20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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西行 

2023年02月04日 | Weblog
             

写真は、夫の書斎の窓辺。

今日は立春です。
如月になると、西行の歌が、脳裏をよぎります。

「願わくは 花の下にて 春死なん その2月の 望月のころ」

『後鳥羽院御口伝』に
「西行はおもしろくてしかも心ことに深く、ありがたく出できがたきかたもともにあひかねて見ゆ。生得の歌人と覚ゆ。おぼろげの人、まねびなどすべき歌にあらず。不可説の上手なり」
と、あるそうです。
『後鳥羽院御口伝』とは、鎌倉初期の歌論書です。

日本史の中世の時代は、本当に面白いです。
網野善彦は、特に一時期、あらゆる本を夢中になって読みました。
網野の甥っ子の中沢新一は、網野善彦や、南方熊楠などの影響を受け、チベットに渡り、書いた『チベットのモーツアルト』も面白かったです。

日本の中世という時代の面白さを教えてくれたのは、やはり網野善彦です。
『異形の王権』という素晴らしい本があります。
後醍醐天皇のことを書いた本です。

かつて、私にしては珍しく、ファンタジー作品をシリーズで描いたことがあります。
秩父神社や中世の時代を書いた、フォア文庫のシリーズです。
その時も、資料には、秩父神社関係のものや、中心は、網野の本でした。
のびやかで、おもしろい時代だなと思って、その憧れから書きました。

西行は、その時代の和歌の一人者です。

コメント
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