万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

万華鏡で笑顔を取り戻して!

2011-04-29 23:48:34 | 万華鏡ブログ

仙台市秋保に在住の万華鏡作家、佐藤元洋さんは、東北地方を襲った大震災でご自身も工房の窯に被害を受けながら、もっと被害の大きかった地域でつらい避難所生活を余儀なくさせられている人たちに、少しでも元気になってもらいたいと、万華鏡教室を開く準備を進めました。
ご自身でバーナーワークで作りためたガラスオブジェクトと、万華鏡キットを用意し、このような万華鏡を作ってもらおうという試みです。

佐藤さんのオブジェクトを入れると 映像もまた一味違う素敵な作品になりました。

19日から3日間、南三陸町の歌津、志津川、気仙沼の避難所になっている3箇所を訪ね、大人も子供も一緒に万華鏡つくりを体験。 

皆さんわいわいと楽しそうに作っていたそうです。 佐藤さんの優しさに触れながら、ひとときでも夢中になることができたらよかったです。

出来た万華鏡をのぞいて、見せ合いっこ。 上手に出来たでしょうか?
これからも、この万華鏡を時々覗いてみてくださいね。 覗くたびに、まわすたびに、新しいものが生まれる万華鏡・・・きっと元気をもらえると思います。 
(写真提供:佐藤元洋さん)

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蓮の花咲く水色の世界

2011-04-28 23:07:16 | 万華鏡ブログ

依田さんご夫妻の工房から「蓮池」です。
モネの「睡蓮」を思わせるブルーのガラスの万華鏡です。 よく見るとブルーのガラスは流れるような透明感があり、グリーンやピンクの点模様が散っています。
なるほど、睡蓮の池の雰囲気を漂わせるガラスの筒です。

ミラーシステムは2枚の鏡を組んで、第三面をオープンにしているため、外からの光が水色の水面のようなガラスを通って入り込み、映像を囲む水色の世界を演出します。

ガラスを通った光は和らげられて、淡くやわらかい水色の世界を生み出します。
先端のオブジェクトセルの中にはグリーンやピンク、黄色、白など透明、半透明のガラスが入っています。
いつもながら繊細でガラスの重なり合いが美しいです。
どんな花が咲くのか、楽しみながら筒を回します。

蓮の花はアートの世界でもいろいろ表現されているし、万華鏡にもテーマとしてよく使われていますが、依田さんの万華鏡の中に咲く、一期一会の花はどれもオリジナルで見事です。

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Twinkle -星の海-

2011-04-21 22:41:30 | 万華鏡ブログ

小林綾花さんのTwincle -星の海-をご紹介いたします。
真鍮製のボディーには天の星の名前を一文字一文字刻印しています。

この万華鏡はオブジェクトセルがよく見えます。 色のテーマで選ばれたそれぞれのセルがとても美しく、中の映像への期待が高まります。 「オイルに浸った石たちを眺めるのが本当に好き」とおっしゃる小林さん。オブジェクトは宝飾用の天然石やスワロフスキーを中心に、ハーモニーを奏でる組み合わせです。 なるほど美しいわけですね。

テーマは無限に広がる宇宙、輝く星の海。 小さな筒に込められた何と大きな世界でしょう。

一番左がオレンジ系。 

真ん中が赤紫系

右が水色系

深い色、石の個性を生かした組み合わせ、そしてジュエリーのような5ポイントの映像、キラキラした輝き・・・小林さんの目指すキラキラ宝石宇宙は、覗く人の心を捉えて離しません。

金属の色は時を経て深みを増してくるそうです。長い間楽しんでもらいたいという作家さんの願いが込められています。

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ガラスの粒が奏でるリズム

2011-04-19 23:52:05 | 万華鏡ブログ

昨日に続いて、覗きたくなる瓶の形の万華鏡です。
依田さんご夫妻の北国のガラスシリーズのひとつです。
丸みを帯びた四角い形で、覗き口も四角くなっています。

白に混ざったパステルカラーの色が柔らかで優しげな印象です。
色のあるガラスの一部に透明なところがあり、そこから覗いてみるとこんな風にガラスの粒が見えます。
丸くてころころしているのが、とっても可愛らしい。 ミラーシステムの外に自由に動く粒です。
筒を回すとぶつかり合う涼やかなガラスの音がします。

そして映像もきれいなガラス色がちりばめられています。


繰り返しのリズムが音楽みたいに思える映像展開です。

 

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この瓶なあに?

