マドレーヌの日々

今日も一日にっこりね。

歌集 「パン屋のパンセ」を

2020年08月02日 | honto(ハイブリッド型書店)レビュー 佐々木なおこ

 



久しぶりに歌集を手にしました。

歌集「パン屋のパンセ」杉崎恒夫(六花書林)


 
ネット書店「honto」みんなのレビューに書評投稿してます。今回で1002冊目!
 
発表の場があることに、ただただ感謝。 「honto」さん、ありがとうございます。
 
初投稿は2005年、そこから15年、スロースペースではありますが、
直感でいいなと思った本をじっくり読んで、
最後まで読んで心がぐぐぐと動いた本だけを投稿しています。
ペンネームは佐々木なおこ。 


今回はこちらのブログで投稿内容も紹介してます。
こんな感じです。どうぞ!

    

先日のこと、NHKのラジオ深夜便で川上弘美さんのインタビューを聴きました。
2日にわたって放送されたインタビュー。
かなり前(10年くらい前?)に収録されたものの再放送だったのですが、
とても楽しく聴きました。
文字で読むのはもちろんいいけど、作家さんの話を聴くってなかなかないので、
聞き逃し放送期間中は何度も聴きました。

その中で、川上弘美さんが紹介されたのが、こちらの歌集です。
天文台勤務の経験がある杉崎恒夫さん、この短歌は彼が70~80代のころの作品と紹介してありました。

川上さんも言われてましたが、とてもその年代の男性の短歌と思えない。
表紙から受けるイメージ、そのギャップも何ともいい感じです。

私がいいなぁと思った歌を引いてみますね。

 

こんにちわ おなじ書棚にいつもある市民図書館のガルシア=マルケス(黄身がみる夢)

バゲットを一本抱いて帰るみちバゲットはほとんど祈りにちかい(黄身がみる夢)

さみしくて見にきたひとの気持ちなど海はしつこく尋ねはしない(鳩の鋳型)

「大切なものは見えない」友達にしたいキツネは街にはいない(砂時計)

こんがりと夕焼けベーカリーが焼きあげしクロワッサンを一つください(パン屋のパンセ)

わずかなる誤解なのです イエローとレモンイエローの違いぐらいに(パン屋のパンセ)

 


音読しながら、歌集を楽しみました。
いつも行く図書館、海外文学の棚の前に杉崎さんが佇んでいそうな、そんな風景が目に浮かびました。
「星の王子さま」を手に取る様子なども…。

コメント
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