽しくて、夢と希望のある世界を表現していらっしゃるように思いました。

フォーラムアートショップでは、季節ごとにテーマのある、依田さんご夫妻の投影万華鏡映像を、ウィンドウに大きく映し出していますが、今回は、ギャラリーでの作品展に合わせ、 蟹江杏さんの世界を万華鏡映像として映し出しています。

絵本から飛び出したような蝶や鳥、動物たちが次々に現れます。透明感のある模様で、ガラスオブジェクトとはちょっと違った、水彩画のような雰囲気。 物語が進むように映像が動いていきます。

ギャラリーの中の版画や絵も独特の感性があり素敵でしたが、動く映像の中にも蟹江さんの生み出すキャラクターを見つけると、また楽しいですね。 合わせて楽しむのがお薦めです。

この作品展は6月29日まで東京フォーラム、フォーラムアートショップで開催中です。投影万華鏡は暗くなってから20時までです。

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シェリーさんとランディーさんの万華鏡教室

2014-06-20 21:09:06 | 万華鏡ブログ

今日は、シェリー・ナップさん、ランディー・ナップさんの万華鏡教室の様子です。 作家さんが用意してくれた材料を使って、自分だけの万華鏡を作りますが、教室のやりかたは作家さんごとに違っています。 
ナップさんの場合、まず、金属の筒が配られ、好きな色で光沢のあるシートを巻きます。一番の挑戦となるのは、ミラーを組むところです。 ミラーの組み方は作家さんもそれぞれに決めたやりかたがありますが、教室では、普通の人がちゃんと組めるように教える工夫があります。
その時に使うのが上の写真に見えている ジグです。 
このジグを使ってミラーを組み、グル―ガンで接着します。

丁寧に説明するランディーさん。

手とり足とりの指導はシェリーさん。

私はちょっとお邪魔して撮影させていただきましたが、この万華鏡はこの教室に参加した友人の製作したものです。

半透明なセルの中にオブジェクトを入れています。 鏡がちゃんと組めていて、きれいな5ポイントの映像です。

ナップさんは久しぶりのコンベンションの参加ということもあり、万華鏡教室は一番先に定員に達しました。 参加できた方はラッキーでした。

彼らの工房での万華鏡製作は、ランディーさんが木工やアクリルの加工など主にボディーの担当、シェリーさんはオブジェクトを手作りし、主に映像の担当として、二人での万華鏡製作をなさってきました。 とても素敵な作家さんのご夫婦です。

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RINNE  輪廻

2014-06-19 21:44:35 | 万華鏡ブログ

佐藤元洋さんの万華鏡コンベンションでの新作発表の作品「RINNE」です。 吹きガラスの堂々とした作品ですね。

透明感のある台座はグリーンの流れるような模様が美しく、本体の筒もまた、オレンジ、ブラウン、イエローなどがきれいな色模様を見せているガラスです。アイホールの部分もオブジェクトセルもすべてガラス製で、きれいに磨かれています。

その中に展開するのはいつもながら、繊細で美しい色模様です。 この作品では新しい試みがあり、今までとは違った映像表現になっています。

佐藤さん独特のガラスオブジェクトの生み出す模様に虹色の模様が重なっています。 偏光素材を取り入れて、このように質感の異なる部分が映像に映り込むようにしています。

不思議な印象の映像ですね。

新しさと自分らしさとが表現された佐藤さんの万華鏡に、今年もまた魅せられました。

 

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ゴールドに映えるフェニックス 

2014-06-18 21:01:40 | 万華鏡ブログ

今日は、伊藤美津江さんが、万華鏡コンベンションで新作発表なさった作品「フェニックス」をご紹介します。 その内部映像が上の写真です。 内部に光源を組み込み、鮮やかな色合いの球体とそこから広がろうとする青やグリーン、紫などの輝く模様を演出しています。 フェニックスが飛ぶ姿だそうです。

