なにげなく図書館の雑誌コーナーで手に取った『群像 2011・6月』の表紙を見たとたん、
思わず声が出てしまいました。
えっ!
川上弘美さんの『神様2011』って!!!!
図書館内はぐるりと見渡し、座るところを探して、一気に読みました。
熊の神様が登場する1993年に誕生した『神様』、この短編が私は好きで好きで、何度読んだか分からないほど好きで、
旅行に持って行くほどのほれ込みようなのです。
今回の『神様2011』は2011年3月11日を経てのお話、です。
私は読みながら、なんとも言えない辛く悲しくもどかしい気持ちになりました。
今回の「群像」には『神様』も掲載されていたので、読み比べることもできました。
両方とも「「くまにさそわれて散歩に出る。」から始まり、最後は「悪くない一日だった。」で終わっています。
あとがきで弘美さんがこう言ってました。
2011年。わたしはあらためて、「神様2011」を書きました。
(中略)
日常は続いてゆく、けれどその日常は何かのことで大きく変化してしまう可能性をもつものだ、という驚きの気持ちをこめて書きました。
静かな怒りが、あれ以来去りません。
むろんこの怒りは、最終的には自分自身に向かってくる怒りです。
今の日本をつくってきたのは、ほかならぬ自分でもあるのですから。
この怒りをいだいたまま、それでもわたしたちはそれぞれの日常を、たんたんと生きてゆくし、意地でも「もうやになった」と、この生を放り出したくないのです。
だって、生きることは、どんな時でも、大いなるよろこびなのですから。
ちょうどいただいた図書カードがあったので、『群像 2011.6月号』を買いました。
手元に置いて、じっくりと大事に読もうと思います。
中学生のムスメにも勧めなきゃ、です。
今から本屋へ走るべ。
しかし、なんという明日の分からぬ日々よ。
でも、口元には笑みを。
これ、昨夏、畑さんを見て、大切だと思いました。
無事「群像6月号は」見つかったでしょうか?
私も結構探しました。
>しかし、なんという明日の分からぬ日々よ。
でも、口元には笑みを。
これ、昨夏、畑さんを見て、大切だと思いました。
口元に笑みを!
ほんと大事ですね。
畑さんの本を学生時代にたくさん読みました。
また読みかえしたい気持ちになりました。