本棚の整理をしていたら、学生時代に卒論の指導教員をしていただいた竹内芳郎先生の「サルトル哲学序説」が出てきました。
竹内先生は哲学者でサルトルやマルクスを通じて世界の変革とは何か、変革の理論とは何かを徹底的に突き詰めた理論家です。
「国家と民主主義」という評論集での憲法9条と国家をめぐる考察は見事なものでした。
憲法9条は非武装、非戦を原理としており、国家=武装という、いわゆる本来の意味での常識的な国家観を根底から覆し、国家=武装を超える新たな何ものかを試行すべき方向性を示していると述べられていたと思います。
「非武装」「国家」という矛盾をアウフへーベンする所在を、今風にいえば国家を超えて国連による集団安全保障体制を構築し、全ての国家が非武装化することを指し示していたのかなと。ユートピアとしての非武装国家ではなく、いわば警察力としての国連軍を想定したと思われます。
その竹内先生に卒論の指導をしていただいたわけですが、テーマは「政治と文学」でした。
卒論の竹内先生の評価は「C」。そして感想の一言が「角倉君は文章や言葉に対して愛情がない。」と。
竹内先生は本当に鋭い。私の本質を見抜いていると思いました。未だに誤字、脱字だらけのこのブログを見れば一目瞭然です。私の場合は現実を変える情熱でカバーするしかない。
昨日は吉井町内あいさつまわり。夜は吉井ライオンズクラブ幹事会。