金箔を貼ったボディーには、金属を打ち出して製作した鳳凰が飾られています。上から覗き、横のノブを回して映像の変化を楽しみます。

そしてオブジェクトになっているのが、伊藤さんが以前からよく使っている「リリアン」です。 筒状に張り付けたものが、次の写真ですが、このような筒がオブジェクトになっていて、(写真が少しぼやけてしまいました)ユニークな映像を表現しています。

リリアンは光沢のある太い糸で、テイパードに組んだ鏡の向こうに鮮やかな球体映像が浮かび上がります。 ガラスやビーズとは違った質感で、新鮮な印象です。

 

数年前のコンベンションではステンドガラスの折り鶴の作品で、やはりリリアンをオブジェクトに使っていて印象的でしたが、今年も同じ素材で、違った映像、違った面白さを見せています。

同じテーマで作られたオイルワンドの作品。サイレントオークションに出品されました。

 

万華鏡の外見、素材、技法にもいろいろ挑戦なさっていて、新しいものを生み出すところがすごいと思います。 そのためにいろいろな引き出しのある作家さんです。

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ジュディスさんとトムさんの万華鏡教室

2014-06-17 16:54:32 | 万華鏡ブログ

ブリュースター・カレイドスコープソサエティーのコンベンションの様子をお伝えしていますが、今日は、ジュディス・ポールさんとトム・ダーデンさんの万華鏡教室です。 上の写真は、ジュディスさんが提供しているオブジェクトのお皿です。 いろいろな楽しいオブジェクトが見えていますね。

奥に座っていらっしゃるのがジュディスさん。 たくさんの種類のオブジェクトがお料理のように並んでいます。 選ぶのもじっくり時間をかけます。 どれもきれいで、みんな使いたくなってしまいますが、もちろんそのようなわけにはいきません。

でも、たくさんのお皿を見るだけでわくわくしますね。

今回はジュディスさんが通常使われている万華鏡の筒で白い色のものが配られ、それを自分らしく仕上げるのです。 

ミラーの組み方を習いたい人はトムさんがしっかり指導してくださいます。

友人が参加しましたので、お邪魔して撮影させていただきました。 みなさん真剣に世界で一つだけの作品を創ろうと取り組んでいます。 それぞれテーマに沿って作品を創ります。

オブジェクトの選び方、使い方について、ジュディスさんから説明があり、参加者一人一人がテーマに沿って組み合わせたオブジェクトセルをチェックしながら、アドヴァイスをしてくれます。 

ミラーを通して見たらどんなかなと何度も確かめながら思考錯誤します。自分で作る楽しさと、作家さんの偉大さを知る時です。

オブジェクトセルが決まるとトムさんがオイルを入れて、蓋を閉じてくれます。長年の経験から身に付けた方法があるそうです。

接着を待つ間に、白い筒に好きなように飾りつけを施し、自分だけの作品ができました。 自分だけとはいえ、世界でも一流の作家さんが手伝ってくださったという、それはまた素敵な思い出が詰まった作品です。コンベンションのプログラムにはこのようなクラスがいくつかあり、参加者の楽しみのひとつです。

セルの交換もできるインターチェンジャブルな万華鏡なので、ジュディスさんのセルを付け加えることもできます。

この万華鏡のテーマはハートだそうです。 隠れたハート探しも楽しいです。
教室は3~4時間。 とても充実した時間だったようです。 今度は私も参加してみたいなあと思ったことでした。

ジュディスさんは日本でも教室をやってみたいともおっしゃっていました。 実現したら嬉しいですね。

 

 

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La Luna

2014-06-16 13:17:16 | 万華鏡ブログ

今回のBKSのコンベンションで、マーク・ティクルさんが新作発表した"La Luna"(ラ・ルーナ)です。 月を意味するラテン系の言葉です。 この形状から名付けられたのかもしれません。

