万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

富良野万華鏡学校ふらび 世界の万華鏡コレクション展

2016-03-27 21:18:35 | 万華鏡ブログ

今年は万華鏡が発明されて200年。 それを記念しての万華鏡展が渋谷の東急百貨店本店で3月31日から4月5日まで開催されます。

主催するのは万華鏡コレクターであり、「富良野万華鏡学校ふらび」のオーナー三井郁弥さんです。「ふらび」は富良野市山部の廃校になった小学校で、「ふらのやまべ美ゅーじあむ」として生まれました。 現在は 名前や内容は少し変わりましたが、雄大な自然の中、三井さんの膨大なコレクションをゆったりと楽しめる場所として、万華鏡愛好家には知られた場所です。

三井さんのコレクションは、海外の作家、日本の作家の作品からなり、もう活動していない作家の貴重な万華鏡も含まれています。 今回は100点ほど展示されるそうですが、歴史的な万華鏡や万華鏡ルネッサンスの足跡をみることができる作品群を、北海道まで行かなくても見られるチャンスです。

 

毎日13時、15時からオリジナル万華鏡の手作り体験を三井さんが講師となって開催いたします。 それぞれ30分前に予約を受け付けます。 各回定員12名です。

また万華鏡の販売コーナーもあり、万華鏡関係者の協力により多くの作品が展示販売されるそうです。 万華鏡好きな方にぜひ見に来ていただきたいと思います。

会場 東急百貨店渋谷本店 3階イベントサロン
日時 2016年3月31日から4月5日
    午前11時から午後7時まで(最終日午後5時まで)

 

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さくら Cherry Blossom #4

2016-03-18 18:12:28 | 万華鏡ブログ

今日の桜の花は満開ですね。 3ミラーシステムの作品なので、視野いっぱいに桜の花が展開します。 清野一郎さんの白い陶器の万華鏡です。

清楚な雰囲気で、浮き上がる桜の花に添えられた金彩が上品な華やかさを見せています。
オブジェクトは白やピンクで、ガラスや陶を使っています。

清野さんも桜をテーマにした万華鏡をいろいろ制作なさっていますが、どれも和の万華鏡の趣を大切にし、日本人らしい感性の色使いで映像を表現しています。

たくさんの花が咲きました。 一足早いお花見ですね。
 
この春、仙台万華鏡美術館で素敵な企画展があるそうです。きっとたくさんの桜の万華鏡が素敵な花模様を見せてくれることでしょう。

さくらの万華鏡展

―鏡のなかの春をさがして― Vol.2

会期 : 2016年3月26日 ~ 4月17日

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さくら Cherry Blossom #3

2016-03-16 21:37:48 | 万華鏡ブログ

今日の桜の万華鏡は、依田満さん・百合子さんのガラスの万華鏡です。
桜をテーマに何種類かのガラスの筒のデザインがありますが、いずれも筒の模様を映しこんで白や淡いピンクの世界を見せています。

サンドブラストにより浮かび上がった桜の花が舞う万華鏡です。 
依田さんの映像を見ていると、ただきれいなだけでなく、桜の花の儚さをいつも感じます。この儚さがあるからこそ桜を愛でる日本人の心のようなものが見事に表現されていますね。

筒の中の見えない小さなオブジェクトセルには、びっくりするくらい小さくて精巧な手作りのガラスオブジェクトが入っています。 一つ一つ手作りで、丁寧に組み合わされたガラス細工は
重なり合って美しい映像を結びます。

こちらは華吹雪という作品の映像です。 桜は散り際もいいですよね。 シリーズ作品ですが、外観の色模様は微妙に違っていたり、映しこむ筒の模様も違っていて、中に咲く花は一つ一つ同じものはないのですから、お気に入りの1本を探すのがいつも大変です。 そして見つかったときはとても幸せになりますね。

柔らかさや優しさに満ちた映像世界には、オブジェクトを担当する百合子さんたちの心がたくさん込められていて、たくさんのファンに愛される万華鏡です。きっと共有する気持ちを感じるからでしょう。 万華鏡には作り手と受け取り手の間に、そんな気持ちのやり取りがあるのが、大きな魅力のひとつだと思うのです。

