かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

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2018.1.25 明治から150年、近代日本を見直す時

2018-01-25 21:55:00 | 日記
東大全共闘議長であった山本義隆さんが岩波新書で「近代日本150年-科学技術総力戦体制の破綻」を上梓しました。今年は明治から150年となり150年にまつわることがメディアで露出し始めています。明治から平成の終わりの150年は富国強兵から始まり大東亜侵略戦争の敗北を経てひたすら経済発展を目指した日本の近代化一直線の道でした。

山本義隆さん達、全共闘が50年前に提起した問題は明治以降の日本の近代化と近代合理主義に対する疑うことだったと思う。ひたすら豊かさを求め続けてきた1つの結末が絶対安全と言い続けた3.11の原発事故でした。夢のエネルギーと言われた原発は近代化と近代合理主義そして、その終わりの科学技術総力戦体制の破綻の象徴となりました。

全共闘1968年は明治100年であったが故に日本の近代化一直線を疑うムーブメントでありました。山本義隆さんは、この本を通して改めて日本の近代化を見直し新たな日本の方向性を考えてもらうことを我々後輩に訴えてくれていると思います。

高野孟さんが明治150年を1868年から73年、大東亜戦争侵略戦争に突入し敗北する1941年から1945年を4年、そして1945年から2018年までの73年を150年を3つに区分していました。明治から73年は富国強兵、昭和20年からの73年は経済大国、間の4年は破滅の日本でした。

富国強兵、軽武装日本はいずれも近代化により豊かさを追求してきました。現在の日本は経済成長は止まり成長から成熟に向かうべきですがグローバル経済競争の下で格差と貧困が拡大しています。工業化、情報化で産業社会優先の日本から自然と共生、人間優先の定常社会への産みの苦しみの過程にいると考えたい。しかし新たな階級社会が現出している中で社会を変える人間の闘争は不可避です。社会運動とは社会と自分を変える様々なムーブメントです。山本義隆さんの問題提起を現実の政治の中に政策過程としても生かしていきたいと思います。

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