万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

クレッセント・ムーン

2011-07-31 16:27:16 | 万華鏡ブログ

美しい青い筒に銀色の輪が静かな輝きを見せる万華鏡です。
ジュディス・ポールさん、トム・ダーデンさんご夫妻のストーリースコープスシリーズの中から「Crescent Moon 三日月」という作品です。

たくさんのバングル(飾りの輪)をつけた万華鏡も珍しいですね。 でも、ジュディスさんは今までにもビーズや天然石などの輪で万華鏡を飾ったことがあります。
この作品は筒には模様はありませんが、銀色の輪で、青の美しさが際立ちます。

覗いて見える映像は三日月という名が示すとおりの形なのですが、写真では、映像の広がりを全部写しきれず、途中だけになってしまいました・・・

オブジェクトセルには、ジュディスさんが集めた、様々なビーズやメタルピース、美しい色合いのパールなど、小さくてきれいなものがたくさん! いくつかの星やハート、ダイクロイックガラス片も見えています。
外から見ても筒の色に合わせた美しいブルーのオブジェクトがきらめきながら見えています。

青の濃淡、きらめきの中に、濃いピンクのオブジェクトや銀色のメタルピースがアクセントとなって見え隠れし、複雑で、優雅な映像を構成します。
うっとりするような美しい色で構成された月の姿に思わずみとれてしまう万華鏡です。

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何でも覗いてみたくなるテレイドスコープ

2011-07-29 15:22:31 | 万華鏡ブログ

細野朝士さんのテレイドスコープ、新バージョンをご紹介します。
テレイドスコープは、レンズの向こうの景色を万華鏡模様に変えてしまう魔法のような筒です。 細野さんはテレイドスコープにも様々なミラーシステムを試みてきましたが、今回は
すっきりとスマートな姿で、4つの種類の3ミラーシステムがあります。

今日はこの蝶の写真を見てみました。

最初は30-60-90度に組んだもの。 3回の反復映像、2回の反復映像、そして6回の反復映像が組み合わされて見えます。6ポイントの映像が目立つので、細野さんが「スノー」と呼ぶ映像です。

次は「キルト」と名づけられた4ポイントの映像の繰り返し模様です。 45-45-90度にミラーを組んでいます。

上の2種類はどの角も360度を等分しますから、対称性のある繰り返しがずっと続く映像です。

次の映像はミラーを2等辺三角形に組んだものです。大きな中心映像とその周りを囲む映像から成っていますが、周りの映像は重なり合う部分もあり、均等な繰り返しの見え方ではありません。
それがこのミラーシステムの面白さになっています。「はなび」と細野さんは呼んでいます。

そしてその2等辺三角形がさらに細く組まれているミラーシステムから、次のような細かい細密画のような映像が見られます。

これは細野さんが「マンダラ」と呼ぶ映像です。
スリーミラーシステムと言っても、組み方によってこんなに違う世界を生み出すのですね。

これらは1枚の写真を見た映像ですが、元の写真とはかけ離れた模様ですね。そして、世界のどこでも、何でも万華鏡映像にして見られるのですから楽しみ方は無限大。 

これらのテレイドスコープには、先端に水晶球が使われています。 アクリルに比べてよりクリアな映像が見えるのが嬉しいですね。
テレイドスコープは飾っておく作品ではなく、ぜひ持ち歩いて楽しんでいただきたいです。楽しいですよ! すでに一般的なものをお持ちの方も、細野さんのテレイドスコープはまた違った世界を見せてくれることでしょう。

 

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ドラゴンフライ

2011-07-24 21:43:49 | 万華鏡ブログ

外見もトンボのような姿の「Dragonfly ドラゴンフライ」 は、マーク・ティクルさんのワンドを使った作品のひとつです。
このスマートなスタイル、バランスの良さが、よくあるタイプの万華鏡ながら、際立った美しさを見せていると思います。