2011-04-18 22:36:09 | 万華鏡ブログ

藍色のガラス瓶の中に花が咲き、どこからか蝶が迷い込んできました。 この瓶の中には何が入っているのかなと思ってしまいませんか? どこにでもありそうな瓶・・・でも透き通った藍色に惹かれました。
依田満さん・百合子さんが製作された、幸せの処方箋によるお薬のような万華鏡です。

手のひらに載る、高さ9cmほどの小さな瓶。 その小さな覗き口から見える多彩な色模様の世界に驚かれることでしょう。
そして少し幸せな気分になるはずです。

とても小さなオブジェクトセルながら、奥行きがあるので、中に入っている小さなオブジェクトたちが魔法のような働きをして、たくさんの色使いを見せています。
青いガラスを通して入ってくる光りにきらめく一瞬も素敵です。 また幸せな気分になりましたか?

外から見ると小さくて地味な瓶ですが、それだけに中に展開する美しい映像が宝物みたいで、覗く喜びを感じます。 瓶と万華鏡って結構魅力的な組み合わせですね。 

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一面の花

2011-04-15 11:02:43 | 万華鏡ブログ

とても春らしい気分の万華鏡をご紹介します。
依田満さん・百合子さんご夫妻の作品としては珍しく、2枚のホイールを回転させて楽しむ万華鏡です。
それぞれのホイールには押し花が硝子の間に挟みこまれています。 いろいろな花が少しずつですが、万華鏡のちからで、こんなにきれいな一面の花畑を楽しめます。

ミラーシステムはオーソドックスな正三角形に組まれた3ミラーシステムです。
ミラーの組み方がきれいなので、美しい反射模様です。

2枚のホイールが重なリ、別々に回転させることで、さらに雰囲気を変える効果があります。

ひとつの万華鏡で、いろいろな花景色を楽しめるのが、本当に嬉しいです。

依田さんご夫妻の大型のワイン樽の万華鏡でも、オブジェクトに使われている花が季節感を感じさせ、また心温まる印象を与えています。 
自然がもたらしてくれる小さな喜びを何倍にもして楽しませてくれる素敵な万華鏡です。

 

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光と輝きを求めて

2011-04-14 23:28:32 | 万華鏡ブログ

前回に続いて、硝子万華鏡工房 Aki no hikari の堀越順子さんが製作されたパート・ド・ヴェールの万華鏡をご紹介します。

「輝(Ki)」のシリーズから、2点ご紹介します。季節の輝きを表現したいという思いを込めて作られました。

青いほうが「haruka」 です。

 

青の世界に吸い込まれそうですね。
そして緑色のほうが「nodoka」です。

みずみずしい若葉の輝きを感じます。

子供の頃から万華鏡が大好きだったという堀越さんが現代万華鏡に出会ったのが10年ほど前のこと。
テレビで初めて見たオイル入万華鏡に魅せられたそうです。その後、万華鏡製作の基礎を高瀬義夫さんに学び、狩野智宏さん主宰のグラスアートクラスでパート・ド・ヴェールの技法を学び、硝子の万華鏡の製作を始められました。 
万華鏡で表現したいものは"光"。テーマも日常や自然の中にある輝き、光です。 
映像にも、色とともに光りの美しさを感じられるように心がけていらっしゃるそうです。

次にご紹介するのは「彩」(sai)シリーズから2点。

全部で7色。虹色のボディーにあわせての映像表現です。
最初は「aka」の映像です。

淡い色合いの中にもグラデーションがあり、きれいですね。
次は「ki」の映像です。

くっきりと浮かび上がる黄色が印象的です。

しっかりした構造の万華鏡は手に持ってちょうどよい大きさ。手触り、重み、置いたときの姿にも心を配り、ほっこりとした心を和ませる作品、幸せな気持ちになるような作品を目指している作家さんです。

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猫天使

2011-04-13 15:09:00 | 万華鏡ブログ

なんて可愛らしい姿でしょうか!  おすましした猫に手を伸ばしてちょっかいを出しているようなもう1匹の猫・・・しかも背中に小さな羽根のついた、天使の猫なんです。
この作品は、今回初めてご紹介する 硝子万華鏡工房 aki no hikari 、堀越順子さんの「猫天使」という万華鏡です。

八ヶ岳の工房で、パート・ド・ヴェール技法を用いてガラスの万華鏡や小物を製作なさっています。 かわいがっている猫のモモさんがモデルなんですね。 愛情あふれる万華鏡です。こちらは「sumashi」 