ティクルさんの作品といえば、大きな覗き口から見る3D映像の世界が特徴です。 この作品も写真から分かるように頂点から半分ぐらいまでが、覗き口になっています。頂点近くの覗き口(銀色の輪で囲まれているところ)は、真正面にオブジェクトセルが置かれているので、平面的な2ミラーの映像が見えます。 第三面がオープンになっていて、内部の模様を映しこんでいます。

大きくカーブする覗き口から見える映像はその視点によって見え方が違ってきますが、いずれも中央の立体をいろいろな角度から見る不思議な映像が展開します。

この金色の器は、奥行きのあるこの不思議な世界に存在しているようです。そして、その中に万華鏡の映像が見えています。  本当は存在していないのに、器があるように見える鏡のマジックです。 少し離れて見ると、このように立体的に層をなす映像になっています。

この形を生み出す仕組みが、この先端の部分です。  

そしてここに光を当てると、万華鏡の内部の世界が赤く色づきます。

鏡とガラスから生み出されたイリュージョンの世界は、ただ不思議で面白いだけでなく、施された内部の模様、リバースペインティングで表現した外観の姿、技術を駆使して作られたオブジェクトの数々など、それぞれへのこだわりと美しさの追求を合わせたアート作品として、存在するのです。

マークさんには10カ月になるオリー君という息子さんがいて、コンベンションの場にも初お目見えし、大人気でした。 お父さんによく似た青い目、金髪のとってもかわいいお子さんです。BKSはとてもフレンドリーなグループで、ファミリーでの参加もOKです。今回このくらい小さいお子さんが二人いて、これからもみんなでオリー君たちの成長を見守っていくことになるんだろうなと温かい気持ちになりました。

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新しいコンセプトで・・・中里保子さんの「曼荼羅」 Mandala by Yasuko Nakazato

2014-06-15 16:41:17 | 万華鏡ブログ

中里保子さんが今年の万華鏡コンベンションで新作発表なさった「Mandala 曼荼羅」です。
数年前からテーマにしてる「わ」を意識して、アイアン作家さんに製作依頼なさったスタンドが、積層ガラスの台に取り付けられています。
今回のコンベンションは、万華鏡のコンストラクション(構造や組み立て)という視点をテーマにしていましたので、中里さんの製作のコンセプトもそこにあります。

この万華鏡は本体のガラスの筒が2個用意されました。 差し替えて楽しめる構造です。
それぞれミラーシステムも異なり、またガラスの表情も異なっています。 

またオブジェクトのホイールも2種類用意され、こちらもマグネットで簡単に着脱でき、またベアリングを使って、回転も大変スムーズです。

万華鏡の筒も、ホイールもさらに製作が可能なわけで、求める方が自分の好きなように組み合わせることができるというのが、中里さんの新しい提案なのです。

それにしてもホイールの手の込んだ美しさに、みなさんびっくりしていました。 時間をかけて製作されたとのことですが、中里さんらしい、見事なアート作品ですね。 鏡に映り込む部分よりもはるかに大きな、圧倒的な迫力のホイールです。

模様は、中里さんが表現した曼荼羅です。 ガラスや金属のパーツを組み合わせ、さらに手描きの模様を入れて、焼き付けました。

こちらのホイールもすごく素敵なデザインですね。 細かい点描で描かれているところ、分かるでしょうか。

そして広めの覗き口から見た映像です。 ホイールのアートが姿を変えて新しい魅力になって目に飛び込んできます。 じっくり見てもいいし、ホイールを回転させてその変化を楽しめば、何倍もの喜びですね。

側面の表情もまた今までの作品とは違っています。

金属とガラスを組み合わせたデザインは、中里さんのスタイルの一つですが、今回はそこに大きなホイールがすべて見える形で追加されているのが、新しい挑戦だと思います。 外観として魅力的であるだけでなく、見る人に、中の映像への興味をかきたてるインパクトのあるホイールです。

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