そしてガラスの作品でもよく登場するドラゴンフライ(トンボ)を筒に飾りつけ、独自のスタイルで表現しています。

ミラーシステムの入った真鍮製の筒の先端には2本のワンドを交差させています。ワンドの中を動く色違いの細かいビーズの流れを重ねて、3ミラーシステムで覗きます。

流れを見ているので、この写真も緑の流れとピンクの流れの混じりあった一瞬。 変化する色合いの美しさがこの万華鏡の魅力です。

シンプルだけれど、二つのワンドを交差させるデザインとアイディアが面白い万華鏡だと思います。

 

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ブルーはブルーなの?というお話

2011-07-21 10:26:56 | 万華鏡ブログ

前回ご紹介したローラ・ワイルドさんの万華鏡に添えられた、自作のお話をご紹介します。

ブルー君はよくわからなかった。
なぜブルーという色は悲しい時に使われるんだろう?
だって僕は普段悲しいわけではないのに。
時には冷たさを意味することもあるんだ。僕は普通は冷たくないのにね。

でも僕が一番いやなのは"悲しい"というラベルを貼られることなんだ。

「今日はブルーな日のようだね」って言うのは「今日は悲しそうな日だね」と言うのと同じらしい。

それでブルー君は友達に意見を聞いてみることにした。

レッド君は花の絵を描いていた。
「レッド君、君は僕が悲しいと思うかい?」

レッド君はちょっと考えて答えた。「いや、そうは思わないよ。なぜそんなこと聞くの?」

そこでブルー君は言った。「みんなが悲しいときに僕の名前を使うんだ。でも自分ではそんな風に感じることはないんだよ。」

「ああ、それなら僕だって。 みんな危険なところにはいつも僕の名前を使うけど、僕はちっとも危険なんかじゃない。 それどころか、アジアの国では僕は「幸運」を意味するんだよ。 他の友達のところにも行って聞いてみたら?」
レッド君はまた絵に向かった。

そこでブルー君は庭仕事中のパープルさんのところに行って、同じ疑問をぶつけた。
「私にもよくわからないわ。 えばった王様とか、高慢な人を意味するのに私の名前を使う人もいるけど、私はいつだって、誰にでも気持ちよく、役立ちたいと思っているのよ。」 パープルさんは肩をすくめ、庭に戻っていった。

オレンジさんは冷たい飲み物を入れているところだった。

「私は他の人がどう考えるかは気にしない。 私のことを"暑い"と言う意味で使う人もいるらしいけれど、私自身は暑く感じる時もあるし、寒く感じる時もある。その間の時もあるしね。」

イエローさんは木登り中だった。ブルー君が他の人が意味することについて尋ねると、笑って言った。
「私のことを"注意"とか"警告"とかに使うよね。 私の名前は、臆病者と言う意味で使われることもある。 でも、どんな風に言われるかなんて気にしないわ。 だって私は私。 幸せだったり、悲しかったり、喜んだり、注意深くなったり、勇敢になったり。 自分がありたいようになるだけ。」 そう言って イエローさんはまた木登りを始めた。

次にブルー君はグリーン君のところに行った。 彼は読書中だった。
グリーン君は少しの間考えているようだった。
「僕の名前は地球のことを大切に考えている人たちが使うよ。良いことだね。でも時々グリーンは病気の人を意味したり、他人の幸運をねたむ人を意味することもある。 だけど僕自身は幸運な人がいれば嬉しいし、ねたんだりしないよ。 そんなに気にするなよ。時々ちょっと変わった人もいるさ。」
グリーン君は次のページをめくった。

ブルー君が訪ねた最後の友達はブラック君とホワイトさんだった。彼らは仲間同士のパーティーを準備しているところだった。

ホワイトさんは「そうね。私の名前はいろいろ使われるわ。冷たいとか、ある国ではお弔いに使ったり。 私はいちいち気にしないことにしているの。」

ブラック君は反対に、悲しそうな顔をして答えた。「僕の名前はあまりよくないことに使われることがあるんだ。 お化けみたいな怖いものとか。」 でも彼は微笑んで続けた。「でも僕の名前は何かエレガントなものにも使われるよ。たとえば"ブラックタイ" みたいに特別に素敵な時にもね。」
ブラック君とホワイトさんはまたパーティーの準備にとりかかった。