覗き口は底の部分にあり、そっと覗いてみると、ほんわりとしたきれいな映像が見えています。

優しいですね。心が暖かくなりますね。

こちらは「asobi」というタイトルがついています。

オブジェクトセルは頭の上にちょこんと載っていて、金色の輪で飾られています。 天使ですからね。 

こちらの映像はテイパードミラーシステムで、丸く、立体的に見えます。



これからもいろいろなポーズで登場するのかなと思うと楽しみです。

パート・ド・ヴェールでの万華鏡は定番作品としての登場は比較的少ないのですが、この工房からは、いくつかのシリーズが生み出されています。 また次回、ご紹介いたします。

 

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春風のようなガラス色

2011-04-09 22:50:43 | 万華鏡ブログ

佐藤元洋さんから最新作をご紹介します。 今回の東日本大震災のため、吹きガラスの窯がまだ復旧していませんが、震災前に製作なさったものです。 届いたのは震災後でしたので、とても嬉しく、佐藤さんの元気そうな声もお電話で聞くことができました。
余震や電力の不足などから、まだ本格的に窯を稼動させることが出来ない状態だそうですが、キットなどを使って、被災地の子供たちとともに万華鏡を作ってみようかと計画中だそうです。 この計画がうまくいって、子供たちの笑顔と佐藤さんの笑顔が見られますよう、願っています。
なんといっても万華鏡には笑顔や喜びをもたらす力があるのですから、少しでも元気の素になってくれたらと思います。

今回ご紹介する3色の「涼」という万華鏡は、相変わらず美しい流れるようなガラスの色と味わいで、目を惹きます。
ドライタイプで、背景は半透明の白いガラスです。ミラーシステムは2ミラーで7ポイントの映像を生み出します。ガラスの透明感あふれる映像が魅力です。

ローズ色の「涼」の映像です。

ドライタイプの魅力はガラスの動く心地よい音とともに、瞬間的に映像が変わることです。
その小気味よさと、繰り出される変化に富んだ色模様に惹かれて、いつまでも筒を回してしまいます。

次はブルーの「涼」の映像です。

オブジェクトセルを見ると、どの作品も結構多種類の色のオブジェクトを使っていることがわかりますが、それでも見比べてみると、筒の色にマッチした映像展開になっています。

次はグリーンの「涼」です。

ガラスの筒の色がどれもやわらかさと流れを感じさせ、春風のようだなあと思いました。
やわらかい日差しのもとで輝く気持ちのよい緑色、花霞のような満開の桜、青い空やきれいな水・・・そんな穏やかな春を楽しむような作品です。
そして佐藤さんのふるさとや、東北の各地にもそんな春を楽しむときがありますように・・・と願いつつ、この作品をご紹介します。

 

 

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豊かなガラスの表情を創りだす挑戦

2011-04-06 23:27:43 | 万華鏡ブログ

先月末に行われた万華鏡II人展は、個性的な二人の作家さんによる万華鏡が展示されました。
上の写真の作品は松宮真理子さんの「天体観測」という万華鏡と「L'etoile(星)」というステンドガラスのパネル作品です。
歴史を感じさせる本と一緒に展示し、この小さな空間に、ひとつの世界を生み出しています。

この万華鏡は本体に金色のガラスと鏡を組み合わせて、輝きを表現します。 
そして覗いて見える世界はまるで宇宙のよう。 小さな星がきらめく黒い世界に青い輝きが美しいです。

次は絵付けのステンドガラスで鳥を描いたパネル作品と、その前に3点の万華鏡が展示されています。
ここにもまたひとつの世界が生み出されている感じです。

このブルーやグリーンの板状の素材は、ガラスです。 陶器のような感じにも見えますが、黒いガラスにグリーンやブルーのガラスの粉を置き、模様を浮き出させて焼き付けたそうです。
粉の厚みによって色合いが単一でなく、表情があります。
これらのガラス板で万華鏡本体の筒をはさんでいます。 ワンド状のオブジェクトセルが正面に向けて取り付けられていて、意外な新鮮さを感じました。
真ん中の「オリーブ」という作品の映像です。

ガラスという素材にも絵を描くように手を加え、独自のデザインを生み出されていて素晴らしいと思いました。 
そこに万華鏡としての要素が加わり、さらに映像という表現がプラスされて味わいのある作品が並びました。

こちらはずっと感じが変わって、布やブレード、タッセルを使ってヨーロッパ調の雰囲気の万華鏡「lost bijoux」です。 筒の装飾はMANGA 実麻さんで、万華鏡を製作したのが松宮さんです。
お洒落な万華鏡ですね。

映像もひとつひとつ異なっててい筒の雰囲気に合わせています。 フランス語や英語でのネーミングもさらに雰囲気を高めますね。 「失われた宝石」・・・見つけてみたい・・・

 

 

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