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さくら Cherry Blossom #2

2016-03-15 22:55:49 | 万華鏡ブログ

今日の桜の万華鏡は、溝口好晴さんの小さめの作品です。 溝口さんは様々な伝統工芸の技術を学ばれ、それらを生かした和の万華鏡を制作なさっています。

美しい木目の筒は、手触りも滑らかで温かみがあり、とても素敵な作品です。 

5弁の花びらのように見える5ポイントの映像はピンクの濃淡が組み合わされて、いろいろな桜の表情を見せます。

この万華鏡が素敵なのは、この美しい色の重ねを生み出すのが、さくら貝だというところです。 
溝口さんは自然界にある美しいものを、万華鏡の外観や内部映像に取り入れ、表現なさっています。

貝は光を通し、重なり合って美しい陰影となります。 オイルの中でゆっくり開花する花を楽しむ万華鏡です。

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さくら Cherry Blossom #1

2016-03-08 17:14:29 | 万華鏡ブログ

日本ではこれから桜の季節ですね。 河津桜の咲き誇る写真を見ましたが、心の浮き立つ季節になってきました。 
この映像は井野文絵さんの桜をイメージした作品の映像です。 花びらの形がラインになって映像に見えているところがユニークですね。

白い磁器の筒に優しいピンク色が映える万華鏡です。 小さいけれど、いえ、小さいからこそ愛でたくなる万華鏡ですね。

白い背景なので、光をたくさん通して明るい映像表現です。 ドライセルにガラスのオブジェクトが入っています。 2ミラー5ポイントの映像ですが、そこに黒いラインでくっきりと花の姿が浮き上がります。

外観と同様、中に展開する映像も愛らしいですね。

桜の花を表現した万華鏡はたくさんありますが、作家さんによって個性があります。 日本人ならではの感性を感じることもしばしば。
これから, 万華鏡に見る桜のアートをいくつかご紹介していきたいと思います。

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ガラスの花

2016-03-07 15:00:51 | 万華鏡ブログ

スティーブ&ペギー・キテルソン夫妻の「フラワースコープ」シリーズから久々の新デザインです。 ガラスのラベンダーの花束が白い筒の上に飾られた作品です。
細い緑色の茎、紫色の盛り上がった花々、それを束ねるピンクゴールドのリボンと段階的にフュージングで焼き付けて、その後、ふたたび窯の中でスランピングというテクニックで、半筒形に形作ります。 もうひとつの半筒形の白いガラスと合わせて、万華鏡のボディにしています。 手の込んだ作業の連続です。

テーマになる花はいろいろありますが、いずれもガラスの筒の上で存在感があり、目を惹くデザインです。 彼らの定番シリーズになっていますが、一つ一つ手作りの感じが伝わってきます。
花の飾りはかなり盛り上がっていますので、筒を回すのには不向きです。 手にとって覗くときはこの部分を上にします。 そして先端部のセルのところだけを回転させて映像の変化を楽しみます。 


 

オブジェクトはペギーさんのこだわりのガラス細工です。 ラベンダーの紫色、グリーンを中心にダイクロイックガラスや透明なガラスなどを組み合わせたりして、丁寧にバーナーワークで制作します。 オブジェクトだけを見てもとてもきれいです。
ミラーの第3面に反射素材を使っているため、オブジェクトの色を映しこんだオーラのような模様が周りに見えています。

美しい映像がゆったりと変化していくのを堪能する時間。  好きな音楽を聴くときと同じように心が解放されて、その世界に浸ってしまい至福の時です。日常の生活の流れからちょっと離れた世界への逃避、目と心の遊びの時間は、なかなかいいものです。 万華鏡ファンの方はご存じですよね。

変化し続ける映像の一瞬一瞬も素敵ですが、キテルソン夫妻の作品は変化の表情がまたことさらに素敵です。 オイルセルの醍醐味ですね。

ガラスの美しさを追求するキテルソン夫妻の万華鏡作品は、しっかりとした自分たちのスタイルがあり、作り続ける中でさらに世界を広げて、私たちに新しい感動を与え続けているところがすごいなあと思います。 

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