 ブルー君はあれこれ考えてみた。 ああやって色にラベルをつけるのは本当は正しくないよ。レッド君は穏やかでとってもいい友達だし、パープルさんはいつも人に手を貸すことをいとわないし、歴史の授業で習った王様や女王様だって、みんながえばっているだけではないように思う。 イエローさんは、冒険が好きみたいだけど、いつも注意深いし、オレンジさんは涼しい風が好きで、よく泳ぎにも行くね。 グリーン君は本の虫だけど仲間もいるよ。

ブルー君は友達みんなのこと、そしてみんなが言ったことを考えながらぶらぶら歩いていると誰かが捨てていった古いおもちゃがいくつか入った箱を見つけた。 ブルー君は立ち止まり、そのおもちゃを見ていた。 その中に鏡の入った筒を見つけ、覗いてみたら、何とまったく違う世界が見えたんだ。 薔薇の茂みを見たら、とてもきれいなピンクとグリーンの星だった。 その魔法の筒をはずして見たら、普通の花と葉っぱだった。きれいだけど、普通だった。

いい考えがあるぞ・・・・

ブルー君は友達みんなのところに言って、長いこと話をした。

次の朝、子供たちが遊びに来た時、そこにあったのは・・・・

あの捨てられていた筒とほとんど同じようなものだった・・・・

だけど、子供たちが覗いてみたら、とてもきれいな色がたくさん中に見えた。
筒を回したら、色が集まってきて素敵な形になった。 まるでカラフルな雪の結晶みたい!

子供たちはみんなとても喜んだ。 そしてブルー君もね。 だって子供たちが、いろんな色が組み合わさって模様になるのがとても気に入ってくれたから。 誰も悲しくないし、怒ったり、かっかとしたりしないよ。 人が勝手につけたラベルなんて関係なし!

「そう、それでいいんだ。」ブルー君は気持ちがすっきりして、友達と遊び始めた。  

                                    ***おしまい****

(この本の最後のページには、この万華鏡の楽しみ方や 万華鏡で使う表現などの説明が付いています。)

 

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ブルーはブルーなの?

2011-07-19 19:00:35 | 万華鏡ブログ

これは万華鏡と、それを入れる箱です。ローラ・ワイルドさんによる、すべて手作りのインターチェンジャブルな万華鏡セットです。
タイトルは「Is Blue Blue? ブルーはブルーなの?」といいます。その意味は後にするとして、この箱の中に入っているものをご紹介しましょう。

先ほどの万華鏡の他に、セルが8個。 このセルはケースになっていて、ふたが取れるので中身を入れ替えることが出来ます。 空のセルもひとつ付いています。
万華鏡の先端部はセルを交換する時にはずしやすいように、4隅にマグネットが付いていて、取り外しが簡単です。 そして、背景になる半透明なプラスチックと黒のプラスチックの2枚が付いています。 半透明なプラスチックをつけると、光は前方から取り入れることになり、黒いプラスチックを先端につけると、光は横から取り入れることになります。その光の取り入れ方で映像の見え方が違ってくることを、検証できる万華鏡です。

そしてこの万華鏡セットにはローラさんの手作りの本が1冊入っています。その白い本のタイトルも「ブルーはブルーなの?」 次回のブログでそのストーリーをご紹介しますね。

オブジェクトの出し入れが可能なこの万華鏡セットですが、ローラさんが組み合わせた色ごとの映像を楽しんでいただきましょう。

そして、マルチカラーのセルからはこんな映像。

モノトーンのセルからはこんな映像。

今日は何色の気分かな?と選びながら楽しむのもいいですね。 筒や箱の模様になっている万華鏡の映像は、すべてローラさんがご自分の作品から撮影したものです。

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驚きと不思議と美しさと

2011-07-12 19:36:04 | 万華鏡ブログ

昨日コメントをいただいた"マッチ絵の家"さんから、細野さんの万華鏡展があることを教えていただいたばかりの今日、細野さんから作品が届きました。

しばし細野ワールドに浸り、その不思議さ、面白さ、美しさにまたもや心を奪われました。
写真のレインボウ・スペシャル・マンダラという万華鏡は、今までもご紹介してきたものですが、同じミラーシステムでも微妙な角度の違いにこだわって、製作なさった最新作を載せるのも良いかなと思いました。

