5月28日から開催されるザ・ブリュースター・カレイドスコープソサエティのコンベンションに参加するための準備に時間がとられ、ブログの更新が遅れてしまいました。
今日は赤津純子さんのとても小さな作品「凸」(とつ)をご紹介します。
その姿をそのままタイトルにした万華鏡です。
どのくらい小さいかというと、こんな感じです。
小さくて可愛らしい万華鏡ですが、赤津さんの想いとエネルギーがいっぱいこもった作品なんです。
覗き口の上にレンズをかぶせて、はんだで留めてあります。 丈の短い万華鏡でも、適切なレンズで焦点距離がちゃんと合うようになります。 このレンズ選びも作家さんが試行錯誤しながら、より良い映像を生み出すために努力するところです。
覗くと繊細で優しい絵が白い背景に浮かび上がります。
小さなオブジェクトセルに入っているのは、どれもさらに小さなガラスオブジェクトで、細く引いたもの、薄く作って小さく成形したもの、粒の飾りのついたものなどです。
映像になった時の色合い、オブジェクトのバランスを1点ずつ考えながら、オブジェクトセルを作ります。
オブジェクトの間の白い半透明の背景が占める割合の多い、赤津さんの作品。 日本のアートに通じるものがありますね。 すっきりとした清々しい映像表現です。 鏡の組み方もきれいです。
手作りの布製の袋に入っていて、どこにでも一緒に持って行けそうな、小さいけれど、とても高品質な万華鏡です。 手にとって覗けば、心が喜ぶ手のひらの宝物です。