万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ミルフィオーリ、それとも金太郎飴?

2008-09-30 20:36:13 | 万華鏡ブログ
チェスニック工房のホイールには、こんなユーモラスなオブジェクトが時々使われています。ガラスの棒を束ねて模様にして、それを延ばした上でスライスする手作りのガラス細工です。もともとミルフィオーリとはイタリア語で「千の花」という意味だそうで、ベネチアンガラスで小さな花をモチーフにしたガラスアートが有名です。それと同じような方法で作られたチェスニック流ミルフィオーリは、花もスイカも人の顔も国旗もある、金太郎飴風ガラス細工ですが、ずいぶんと手が込んでいるのではないでしょうか。
ジャニスさんが万華鏡製作の第一線から少し退いた状態で、これから先このようなオブジェクトが作られることがあるのかわかりませんが、大事にしたい意匠のひとつだと思います。
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ダイクロイックホイール

2008-09-29 22:26:10 | 万華鏡ブログ
「Silverado」の2枚のホイールは、チェスニック工房が通常作っているホイールとほとんど同じです。特にダイクロイックガラスをはめ込んだホイールを重ねるスタイルは、チェスニック工房の万華鏡の人気を高める大きな要素ですが、見て美しいガラスであるだけでなく、向こうからの光を通して、その映像がさまざまな色合いに変化し、重なった色の表情を豊かなものにする効果があります。驚くほど鮮やかになったり、思いがけない色になったりして、その“不思議”と“美しい色模様”に万華鏡の面白さを見せてくれます。
この写真の中にもうひとつユニークな特徴がありますが、わかりますか?
それは“顔”です。チェスニック工房のホイールに良く使われる「ミルフィオーリ」と呼ばれるガラスピースです。ちょうど金太郎飴のように、ガラス棒を輪切りにすると顔が出てくるというものです。そのピースをホイールにはめ込んでいるので、映りこむとたくさん見えるというわけです。そんな遊び心も楽しいですね。
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Silverado チェスニック工房の大型万華鏡

2008-09-28 20:32:19 | 万華鏡ブログ
お台場アクアシティの万華鏡ミュージアムには、通常ではなかなか見ることのできない作品が展示され、万華鏡の発達や歴史に思いを馳せながら楽しむことができます。実際に覗いて見ることができる作品も多く、また展示内容も入れ替えがあるそうですから、興味は尽きませんね。(この万華鏡展は暫定的に11月9日までとなっていますが、その後も延長する可能性もあるそうです。ヴィヴァンさんのサイトでご確認ください。)
昨日はシェリル・コックさんの大型ホイール万華鏡をご紹介しましたので、今日は母親のジャニス・チェスニックさんとフランク・カッシアーニさんのコラボレーションの大作、「Silverado」(2000年発表、48台の限定版)をご紹介したいと思います。こちらもフロアータイプです。通常は真鍮やクロムなどの光沢のある金色や銀色の卓上型ホイール作品が多いのですが、この作品は大型であり、美しい模様の描かれた筒が特徴です。この模様は、エッグアートの万華鏡作家、フランク・カッシアーニさんによるものです。
ホイールに使われたダイクロイックガラスの輝きに合った色合いの、すっきりとしたスマートなデザインで、“現代万華鏡”という感じがします。大きな万華鏡だけに映像の迫力もあり、覗くと鮮やかな色合いに目を奪われます。
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3つの中心映像

2008-09-27 15:50:01 | 万華鏡ブログ
お台場アクアシティーの万華鏡ミュージアムで展示中のシェリル・コックさんの「Trinity三位一体」という万華鏡のタイトルですが、この映像にその意味が込められています。変形の4ミラーシステムによって映像の中心が3つあるのです。写真でお分かりになるでしょうか?
ミラーシステムを鋭角に組んだところにはその頂点を中心に丸い映像が生まれますが、その頂点が3つあるように、ミラーを組んでいるということです。そしてそれぞれの反射映像が重なり合うユニークな万華鏡です。
ホイールスコープの第一人者であるシェリルさんの映像は、鮮やかでクリアーで迫力満点。大きなこの万華鏡だからこそ、この映像が生きるという気がします。ぜひ多くの方に見ていただきたいです。
シェリルさんは1985年の世界初の万華鏡展にも出品し、ブリュースターソサエティーの最初からのメンバーの一人です。ごく初期に製作していたホイールスコープにTripodという3脚のスタンド付きの作品がありますが、このTrinityも「3」という数字にちなんで長い3脚のスタンドで支えられています。金属、ガラス、木材という素材を美しくデザインする作家さんです。現在は同じ万華鏡作家の伴侶を得て、ノースキャロライナ州の工房で活動中です。
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お台場に万華鏡ミュージアム