偏光素材のオブジェクトは最初の写真のように重なり合って黒くなる部分があるかと思えば2枚目の写真のように、たくさんの色の塊となって見えてくることもあり、その不思議な形とともに、目が放せなくなる映像展開です。

こちらは映像が上の作品より角度が大きいのだと思います。色のラインも少し太く見えます。それにしてもこの色の移り変る面白さ! とても反射映像という一言では表せませんね。

2ミラーシステムの作品では、いろいろなポイント数の万華鏡を製作なさっていますが、その中からいくつか。 これは8ポイントの作品。

淡くてきれいな色合いとバランスです。 
次は6ポイントの作品。 こちらはインパクトのある色合いです。

でもこれらはほんの一瞬の姿で、次の瞬間にはまったく違う色と形です。 ひとつの美が壊れたところから次の新しい美が生まれるという万華鏡の極意そのものという感じです。
この2ミラーの作品は細野さんの最新作のひとつで、実はとても小さいのです。長さ6cm、直径2.7cmほどの手のひらサイズながら、ダイナミックな映像展開を見せてくれます。

細野朝士万華鏡展は 7月16日から7月24日まで群馬県利根郡みなかみ町の"マッチ絵の家"で開催されます。
細野さんのシンプルな形の万華鏡の中から生まれてくる、驚きに満ちた、豊かな映像美を多くの方に楽しんでいただけたらと思います。



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真鍮の輝き

2011-07-11 23:02:13 | 万華鏡ブログ

小林綾花さんの「Twinkle-星の海ー」、ペンダントタイプのご紹介です。
筒の長さは4.7cmほど。 真鍮の筒に、星の名前を刻印したもので、ペンダントとしても素敵なデザインです。 真鍮だからこその輝き、味わいがありますね。

ドライチェンバーで、先端から光を取り入れるタイプなので、透明感のあるオブジェクトがきれいに見えます。

赤紫やブルーの色合いがきれいで、とても惹かれました。

「Twinkle」は 手持ち型の作品もあります。 以前このブログでもご紹介しました。
どちらもテーマは無限に広がる宇宙、輝く星の海。

手持ち型はオイルセルで、背景が黒く、横から光を取り込みます。  (*万華鏡映像の見え方は、どこから光が入るか、背景を黒くするか光を通すようにするかで、大きく変わってきます。)
大きさの違いは写真のとおりです。
どちらも真鍮という素材にいろいろな表情をつけて、お洒落ですね。
内部映像は、オイルセルならではのきらめき感が楽しめます。

同じテーマながら、ドライとオイル、ペンダント型とハンドヘルド型、そして真鍮の美しさを引き出す表現力など、幅を広げての創作には見ごたえがあり、ひとつひとつ覗かずにはいられない、多彩な色模様が素敵です。

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幸せを願う万華鏡

2011-07-08 22:35:36 | 万華鏡ブログ

キャロリン・ベネットさんのリキッドサスペンションシリーズはロングセラーの万華鏡のひとつです。 長く作り続けられるということは、万華鏡として素晴らしい点をたくさん持っているからでしょう。

今日ご紹介するのは、結婚の記念になる万華鏡です。
左側は「ウェディング・ローズ」というタイトルで、薔薇のブーケの写真を使ったものです。華やかで清楚な花嫁さんのイメージですね。 
そしてこの万華鏡のセルにはリングが2個入っています。

他にも薔薇の花や色とりどりのビーズが入っているので、明るい華やかな映像展開です。

右側の作品は「ウェディング・ドリーム」といいます。
ジョージ・ガードナー・フィッシュという画家の、花嫁を描いた絵を筒にまき、その色合いにあったオブジェクトを選んでいます。
強いコントラストを避け、柔らかい色合いに統一された映像です。

ベネットさんはテーマにそってたくさんの作品を作っていますから、プレゼントにもいろいろ選べて楽しいです。 結婚の記念にこの作品に名前や記念日を入れてもらったり、
自分で選んだ写真や絵を使って、自分だけの万華鏡を作ってもらうこともできます。
結婚に限らず、お祝いや記念に万華鏡をカスタムメイドで注文するのはいかがですか?

