ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ: ガーデンについて一考

2016-08-19 18:51:19 | 日記
2016年8月19日(Fri.) Rioも終盤を迎えていますが、皆さんも睡眠不足になっていませんか?  バドミントンの女子ペア決勝の相手はデンマークだったので、どちらにも声援を送りたい気持ちになりました。 それにしても、最後の逆転劇は感動ものでした。

さて、ドイツのサイトで、ガーデニング関連の記事が出ていました。多少、クライン・ガルテン(シュナイダー・ガルテン: 市民菜園)に近い内容も入っているので部分掲載します。 (ニュースソース: DW-DE 8月18日発 )

<原文の一部>
Germans and their beloved gardens
Gardens are becoming more and more popular, even in Germany's major cities where young families, nature lovers and amateur gardeners are increasingly taking up urban gardening. Our gallery gives some important tips.
(抜粋)ドイツ人と彼らが愛するガーデン:  ドイツでも人気が出てきているようです。主だった都市での若いファミリー、自然愛好家、そして、アマチュアのガーデニング好きなどの間で、都会でのガーデニングが増えています。 そこで、少し重要なポイントを観ていただきましょう。


Small plots
It doesn't always have to be a "Schrebergarten," an allotment garden. Many families without access to a balcony or terrace choose to rent a modest plot of land from a farmer - a cherished spot, even if it's just a few square meters. The purpose of the plot is to teach kids about nature. And planting vegetables and flowers can be fun, too.
(抜粋)小区画: "Schrebergarten" (市民農園)である必要は必ずしもありません。バルコニーもテラスもない多くの家庭にとっては、農家から僅かな区画(畑)を借りることも選択肢です。それが2~3㎡であったとしてもです。 その小区画の目的は、子供に自然について教えるところにあります。合わせて、野菜や花を植えて楽しむことも。


Flower paradise
Richly decorated and flourishing balconies receive the same loving care as gardens - from the first rays of sun in the spring until the last few days of Indian summer. As the sunny time of year tends to be rather short in Germany, people make sure to spend as much time as possible outdoors.
(抜粋)花園: 豪華に装飾されたバルコニーは、庭と同じように手入れするもの。 春の日差しを浴びるころから、インディアン・サマー(秋の小春日和)までの間です。 ドイツでの年間日照時間は、比較的短いので、ドイツの人々はできるだけアウトドアでの時間を過ごそうとしています。


'Is this a slum?'
Allotment gardens are typical of Germany. City dwellers without their own outdoor space are fond of these plots, where they plant their own organic veggies or just enjoy the nice weather. Looking at the wooden huts in these gardens, some foreigners wonder whether they've ended up in a slum. According to law, people are not allowed to actually live in these huts - but that doesn't stop some people.
(抜粋)これはスラム?: 市民農園(菜園)はドイツでは普通。 自分の庭などを持っていない都市部住民は、これらの小さな区画が好きです。そこでは有機野菜を育てたり、快適な気候を楽しんだりすることもできます。 (写真の)木造の小屋は、外人が見たらスラム小屋かと心配するかも知れません。 しかし、法律によって、この小屋に住むことは許されていません(注: 宿泊もできない)。 が、中には破る人も・・・。

・・・(以下略)
庭での芝刈りは静粛に: 騒音を出す芝刈り機の使用時間帯も決められています・・・。

BBQ: バーベキューの「煙」で、近所とのトラブルにならないように、BBQの場合はお隣も誘うのが一番・・・。

植木: 隣地との境界近くに植える場合は、日陰を作ってしまったり、枝が伸びていったりしないように注意が必要・・・。

・・・


Green gardening
The goal of many German gardeners is to be as environmentally friendly as possible. Many collect rainwater in barrels to water their plants, and sort their organic trash into compost piles. Green waste - grass clippings, leaves, branches and weeds - can also be separated into dedicated trash bins, to be composted by the city.
(抜粋)グリーン・ガーデニング: 終局的には、環境上も可能な限り優しいものを目指します。 雨水を貯めて植物に与えること、そして、有機ゴミは分別してコンポスト(堆肥)に入れます。  グリーン廃棄: 草、葉、枝、雑草などは、分別して専用の容器に入れます。これらは、市によって堆肥化されます。


Flourishing inspiration
Gardening magazines and stores hand out plenty of useful advice to the proud owners of gardens and balconies. But there are also numerous garden shows and contests at the regional or even national level. Those still thirsting for green inspiration can travel to the neighboring Netherlands, where flower production - especially tulips - abounds.
(抜粋)インスピレーション: ガーデニング関連の雑誌やお店などからは、様々な有用な情報が溢れます。また、多くのガーデニング・ショウやコンテストなども、地域や国家レベルで開かれています。 他にも、花の生産地でもあるお隣のオランダ(特に、チューリップ)に旅する手もあります。


Home for a gnome
Some find them cute, while others just think they're cheesy suburban kitsch. But the German garden gnome has long since offered something to please everyone. Next to the classic gnome pushing a wheelbarrow, today there's also the football fan, the exhibitionist or, as seen here, the gnome with a taste for heavy metal.
(抜粋)小人の家: 昔から親しまれてきている小人の置物で、クラシックな小人が押す手押し車であったり、今日では、サッカーファン用とか、写真のようにヘビメタ風のものも登場しています。


Urban gardening - lovingly planting small plots or enthusiastically decorating balconies - is a growing trend in Germany. In cities like Berlin, Bonn, Freiburg and Cologne, these gardens have become lively social habitats.

(抜粋)都会でのガーデニング: 小さな区画で植えたり、かなり装飾したバルコニーなど、ドイツでは成長トレンドにあります。 ベルリン、ボン、フライブルグ、ケルンなどでは、こうしたガーデンが、社会の生息地のようになっています。(憩いの場所的な位置づけ・・・)


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領邦国家の時代背景もあって、地方自治や地域重視的な(中央集権的でない・一極集中的でない)傾向が見受けられるドイツ。しかし、以前から、都会で農地や庭を持てない人に限られて利用できる「クライン・ガルテン」(シュナイダー・ガルテン)の制度が設けられていて、都市住民が、住居から近い場所で農地を借りることができるようになっています。(借りるには条件が厳しいと聞いています。)

ドイツで実地に確認したクライン・ガルテンは、1区画200~300㎡であり、日本での市民農園の20㎡レベル(例)とは、かなり規模的にも違います。また、上述に「小屋」の件も出ていますが、「ラウベ(小屋)」が区画毎に設置できますし、農機具等はここに保管することができます。 また、「樹木」(条件付きか)は原則として植えてはいけないとか・・・。但し、上の記事での小区画は2~3㎡の・・・とありますので、本当に小さなものなのでしょう。

また、隣国のオランダに行く・・・との記述もありますが、シェンゲン協定を締結しているEUの主要国間では入管手続きは不要なので、国内旅行・移動しているのと変わりません(UKは別)。なので、チューリップの品定めにアムステルダムへ、チョット行ってみるのも容易なのです。しかし、この制度がテロリスト達による犯罪・テロの防止を難しくしていることにもなります。

何れにしても、ドイツでは、こうした土や緑に触れることが非常に大切にされているように思われます(一種の食育に近いものかも知れません)。 何が人間にとって・暮らしにとって重要であるのか、大切にすべきことは何か・・・などを、歴史的事実をも踏まえてシッカリと正視しているのではないでしょうか。


*** Rio (出典: ロイター)

        


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