万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ラプソディー・イン・ブルース

2006-09-04 16:10:57 | 万華鏡ブログ
ジョージ・ガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーからタイトルをつけたこの作品は2006年から製作を始めたシークレットガーデン工房の新しいプロダクションタイプの作品です。2ミラーシステム、9ポイントの映像は、ダイクロイックガラス、スワロフスキーのカットクリスタル、特別な光沢のビーズ、ガラスファイバーなどの素材をオブジェクトに使い、そこから光が発せられているような深い輝きが魅力的です。青を基調にした映像が、オイルの中でゆったりと動き、ひとつのパターンから次なるパターンへ移り変わっていく様は、言葉では説明できない美しさです。ジャズの明るさ、甘ったるさ、物悲しさ・・・うまく言えないけれど音楽を感じる作品です。
独特の模様があるこの筒の素材はウェスタン・メープル材の廃材で、菌による腐食が進んで黒い木目の模様が生まれたものです。地元ワシントン州西部に育ち、嵐などで折れたりして腐食の過程にある廃材を、活かして使おうという環境保護を意識した点もこの万華鏡の大きな特徴です。もちろん腐食の過程にある木材を使うには、経験を積んだ専門家の手による処置を施し、美しい木材となって生まれ変わる必要があります。具体的には切り出された木材を窯で乾かし、腐食を止めます。軟らかいところは補強し、質を安定させます。ラッカーを塗り、表面を保護します。こうした過程を経て、ユニークな模様のある万華鏡の筒が誕生しました。「地球の生み出す美に感謝をこめて」ルークとサリー・デュレット夫妻はこれからも、この木材を使って万華鏡を作っていくそうです。
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