「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

ロシアW杯イヤー、書きたいことが山ほどある新年、まずは天皇杯決勝から

2018年01月01日 16時57分14秒 | サッカー選手応援
あけましておめでとうございます。
前回の書き込みから1ケ月近く経ちました。

週に1~2回は書き込みたいと思うほど、テーマもあるのですが、なかなか時間がとれません。年寄りになってしまい夜9時過ぎると、ほとんど活動停止状態になるということも影響しています。

年末年始にまとまった休みがとれますので、その時に「書きだめ」しようと考えてました。そうこうしているうち年末は終わり、年が明けたという次第です。

では、何をテーマに書こうとしているのか、順不同ですがお知らせしておきます。関心がありそうなテーマがありましたら、この年始期間(遅くとも8日まで)には仕上げておきますので、ぜひまた読みにきてください。

【書き込み予定のテーマ】(順不同)
・元旦恒例、天皇杯決勝から
・ロシアW杯に向けて日本代表は何ができるのか
・心は2022年W杯アジア予選を勝ち抜ける監督選びに
・シリーズ「黄金世代」(1999年U-20日本代表)のドキュメンタリーレポートを読んで
・メッシとC・ロナ、極上の競い合い、いよいよ11年目に
・なでしこ猶本選手と我らが「まな」のツーショットが話題に
・なでしこ高倉監督と、そのファミリーたち

いかがです?
結構たまってたでしょう?

これをキチンと書き込んで、読んでいただくためには、一日一つのペースで書き上げなければなりません。
というわけで、さっそく始めます。


【まずは天皇杯決勝から】

元日恒例の天皇杯決勝、サッカーを愛する人たちに神様から贈られた極上のニューイヤーイベント。元日にビッグタイトルの決勝というカレンダーを持っている国は、世界広しといえども、そうはないでしょう。これだけでも日本でサッカーを愛する一員になれていることは至福の喜びです。

今年のカードは、なかなか趣きのある対戦となりました。そう思わせるポイントは三つありました。
一つ目は、今年のACL出場権がどう決着するかです。天皇杯優勝チームには無条件で本戦出場権が与えられます。

横浜Mは、リーグ最終盤でセレッソとの直接対決に敗れリーグ戦3位までに与えられるACL出場権獲得を絶望的にしました。天皇杯決勝は、そのリベンジを果たし本戦からの出場権を獲得できるラストチャンスでもありました。

しかし、逆に返り討ちに会えば、ACL本戦どころかプレーオフからの出場権すらもリーグ戦4位の柏に持っていかれます。

一方のセレッソ、長い今シーズンを今日まで戦い続けてきて、ここで敗れては、ACLプレーオフが始まる1月下旬の準備のために、ほとんどオフのない状況で新シーズンを迎えなければならないという、難しい局面に自らを追い込みかねません。

ACL出場権をめぐる、この状況をどちらが制するか、見ものです。

二つ目のポイント、それは天皇杯優勝経験という勲章です。横浜Mが天皇杯に強いというのは定着した評価です。今回優勝すると、97回を数える歴代優勝チームの中で最多を誇るチームに名を刻む権利を手にしたのです。

1993年Jリーグスタート以降の群雄割拠の中、2013年シーズン最後の14年元日、第93回大会を制して、前身の日産時代から通算7回の優勝を数えている横浜M、実は8回優勝となると歴代最多に並びます。こういう偉業は、そういつもいつもチャンスが巡ってくるわけではありません。

一方のセレッソも、滅多にないチャンスという点では負けていません。前身のヤンマー時代は、あの釜本選手らを擁して3回の優勝を誇りながら、1974年、第54回大会の優勝を最後に、1983年の第63回大会決勝で、横浜Mの前身・日産自動車に初優勝の栄誉を献上したのを含め、ヤンマー時代に5回、セレッソになってからも3回、合計8回決勝の舞台に進出していながら、ことごとく敗れ、まさにシルバーコレクターそのものの歴史を刻んできました。

マリノスが勝てば史上最多タイの優勝回数、セレッソが勝てば実に43年ぶり4回目の優勝、どちらも歴史に名を刻むにふさわしいチームの激突だったわけです。

そして最後のポイント、それは両チームとも譲りたくないモチベーションを持っていたという点です。
横浜Mにはモンバエルツ監督のラストゲームを飾りたいという高いモチベーションがあり、セレッソ大阪にも2冠を達成して真の強豪チームに進化したいという高いモチベーションがありました。