2008-09-26 23:11:45 | 万華鏡ブログ
東京の人気観光スポットの1つ、アクアシティお台場に万華鏡ミュージアムが生まれました。明るいガラス張りのスペースに、大型の作品や、もう創られていない貴重な作品、日米の万華鏡作家の力作などギャラリー・ヴィヴァンさんのコレクションの数々を見ることができます。自然光にあふれた中で見る万華鏡はまた格別に美しく見えるのが嬉しく思います。
この作品はシェリル・コックさんの「Trinity 三位一体」というフロアータイプ(床に置く背の高いもの)の大型万華鏡です。ホイールの直径が約25cmもあり、2枚ホイールをそれぞれ回転させて、映像の変化を楽しみます。
2001年に発表された限定版の万華鏡で、これほどの大型作品はシェリル・コックさんとしては珍しいと思います。シェリルさんは、2枚のホイールを使った万華鏡を数多く作っていますが、万華鏡作家としてのスタートが母親とともに、チェスニック工房から始まった経緯を考えれば、当然のことでしょう。それぞれが独自の製作スタイルを追及し、また工房の場所も離れ、今では別々の活動をなさっていますが、万華鏡作家の同志であり、仲良しの母娘です。
この万華鏡のユニークな映像はまた次回にご紹介します。
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黒いラインを効かせて

2008-09-26 22:31:09 | 万華鏡ブログ
昨日ご紹介した中里保子さんの「トランプ」の内部映像です。薄い箱型の万華鏡の中にこんなに立体的な映像が展開します。途中で曲がる多くの黒いラインがとても効いていますが、それは映像だけでなく、外観にも通じるところです。黒だけで描かれたトランプの図案、箱型の万華鏡を載せる台座に使われている脚部の黒っぽいラインなどに、黒が効果的に使われ、この万華鏡の醸し出す雰囲気を独特なものとしています。それにしても鏡の生み出す曲線の美と不思議! 大きなオイルセルから生み出されるカラフルな独楽のような映像に、さらに強烈な個性を付け加える意匠です。
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トランプ

2008-09-25 23:57:27 | 万華鏡ブログ
京都万華鏡ミュージアムの企画展から、中里保子さんの作品「トランプ」です。トランプのカードをデザインしたガラスを使い、薄い箱型の万華鏡になっています。
ガラスのパネル作品を作っていた方だけに、図案の大胆さとバランスの良さに目が惹きつけられます。
中里さんは、同じタイトルでいくつかの作品を製作なさっていて、この「トランプ」も繰返し創っていらっしゃいますが、少しずつ違う作品となって生まれ、万華鏡展などに出品されています。
昨年のコンベンションでの受賞作「秋草」(2007年7月2日、3日にご紹介)はアメリカに置いてくることになりましたが、日本での要望に応え、すでに何点か創られたそうです。そのたびに少しずつ違った工夫をしたり、改良を加えたりで、同じものはないとか。 同じテーマに何度か挑戦することで、作品の本質的な部分がより明確になり、満足度の高い作品になっていくに違いありません。
京都万華鏡ミュージアムのこの企画展でも、もちろん、会心の作が展示されていますので、ぜひご覧下さい。
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緑色の棘

2008-09-25 23:34:09 | 万華鏡ブログ
中里保子さん、「天空の蜃気楼」の内部映像です。
大きな球体から飛び出している無数の「緑色の棘」が面白いですね。
テイパードミラーシステムを使うと、映像が立体的になり、前方に球体が見えるようになることは、単純なキットで学びましたが、作家さんの手になると、こんな風に個性的な映像になるんですね。
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天空の蜃気楼

2008-09-21 23:00:23 | 万華鏡ブログ
京都万華鏡ミュージアムで開催中の企画展は、万華鏡の国際的組織であるザ・ブリュースター・カレイドスコープソサエティーのコンベンションで、見事受賞なさった日本人作家さん達の作品を展示しています。山見浩司さん、依田満さん・百合子さんご夫妻に続いて、昨年の受賞者が、中里保子さんです。
受賞作品「秋草」、京焼の陶芸家、小川文斎さんとのコラボレーション「縄文の夢」、辻優子さんとのコラボレーション「夢」など多くの作品が展示されていて、実際に覗いて見ることができる、貴重な機会です。このブログで以前にご紹介した作品も多く、今回は「天空の蜃気楼」という作品をご紹介します。
振り子式の万華鏡は、さまざまな素材、デザインで中里さんが手がけている万華鏡のスタイルのひとつです。筒を覗きやすい角度に傾けて、映像を見ます。
台座と支えの部分が積層ガラスで創られていますが、すっきりと美しいですね。
どんな映像が、この緑色の万華鏡の中に展開するのだろうと、興味をかきたてる造形作品です。
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大輪の百合、そしてオブジェクトシリンダー

2008-09-19 22:09:03 | 万華鏡ブログ
ヴィヴァンさんの万華鏡展からもう1点。展示スペースの中で目を惹く、青地に白い百合の花が美しくあしらわれた万華鏡は、スー・リオさんの「リリー」です。大きなオブジェクトシリンダーには、ステンドガラスやダイクロイックガラスの、ありとあらゆる綺麗なガラスがはめ込まれ、装飾はんだも美しく、その部分を見るだけでも圧倒されるような迫力があります。このオブジェクトシリンダーを回しながら、反対側にある覗き口から映し出される映像を楽しみます。大きめの覗き口は2つあり、2ミラーと3ミラーの2種類のミラーシステムです。
光を反射してきらびやかに見えるオブジェクトシリンダーですが、鏡の筒を通して向こう側に見える映像は、光を通過させつつ、色が重なり合う効果もあって、思いのほかしっとりとした、豊かで味わいのある色合いになるところがとても素敵で、絵画の世界を思います。個人的にはスー・リオさんのこのタイプの万華鏡が大好きで、良いものを見せてもらって嬉しかったので、ご紹介したいと思いました。
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