万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

青いホイールの魅力

2016-06-11 21:45:39 | 万華鏡ブログ

チェスニック工房の" Small Pedestal Agate" をご紹介します。 先端部に2枚のホイールを置く金属製の万華鏡は、チェスニック工房の定番スタイルです。 木製のスタンドに載った姿がきれいですね。

ホイールの外側はダイクロイックガラスをちりばめたホイールです。光をいろいろな色に染める働きがあります。
そしてミラーに近い内側のホイールは、とてもきれいな青のメノウのかけらを使っています。

光を通すくらいの薄さのメノウを並べて、はんだでつないでいます。

深い青が目を惹きますね。一つ一つ異なったメノウの模様が表情豊かな映像を生み出します。

狭い角度の二等辺三角形に組んだミラーシステムを通して、大きなマンダラ映像と、周囲を飾る小さなマンダラ映像の組み合わせですが、光の当たり方で青の色も奥のガラスの色も変化して、魅力的な映像展開です。

メノウを使ったホイールは彼らの定番のひとつですが、今までの色合いと違ったブルーがとても素敵だと思いました。 ダイクロイックガラスのホイールから伝わってくる色を重ねて、思いのほか華やかなピンクの花が咲いたりもします。

カレイドスコープ・ルネッサンスの初期のころから、チェスニック工房でずっと作り続けたきたホイールのスタイルを守り続けていることもすごいことですね。 今は息子のジョン・グリーンさんが引き継いでいますが、定番の中に少し新しさを加えてみたり、新し素材を使って新作を挑戦してみたりしながら、その歴史をつないでいます。

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ナップ工房 2016年新作 MaMa Doodle

2016-06-09 11:15:20 | 万華鏡ブログ

この色鮮やかな万華鏡は シェリー・ナップさんのデザインによる新作です。見るからに楽しそうですね。そして彼女の人柄を表すような作品です。 明るくて笑顔の素敵なシェリーさんの真骨頂は、彼女の"Love for Color" という心意気です。それを主に映像の表現に結び付けてきましたが、今回は外のデザインにも表現しました。最近彼女がはまっているのが絵を描き、色を塗ること。気持ちをリラックスさせ、心を豊かにすると感じています。そのデザインをプリントして筒に巻きました。

シンプルな一体型の万華鏡で先端部は回りませんが、随所にナップ工房の技術が生かされています。 アイホール周りもきれいに加工されています。レンズ部分が窪んでいるのはナップ工房の万華鏡の特徴で、覗いたときに外からの光を遮る工夫だと思います。

絵のデザイン#1 は ジュエル・トーン・イメージ。2ミラー5ポイントの映像です。

絵のデザイン#2 は ブライト・イメージ。 同じく2ミラー5ポイントの映像です。

デザイン画には ナンバーとタイトル、作家のサインと年号入りです。一番上の写真で左が#1、右が#2です。筒の直径は約6㎝、高さは19㎝、アイホールの直径は1.3㎝で、覗きやすくなっています。

 

シェリーさんの手作りのガラスオブジェクトは色合いの鮮やかさ、美しさはもちろんのこと、いろいろな表情を持ち、万華鏡の映像となったときに見せる表情まで考えて作られます。

作家さんの元気や色に対する想いが伝わってくる万華鏡だと感じます。
今年の新作を3種類ご紹介してきました。 ナップ工房の万華鏡は、いずれも品質が高く、安定していて、いつまでもお楽しみいただける作品です。

 

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ナップ工房 2016年新作 Not To

2016-06-07 10:59:51 | 万華鏡ブログ

この小ぶりでお洒落なデザインの万華鏡はランディー&シェリー・ナップさんの工房から今年発表されたものです。 昨年発表された、同じくらいの大きさの "To Be" シリーズと同じようなコンセプトですが、外観のデザインを変えています。(丸みを帯びたほうが、To Be です。)有名なせりふ "To be or not to be" からそれぞれ名付けられたようです。ナップ夫妻のタイトルは、造語だったり、言葉をちょっと変えてみたりすることが多く、訳すときにいつも困ります。 今回もこのままで。

木材の組み合わせは多種多様です。 いずれも美しい木目と味わいのある木肌が特徴の木材を重ね、その塊を削ってこのような模様にします。一つ一つの過程を丁寧に作り上げ、最後は手で磨いて仕上げるという手作りの万華鏡です。

オブジェクトセルの特徴は、定番の黒い背景、サイドリットである上に、ダイクロイックガラスをセルの側面に並べているところです。 横から取り込まれた光が通過するときに色づき、オブジェクトを照らします。

映像のタイプは2種類。 クール・イメージとウォーム・イメージです。

オブジェクトの色に加えて光の色が重なり、輝きを添えます。
正三角形に組んだ3ミラーシステムを通して、視野いっぱいに広がる映像展開です。

こちらは同じ形ですが、コンベンション限定のスペシャルバージョン "Little Guy" です。青い色に染めた木材を層に加えた塊から削りだし、この青い模様になっています。

手作りのオブジェクトが相互に作用しあって、光を味方にして美しい映像を生み出す・・・シェリーさんの映像世界は、ほかの誰とも違う色合いと流れと輝きを見せています。

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ナップ工房 2016年新作 Evolver

2016-06-06 21:56:33 | 万華鏡ブログ

この万華鏡は、ランディ&シェリー・ナップ夫妻の新作”Evolver" です。新作ですが、初期のころの作品”Twilight" の良さを見直して、新しい作品に発展させたものだそうです。名前の由来もこのあたりにあるのだと思います。
木目の美しい様々な木材を組み合わせて制作されている、ナンバー入りの作品です。この写真の作品は、深い濃い目の色合いが気に入ったものですが、#1と記されていました。

ベテランの作家であるナップ夫妻でも、まだ進化中ということでしょうか。
カーブも美しく、また手にとっても持ちやすい形状です。 外観は落ち着いたたたずまいで存在感を見せていますね。 セルを回す仕組みはボールベアリングでとてもなめらかです。

船の舵輪のようなオブジェクトセルの回転部分は、ナップ夫妻のパーラータイプにはよく見られますが、チャールズ・ブッシュの万華鏡を思い起こさせ、伝統的なスタイルの一面も見せています。

先の広くなっているテイパード2ミラーシステムにより、覗いたときに完璧なシンメトリーの5ポイントの映像を見せています。定番の黒い背景、サイドリット(横から光を取り入れる)のオブジェクトセルです。

シェリーさんが一つ一つバーナーワークで作るガラスオブジェクトに加え、ランディさんのオブジェクトも入っているそうです。 
オブジェクトはジュエル・トーンとブライト・トーンの2種類が定番ですが、この作品はブライト・トーンの映像です。 

自分たちのスタイルを変えずに、それでも次々に新しい作品を生み出してくるナップ夫妻です。黒い背景に、2種類のオブジェクトセルの色合いが定番で、2ミラーの場合は5ポイントか6ポイントとほぼ決まっていますが、それでも生み出される映像には毎回新鮮な発見や感動があります。これってすごいことだなあと改めて感じます。 

 

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