ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ: ドレスデンの聖母教会

2015-10-30 22:03:11 | 日記
2015年10月30日(Fri.) 昨日(29日)にドイツで報道されたものです。 (ニュースソース: DW-DE)


<原文の一部>


The turbulent history of Dresden's Church of Our Lady

波乱に満ちた歴史のドレスデン聖母教会


On October 30th, 2015 Dresden's Frauenkirche will celebrate ten years since it was reconsecrated. The reconstructed church, which was destroyed during the Second World War, has become a landmark and tourist attraction.

2015年10月30日、ドレスデンにあるフラウエン教会は再建されての10周年を祝います。この再建された教会は、第二次世界大戦の間に破壊されたもので、(再建後は)ランドマークと観光名所になっています。


1.エルベ川の壮大な建物


Magnificent building on the Elbe

This famous oil painting from 1751 by the Venetian artist Bernado Bellotto, also called Canaletto, shows Dresden's Frauenkirche church and the new market. Construction on the Baroque "Church of Our Lady" began in 1726. The protestant church became part of a plan by Saxony's prince-elector, Frederick August I, to turn his residential city of Dresden into a European metropolis.

バロック様式のこの聖母教会は1726年に建設が始まりました。上の写真は「油絵」です。


2.ユニークなドーム


A unique dome

The reconstruction of the dome in the 1990s followed the original plans. Some 13,000 tons of sand stone were built onto a wooden frame. The Baroque dome from 1736 was a masterpiece designed by architect George Bahrs(aはウムラウト付). Back then, no one believed that the church pillars and walls would withstand the weight of the bell-shaped stone dome.

1990年の再建は、元の建築様式に従いました。13,000トンの砂・石が木柱の上に構築されました。このバロック様式のドーム(1736年)は傑作とされており、建築家の George Bahrs(aはウムラウト付) によって設計されました。しかし、これほどの重さのベル型石ドームが柱と壁だけで支えられるとは、誰も信じられませんでした。


3.繊細な天井画


Delicate ceiling paintings


4.第二次世界大戦中に破壊




5.荒廃の象徴(東ドイツ時代)




6.再建への道


1990年、東西ドイツ統一の手続きの流れの中で、この教会の再建への動きが出ました。


7.考古学のようなパズル



破壊された残骸の中から、使えるものは使う方針で、約46%の素材が再使用されました。まさに、パズルと宝探しのようなものです。


8.地下から48年ぶりに蘇った墓室




9.バロックの祭壇




10.教会とコンサートホール




11.古くて新しいランドマーク



再建には、1億8千3百万ユーロの費用がかかったと伝えています。


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ちなみに、ドレスデンとエルベ川の地図(出典: ウィキペディア)も掲載しておきます。





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私はドレスデンには行ったことがありません。しかし、第二次大戦中に爆撃等で破壊された建造物を、極力、元の材料をそのまま使って再建した例は多いようです。 2013年に訪問したNRW州のミュンスターでも、同様の考えに基づいて、多くが再建されたと聞いています。そして、こうした街(旧市街地区)では、多くが電柱レスで景観的にもスッキリしていて美しく感じます。(こうした街づくりいいですね。)


戦争は繰り返してはなりません。そして、良き伝統や文化は、残し伝える努力はして行きたいものです。


一方で、昨今のニュース(日本の)を見聞きしていると、成長していなければならない筈のことが、まるで時代を逆行しているかのように見えてしまうことが、実に多いのです。 未成熟社会とでも言うべきでしょうか・・・。