万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

万華鏡伝来200年記念巡回展

2019-10-30 22:26:58 | 万華鏡ブログ

このブログでは、作家の創る現代万華鏡のアートを多くの人に知ってもらいたい、万華鏡は大人の感性にも訴える魅力があることを、ずっと伝え続けてきましたが、この度そんな思いを分かち合う万華鏡作家を中心とした組織が立ち上げられ、表題の展示会を仙台、名古屋、東京で順番に開催しています。今日、東京の会場を訪れました。 一軒のお宅を訪ねる雰囲気で、居心地の良い展示空間でした。

この展覧会のためにデザインされた個性豊かな大作が並んでいます。

山見浩司さんが代表になっているこの組織は、Art Kaleidoscope Japan です。 これらは山見さんのBKSのコンベンション出品作の数々。中に隠された美しい映像は山見ワールド。

橋本伸子さん、野田麻里さん、香川千幸さんの作品。 それぞれプロフィールや作品の説明があり、作家さんの想いが伝わります。作品説明の右下にあるQRコードをスマートフォンで読み込むと、作家さんのプロフィールが示されます。(これは新しい!)

松田晃江さんの「花かんざし」。様々な素材に挑戦する作家さんで、今回はつまみ細工で真鍮の筒を飾りました。中も可愛らしい2ミラー映像が2種類。

生駒かずよさんは”きのこ愛”を万華鏡に表しました。どちらも覗くと繊細なガラスオブジェクトによる模様が見えます。

長谷川順子さんの「令和へ万葉集より」は平安の雅を表現し、新しい時代を祝う作品です。和の布を生かし、内部にはダイクロイックガラスでキラキラした大きな映像と、梅の花の映像の2種類が展開します。

中里保子さんの「fleur de cristal」は、大きなガラスの花を外と中に見せる美しい作品。 本体のガラスは裏から金彩と銀で着色し、積層ガラスとの組み合わせは中里さんならではのガラス表現です。 

沼尻のんさんのエレガントな「天使の羽」。 オリジナルなオブジェクトは天使の羽だそうで、白くて優雅な映像展開が素敵です。

小嶌淳さん・喜多里加さんの「Lovers   Strawberry Thief」。喜多さんの陶器デザインはいつも中の映像を期待させます。そして期待を裏切らない小嶌さんによる内部映像。 覗きやすさにも配慮した魅力的な作品です。

 

中村明功さん、あや子さんご夫妻の「The Holy Mountain」 端正なステンドガラスの造形の中には、いつもオリジナルな映像が展開し、鮮やかで奥深い世界へ誘われます。5.5ミラーシステムとはどんなものでしょう?

清野一郎さんの「花器万華鏡」 白地に黒、金彩の和モダンな磁器の花器。花と万華鏡を一緒に飾るのも素敵ですね。

冨澤哲夫さんの「ディープブルー」は海の中を表現。立体的なリングが見える不思議な3D映像を生み出す作家さんです。

北村幸信さんは、チャレンジと工夫、アイディアの面白さが持ち味の作家さんです。 置き型の作品の限界にチャレンジした「ミラーが回る」。
LEDやセンサー、マグネットを組み込んで、内部照明やオブジェクトの着脱にも工夫の仕掛けがあります。

かたおかきくよさんの「時空 -トキソラー」は、すっきりとスマートな筒の中に深く、繊細な赤の世界が美しく展開します。万華鏡が伝わった江戸時代の時の鐘をイメージした作品です。

心がほっこりする細井厚子さんの「kaleido fairy」 中には鏡の妖精がいるようです。ゆっくりとオブジェクトの流れる景色を楽しみます。

舘川瑞枝さんの「月光のゴブレット」 月の光に満たされた青の世界が目を惹きます。

実松弘明さん、浩代さんの「赤椿」です。 中にも大輪の椿の花が咲き誇る工夫が素晴らしいと思いました。

勾梅智晴さんの「Sun Flower」  黄色のひまわりが美しく描かれています。 透明感と揺らぎの中に万華鏡を組み込みました。

小野寺慶子さん・良明さんの「水の精/Ondine」は、ステンドガラスとハーバリウムを組み合わせた作品。イメージを膨らませながら制作なさったのでしょうね。作家さんの自然に対する想いが伝わってくる優雅な作品だと思いました。

松本よしこさん・たけおさんの「翔」は充電ドック付きで、内蔵LEDながら、電源コードをつながなくても良いスマートな作品。中の映像も幻想的な美しさです。

全体的に見て、日本の作家さんが技術を高め、工夫をしてより良い作品を目指していることが感じられて素晴らしいと思いました。そして作家さん同士で作り上げた暖かい雰囲気の万華鏡展なので、見に来ていらっしゃる万華鏡ファンの方もお話をしながら楽しんでいる様子が感じられ、こちらも暖かい気持ちになりました。

まだほかにもご紹介できていない作品もありますこと、ご容赦ください。また、畳のお部屋に並んだ販売用の作品も大変見ごたえがありました。

2019年10月29日~11月4日

代官山スペースR

東京都渋谷区恵比寿西1‐35‐3(最寄りの駅は、東横線代官山駅)

お問い合わせ https://www.art-kaleidoscope.jp/

 

 

 

 

 

 

 

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