万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

別世界を覗く宝箱

2018-09-29 16:41:54 | 万華鏡ブログ

つい先日まで開催されていた渋谷の東急本店での万華鏡展で拝見した小嶌淳さん・喜多里加さんの作品「Morris」をご紹介します。
タイトルの「モリス」は、 ウィリアム・モリスの「イチゴ泥棒」のデザインをアレンジしているからだそうです。
喜多さんの陶器はいつもながらそのたたずまいが素敵ですね。 

立方体の陶器のボディが木の台に乗っています。 電動でスイッチを入れると内部のオブジェクトを載せたトレイが回転し、照明がつきます。
覗き口がたくさんあって、それぞれに違ったミラーシステムが組み込まれているので、いろいろな映像が楽しめます。

トップの写真は中央の大きな覗き口から見えるものです。小嶌さんの選ぶオブジェクトの色、輝き、質感と内部照明とがうまく作用しあって夢のようなきれいな世界が展開します。

ほかの覗き口からはまた別の立体的な映像が見えます。ミラーの組み方と覗き口の位置次第でこんなに面白くて、しかもきれいな模様が生まれるのですね。いろいろ作品を覗いてきましたが、それでも見るたびに不思議です。

そして視野いっぱいに広がる3ミラーの映像も。これはオブジェクトが見えていて、宝石箱みたいですね。

また機会があったら覗きたいなあと思う作品の一つです。

ヴィヴァンさんの万華鏡展は、今年もいろいろな作品を見ることができて、充実感いっぱいで帰路につきました。
今回は山見浩司となかまたち展も同時開催で見ごたえがあり、新しい作家さんの作品も見ることができてとてもよかったと思います。
作家さんともお目にかかれる良い機会なのですが、少しでも混んでいない平日の時間帯を目指して伺いましたので、作家さんの数も少なく、残念でした。
皆さん、素敵な作品を披露していただき、ありがとうございました。

(この記事の写真は小嶌さんに提供していただきました)

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窓のある万華鏡 Cubic Flower

2018-09-20 20:26:49 | 万華鏡ブログ

小嶌淳さんが考案した窓のある万華鏡「Cubic Flower (キュービック・フラワー)」をご紹介します。高さ約10㎝の小ぶりな四角柱の形です。アクリル製の筒の前面のみ窓が開いていて、中を覗くと細い柱が中央に見えています。その足元にはきらびやかな反復する映像が花開くように見えます。 

 

アイホールはトップにあり、オブジェクトセルは底の部分にあります。筒全体を回して映像の変化を楽しみます。

上から覗くと、手前から奥まで柱があり、(特に写真では)手前の部分はややぼやけて見えますが、その先にはあでやかな模様が展開します。 オイルセルの中にはきらめきのあるガラス片や色味の美しいガラス片が組み合わされていて、それぞれ小さいけれど豪華な映像を展開します。

今回、渋谷での万華鏡展で初登場した「Cubic Flower 」ですが、春に開かれたギャルリー・ヴィヴァンさん主催の「立方体の万華鏡展」で出品したものを進化させたものだそうです。
小嶌さんは、「覗いて楽しい、飾って楽しい小ぶりな万華鏡を作ろう」と考え、この作品を生み出しました。 まさにその意図どおりの作品で、私もはまってしまいました。万華鏡のデザイナーとしての創造力も発揮し、小さいながらオリジナリティのある作品だと思います。

軽やかな素材で、スマートなデザインの筒の中に、艶やかな花が咲き、窓から差し込む光を受けてきらめく様子をお伝えできたでしょうか?

 

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木の温もりが嬉しい万華鏡

2018-09-18 15:52:45 | 万華鏡ブログ

今日は高林千稔さんの小ぶりな作品「Odd Days」をご紹介します。
高さ12㎝、最大径5.5㎝程、丸みを帯びた形状は手の中に納まりやすく、回しやすいつくりです。

2種類の木材を使って、木目の美しさを見せながら、温かい手触りも嬉しいデザインです。
角のない形状のオブジェクトセルは高林さんのこだわりを見せているところの一つです。 
アクリルの滑らかなラインが木の造りにしっくりと合っています。このオブジェクトセルについては、背景の色にもいろいろな選択肢を用意しています。筒の木材の種類を変え、セルの仕様を変え、さらにオブジェクトを変えることで、同じ作品はなく、魅力的な品ぞろえの中から、一つを選ぶのも大変でした。

今回は背景が透明で、凹凸感のあるセルの作品をご紹介します。高林さんの作品は白いオブジェクトへのこだわりが特徴的ですが、今回の作品はそれに加えて透明感のある赤、オレンジ、イエロー、ブルー、グリーン、ターコイズなどのオブジェクトが加わり、多彩さが楽しめます。白いオブジェクトは透明感はありませんが、ほかの色を映しながら、白の陰影も演出しています。

背景がほぼ透明なので、重なり合って色が生み出される透明感のある映像が映し出されることもあり、とても変化に富んでいます。

 今日のお気に入りの色合いはこんな感じです。 

覗くたびに違ったきれいさ、面白さに出会う万華鏡、気楽に手に取れていつでも楽しめる万華鏡を身近においていただければと思います。

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