万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

鍵穴を覗いて

2016-07-12 21:51:29 | 万華鏡ブログ

皆さんが万華鏡の覗き口からどんな映像が見えるのかなと筒の中の世界を覗くときの気分は、きっと期待に満ちた、わくわくする気分ではないでしょうか? その覗き口が鍵穴になっている万華鏡です。 万華鏡と知らなくても覗きたくなるのではないでしょうか?

スー・リオさんの定番スタイルの箱型の筒の万華鏡で、先端部にガラスをちりばめたシリンダーを回転させて映像を楽しみます。ボディの側面のガラスはラインのある黒いガラス。先端部のきらびやかさを浮き立たせています。 

ダイクロイックガラスや様々な表情のガラスピースを配したシリンダ―状のオブジェクトは、外から飾っているのを見るだけでも美しいです。当たる光によって色合いや輝きが変わっていきます。

鍵穴ののぞき口はこんな風になっています。

覗き口が鍵穴というだけで、鍵のかかった部屋をそっと覗くみたいな感じです。そしてその向こうに見える思い掛けない色の競演に目を見張る・・・作家さんの企みでしょうか。

オブジェクトになっているダイクロイックガラスは、光を通したり、反射したりするたびに色や輝きを変化させます。 黒い中に浮かび上がる映像は、薔薇窓のようですね。

このシリンダースタイルのオブジェクトは、スー・リオさんが長い間作り続けてきたものです。 ガラスが生み出す深みのある色と輝きが魅力的ですが、それは閉じられたオブジェクトセルでもなく、また風車のようにまわるホイールでもない、このスタイルだからこその映像表現です。

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銅が主役の万華鏡

2016-07-09 20:48:29 | 万華鏡ブログ

端正な木工の万華鏡2点は、スティーブン・グレイさんの作品です。探求心にあふれた作家さんで、いつもユニークな、そして完成度の高い作品を生み出します。
大きいほうの作品は”Copper Camp, aka Jerome"といいます。彼の工房があるアリゾナ州ジェロームはかつて銅の鉱山で栄えた町だそうで、この名前が付けられました。作品制作のために銅や真鍮のパティーナを試すうちに、この作品の創作を思いついたそうです。パティーナとは金属を化学反応で着色する溶液です。

腐食させた銅の筒を使って、6ポイントの映像の周りに不思議な輝きを見せます。

このブルーの輝きがとても魅力的ですが、どこから生まれてくるのかよくわかりません。
オブジェクトはランプワークによるガラスオブジェクトと金色、銀色、銅色のコイルですが、少ないオイルとともに混ざり合って見える映像はただ不思議な美しさに満ちています。

銅色、金色、ブルー、ターコイズが織りなす映像美は想像を超えて面白く、そして魅力的です。 今年のコンベンションの様々な作品の中でも、強いインパクトを感じた作品のひとつです。

 

小さいほうの作品は”Peeps" (ピープス)です。広角レンズ、反射素材の筒、そしてミラーシステムによって生み出された映像は、小さな球体が浮かび、その周りを光るラインが躍るものです。こちらもユニークな映像表現です。

どちらの作品も木目の美しさや、洗練された姿で飾っておきたくなる万華鏡です。
作家さんのロゴ、SGがアクセントになっています。どちらも先端部が回転するようになっています。万華鏡のいろいろな魅力を教えられることのとても多いスティーブン・グレイさんの作品です。

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