Comments (3)
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熊の三兄弟

2011-07-07 19:47:37 | 万華鏡ブログ

三匹そろった姿が可愛らしい、依田さんご夫妻の「ベアー」シリーズです。
思わず微笑んでしまうような万華鏡ですね。 以前にもご紹介したことがあったかと思いますが、色違いもお見せしたくて、並んでの登場です。

この万華鏡はミラーシステムもオブジェクトもすべて熊の中に入っています。かすかに透けて見えると思いますが、ミラーシステムはおなかの辺りまで届き、その先に小さなオブジェクトセルが付いているのです。
透けて見えている大きめのビーズは映像には関係ありませんが、 万華鏡を回すたびに、心地よい音をたてます。
万華鏡を見るための光は、オブジェクトセルに届く前に、この透明な色ガラスを通過します。
青い熊の場合、こんな風に深い青が輝いて見えます。

茶色の熊の場合は、オレンジ色の光により、温かみのある映像展開です。

そして白い熊(透明熊?)の場合は、入ってくる光に色がつかないので、オブジェクトの色合いが、そのまま映像になっています。

いかがですか?
いつものように依田さんのガラスオブジェクトは美しいです。
頭の上の覗き口から見ると、思いがけない深くて広い世界に誘われることでしょう。

この万華鏡はとても全長10cmほどで、小さいのですが、オブジェクトセルも小さくて繊細なガラスオブジェクトが入っています。 これほど小さい作品の場合、焦点距離を考える必要があり、光学レンズを覗き口に使用して調節しています。 小さいほど大変なんですね。  
様々な入れ物を万華鏡に変身させてしまう依田さんですが、どの作品にもぴったりと合ったミラーシステムやオブジェクトセルを作り出し、レンズで細かい調節をしながら、美しく、均整のとれた映像を見せてくれます。                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

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変わらないダイクロイックガラスの輝き

2011-07-06 22:38:08 | 万華鏡ブログ

金色に輝く真鍮製の筒とその先端にある2枚のホイール。 チェスニック工房の定番万華鏡のひとつ、「Dichroic Floret ダイクロイック・フローレット」です。

チェスニック工房はジャニス・チェスニックさんが万華鏡の製作・販売を始めたのが1980年ですから、もう30年以上の歴史を持つ工房です。 ごく初期には、長女のシェリル・コックさん、次女のロリ・ライリーさんも協力して、製作にあたり、数多くの2枚のホイール付きの金属の万華鏡を生み出してきました。 シェリルさんやロリさんが自分の工房を立ち上げ、独立したあとも、その製作スタイルは変わらず、ご主人や長男のジョン・グリーンさんとともに、家庭内工房から、製作と販売を続けました。 今はジョンさんが工房を引き継ぎ、ジャニスさんはゆったりと万華鏡を作ったり、キルトを作ったりしているそうです。

シンプルだけれど、変わらない美しさと品質。 飾っておいても目を惹くダイクロイックガラスの輝きがあります。

ミラーシステムに近いほうのホイールは、質感の違うダイクロイックガラスの組み合わせです。 向こう側のフラットなダイクロイックガラスと重なりあうことで、多彩な色模様を生み出します。

初めて彼らの作品を見たときの驚き、その鮮やかな色彩とその変化に圧倒されたことを今でも忘れません。 即座に、絢爛豪華という言葉が思い浮かびました。

そして何年か前、クリスマス前のニューヨーク、5番街のおもちゃ屋さんで、ショーウィンドウに飾られていたチェスニック工房の万華鏡を見つけました。 照明のもと、きらきらと輝いて美しかったこと。こんな風に飾ったら素敵だなあと思ったことがありました。

今年の2月にアメリカの万華鏡をご紹介する展示会をさせていただきましたが、その際も多くの方が、初めて出会った彼らの作品に驚かれ、感動してくださいました。
ずっと変わらずにあった美しさと、驚きをもたらすダイクロイックガラスの色模様・・・あらためて彼らの万華鏡が愛される理由を確認するこの頃です。

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