万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ルーク・デュレットさん万華鏡製作に復帰

2008-05-30 23:02:37 | 万華鏡ブログ
シークレットガーデン工房のデュレット夫妻から、ルークさんが病気から回復してまた製作に復帰したとの嬉しいニュースがありました。家族も共に3ヶ月ほどつらい時期を過ごしたそうですが、その間に人生で何を望むかという問いに対してはっきりした答えを見つけたと言っています。もちろん仕事上の充実もそうですが、何より家族で過ごす時間が大切であることを痛感したそうです。13才になったばかりの息子ノア君が大学に進学して家を出るまでの間、一緒に過ごす時間を大切にしていこうとの思いを深めたとのこと。 もともと家族思いのデュレット夫妻でしたが、ますます絆を深めたことでしょう。そんな暖かい家庭内工房から生まれてくる万華鏡も楽しみですね。
今日の映像は彼らの「ダズル」3ミラー、リピートサークルイメージの写真です。2ミラーのような丸い映像が繰り返すところが特徴の万華鏡です。
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水をたたえたような輝き

2008-05-28 23:59:18 | 万華鏡ブログ
昨日ご紹介した中里保子さんの「ラグーン」の2ミラーの映像です。下からの光が当たって全体にとても明るい印象の映像になっています。くっきりとした中心の映像の周りには水をたたえたような輝きがあり、美しいです。
オブジェクトホイールは箱状の本体の中にほとんど入っているので、外からは見えないのですが、外部のデザインに合わせたオブジェクトを作り、映り込むイメージを考えながら、配置されているのだと思います。青をポイントに、とても涼しげな映像が展開します。
もう1つの覗き口からは3ミラーの映像が見えます。視野いっぱいに広がる映像のユニークな特徴は、覗き口の内側にも一部、鏡を配置することによって、ちょうど鏡の間のように、どこまでも深く映像がつながっていくことです。平面的ではなく立体的な3ミラー映像なのです。
どちらの映像も、この作品の印象を高めるような美しさを堪能すると同時に、新しい印象を受けました。中里さんの万華鏡の世界をさらに広げていると思います。
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ラグーン ・・・中里保子さんの個展から

2008-05-27 18:01:41 | 万華鏡ブログ
中里保子さんの個展から、もう1点素晴らしい作品をご紹介します。タイトルは「ラグーン」です。初日にご紹介した「空から海へ」と同様、ブルーのメノウをはめ込んだガラスパネルのデザインが秀逸です。いかにも「ラグーン(潟湖)」のような雰囲気が漂い、自然が描く絵のようです。
万華鏡の構造としては少し違っていて、以前ご紹介した「縄文の夢」と同じようなタイプの構造です。ミラーシステムは2ミラーと3ミラーの2種類。上部から覗きますが、アイホールの周りのデザインも凝っています。またオブジェクトは、ホイールにさまざまなガラスオブジェクトを並べたものを水平方向に回転させて見ます。光源のある台座を使うのも中里さんの作品に今までも見られましたが、外観のデザインとしてもガラスと良く合って素敵ですし、もちろん内部映像に十分な明かりとなって映像を美しく見せています。内部映像はまた次回に。
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細かい映像美

2008-05-23 23:37:32 | 万華鏡ブログ
中里保子さんの万華鏡の中に展開する映像は、今回の個展でもいろいろなミラーシステムを取り入れ、多様な展開を見せていました。この写真は「夢」というタイトルの薄い箱型の陶器の作品のもので、とても細かい映像が印象的でした。
そしてちょっとセルを回転させるだけでこの細かい映像の色合いは、ガラッと変わるのです。
角度の狭い二等辺三角形に組んだ3ミラーシステムからは大きな中心の映像(16ポイント)とその周りに重なり合う映像が見えます。辻優子さんの陶器のデザインに使われている、赤、緑、黄色、青などの色を入れ込んだオブジェクトセルは細かい映像にこそふさわしい組み合わせ。このタイプの映像では、同系色より補色の組み合わせなど、色が違っているところが、きれいな模様になって見えるように思いました。細かいところはあくまでも細かく見えるところが美しくまた面白いのです。
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(土+ガラス)×赤×赤

2008-05-22 18:19:49 | 万華鏡ブログ
中里保子さんの個展には現代九谷焼の陶芸家、辻優子さんとのコラボレーション作品もいろいろ出品されていました。今日ご紹介するのは高さ13cmほどの小さな万華鏡ですが、ひとつひとつ図案も釉薬のかかり具合も異なった魅力的な作品です。
横に寝かせておいてあったのですが、立てて並べたらとても可愛らしいのでポーズをとってもらいました。
まっすぐの筒に少し首をかしげたようなオブジェクトセルがこの万華鏡の特徴です。先端部のオイルセルの突起部分を持って、回すことができる仕組みになっています。ちょっと新しいスタイルでしょうか。
辻さんの「赤」に中里さんの「赤」・・・呼応しあうアートの表現を楽しみたい万華鏡ですね。
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壁掛け万華鏡