試合実況のNHK・曽根アナウンサーと解説の福西崇史さんが両チームの戦術的スタイルをわかりやすく説明してくれて、前半は明らかに横浜Mのペース、しかし後半は90分を通して走り切るセレッソの持久力が活きて延長に持ち込み、結局2-1でセレッソが競り勝ちました。

今日の試合、立役者は水沼宏太選手と山村和也選手といえるでしょう。この二人、今シーズンのユン・ジョンファンサッカーを象徴する選手ですから、監督もひときわ嬉しいと思います。水沼選手は誰の目にも明らかなほど後半になってもハードワークを厭わず献身的です。ただ献身的なだけではなく、柿谷、杉本、清武といったスター選手に劣らず貢献度の高い選手です。

山村選手も貢献度という点では、水沼選手と同じですし、彼の場合は、そのユーティリティ性が脚光を浴びた年でもありました。

こうして見るとセレッソは豊富なタレントを擁しています。すでに名前をあげた5人に山口蛍選手を加えた日本人選手と、MFソウザ、DFマティヨニッチ、GKキムジンヒョンという能力の高い外国人選手、彼らが揃ってスタメンに名を連ねれば、Jリーグ最強といってもいいでしょう。

セレッソにとって幸運だったというか、危機管理がよくできていたのは、これらレギュラー陣の故障離脱を一度に2人までに止めてシーズンを乗り切ったことでしょう。今日の試合も杉本を欠いていましたし、この9人のうち、いつも誰かを故障で欠いていたようですが、3人を欠いたという状況にはならなかった、これが大きいように思います。

さぁ、来シーズンのセレッソ大阪、メンバーが今年と同じというわけにはいかないでしょうし、並行してACLも戦わなくてはなりません。これまでとは比較にならないほどのハードなシーズンが待っています。

ユン・ジョンファン監督は、今年もカップ戦とリーグ戦で選手起用を使い分けるターンオーバー的な戦いをしてきたようです。その中での2冠達成は見事ですが、Jリーグ以上の高いレベル、そして遠征を含めた過酷な日程と環境の中では、今シーズンとまったく違ったアプローチでチーム作りをしないと失敗してしまうでしょう。

よく言われる「JリーグとACLの二兎を追う」ことの難しさです。今シーズン、ACLを制した浦和にしても、ある意味、Jリーグ制覇を途中で諦めたからできたと言えます。

これまで何シーズンにもわたって、Jリーグ勢がACLで目立った結果を出せていなかったわけで、Jリーグのクラブはいまだに、両方を戦い抜く方策を持ち合わせていないと言わざるを得ません。

そこをユン・ジョンファン監督と、セレッソ大阪というクラブとしての取り組みが打破できるか、難しい挑戦ではありますが、注目していきたいところです。うまく行かなくて元々、何か新しいチャレンジを、監督とクラブに期待したいのです。

それにしても、2月中旬のACL初戦のあとすぐJリーグ開幕、いきなりの過密日程、フルパワーでシーズンに入れるでしょうか? いまから心配です。セレッソに限らずACL出場の4チームにケガ人続出ということにならなければと祈るばかりです。

選手の皆さんはもちろん、チーム関係者の皆さんも含めて、どうか身体のリフレッシュとメンテナンスを最優先してオフを過ごしてください。プレシーズンにはどうしても「ファン感謝イベント」や「スポンサー対応」などの行事があり、完全オフにできない日も多いと思いますが、関係者の理解と協力も必要だと思います。

また新シーズンメンバーによるチームの仕上げ、セレッソの場合、そこまで時間的余裕がないでしょう。やっと体を休めてシーズンインした途端にACLの本チャンです。戦術の再確認とか熟成といってる場合ではありません。困ったモノです。

あれやこれやと、いろいろ心配ごとが出てきて、いつまでもペンを下せません。天皇杯決勝の放送が終わったあと17時ちょっと前から書き始めて、数字データの確認なども行ないながらでしたので7時間近くかかりました。

もう、このへんで、今日の書き込みを終わりにします。
では、また。

コメント
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