2008-05-21 21:26:33 | 万華鏡ブログ
中里保子さんの個展で、今回初めての試みとして、アイアン作家小谷中清さんとのコラボレーション作品が数点出品されました。壁掛けタイプでは、鉄の素朴なラインに、溶け込むような質感のガラスの万華鏡や、辻優子さんの陶器の万華鏡がごく自然な表情で組み合わされ、全体的に空間とのバランスが絶妙な造形作品になっています。
例えばこの写真の作品では、金属的な光沢が面白い表情の黒っぽいガラスを角のない四角に成型した万華鏡が組み合わされています。地味なので遠くから見るとわかりませんが、手に取ると手の込んだ造りであることがよく分かります。中を覗くと赤を中心に暖かい色合いの映像が展開し、アイアンのイメージにもつながります。万華鏡のためのアイアンの台とか脚というのはよくありますが、今回の壁掛け作品は万華鏡とアイアンのどちらもが主役なのかなと思いました。
万華鏡1つとは違った感覚なので、ご覧になった方々も「どんな場所に飾ったらいいかしら?」とそれぞれに思い描かれたことと思います。面白い試みですね。
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空から海へ・・・中里保子さんの個展から

2008-05-20 22:57:16 | 万華鏡ブログ
今日から始まった中里保子さんの個展「万華鏡作家 中里保子の世界」を拝見しました。3年ぶりの個展だそうですが、最近ますます技術と表現に深みを増し、活躍中の作家さんの作品展だけに、注目度も高く、たくさんのファンがいらしていました。万華鏡という形をした芸術だなあと思ったのは、この「空から海へ」という作品に代表される、青いメノウと表情の異なった白いガラスを組み合わせた素晴らしいガラス造形作品でした。
以前工房で未完成のガラスパネルの状態で拝見したときから楽しみにしていましたが、期待通り素晴らしい万華鏡となって、その姿を見せてくれました。ポイントとなるメノウの取り込み方、質感の違う白いガラスの組み合わせ、随所にあしらわれた金属、積層ガラスの台座など、中里さんらしい斬新かつ独創的なデザイン、しかも目に心地よい爽やかさに魅了される万華鏡です。
この個展は、国立駅近くのギャラリー、アートの庭で5月31日まで開催中です。
(月曜定休)
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炎と氷

2008-05-19 19:20:03 | 万華鏡ブログ
スー・リオさんの限定版万華鏡、2008年の新作の「ファイヤー」と「アイス」です。昨日の作品と同様に2種類ずつ、対比的な万華鏡として発表しています。
「ファイヤー」は赤とオレンジの混じりあったきれいな赤のガラス、「アイス」は白のイリデッセントガラス(真珠光沢のあるガラス)です。
オブジェクトセルも外観の色に合わせてデザインされ、燃えるような赤い世界と透明感のある氷のきらめきを演出します。
長さは15cmほどの小さめな万華鏡ですが、華やかできれいな外観で存在感を示します。そして2ミラーと3ミラーのふたつのミラーシステムを持っており、ふたつの覗き口それぞれから異なった映像が見えます。
スー・リオさんの万華鏡はステンドガラスを使った箱型のボディーがほとんどですが、オブジェクトセルやシリンダーとのバランスが良く、全体的なデザインも洗練されたスタイルを持ち、脚もついているのでインテリアとして美しく飾れる作品が多いです。
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上質のワインをどうぞ

2008-05-18 15:18:57 | 万華鏡ブログ
スー・リオさんの2008年新作限定版万華鏡の中から「シャルドネ」と「カベルネ」です。
それぞれユニークで表情の美しいステンドガラスを使った箱型の本体と、それにあわせたオイル入りオブジェクトシリンダー、筒を飾るガラス棒やガラスジュエル、銅色の装飾はんだなど、基本的なスタイルを貫いていますが、ひとつひとつの万華鏡としてバランスの取れたスタイル、美しいガラス造形になっています。
クリーム色のイリデッセントガラスのほうが白ワインの銘柄から、バーガンディー(赤ワイン色)のイリデッセントガラスのほうが赤ワインの銘柄から、万華鏡のタイトルをつけ、テーマとしています。
グラスに注がれたワインのように、じっくりと味わいながら、その時間を楽しむ万華鏡を目指したのではないでしょうか?
シャルドネのほうは、ゴールドのオブジェクトがゴージャスな雰囲気、カベルネのほうは、ワインカラーの色が芳醇な色合いを見せています。オイルシリンダーの両端には四角のダイクロイックガラスが飾られ、機能的にも回転させるときに持ちやすいようになっています。
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光とのコラボレーション

2008-05-16 17:13:12 | 万華鏡ブログ
昨日ご紹介しましたスー・リオさんの「Stardust」は、大きなアイホールから覗くとくっきりと2ミラー6ポイントの映像が見えます。ガラスピースをはんだで繋ぎ合わせ、装飾を施したシリンダータイプのオブジェクトは、そのものが美しいステンドガラス細工であり、飾って置くと目を惹くに違いないのですが、それが万華鏡であることがわかれば、覗かずにはいられないようなオーラを発しているように思います。
そして万華鏡の鏡の筒を通すと、ステンドガラスのような輝きと透明感と重厚感もある、独特な色合いの映像を見せます。
光の当たり方によって色の変わるダイクロイックガラスを多用しているので、その日のコンディションで見え方も様々なのが面白いです。シリンダーを回し光と遊びながら美しい映像を楽しんでもらいたい作品です。ただし同じ映像が2度と現れないような変化を万華鏡に求める方には向きませんが・・・
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