「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

サッカー王国「静岡」の情報蓄積に長らく貢献してくれている人のこと

2014年03月27日 00時13分24秒 | サッカー文化

世界レベルでサッカー王国と言えばブラジル、国内レベルでサッカー王国と言えば「静岡」、長らく、この評価が定着していたが、静岡に関しては最近あやしい。

静岡の場合、高校サッカーの全国大会で1勝するより県予選を勝ち抜くほうが難しいと言われ、全国制覇した学校を何校も出し、さらには多くのJリーガーを輩出して、その中から多くの日本代表を送り出した実績が「王国」の称号を得てきたのだろう。

ところが近年、高校サッカーでなかなか全国制覇できなくなっており、加えてジュビロ磐田のJ2降格だ。王国と呼ぶのが憚られる。高校サッカーの歴代優勝校を確認してみたら、なんと静岡県代表は1995年度つまり1996年1月の静岡学園・鹿児島実両校以来、優勝していなかったのだ。

とはいえ、その後も小野伸二、高原直泰ら日本代表の中心を成した選手の出身地は静岡であり、なんといっても日本サッカーの「現役レジェンド・カズ選手」は静岡出身だ。「王国」として君臨してきた歳月は長い。その間育くまれた「サッカー文化」の土壌は肥沃豊穣。したがって、その静岡地区のサッカー情報を蓄積することは、当「サッカー文化フォーラム」にとって欠かせない取り組みだ。

1990年代、東京で全国各地のテレビ局が流す番組等を入手するには、各地の方のご協力なしには不可能だった。これは今もあまり変わらないが、最近はスカパーがJリーグのクラブ応援番組をずいぶん流してくれるようになったので、以前よりはずいぶん情報が得られる。

ところで、当サッカー文化フォーラムは、いまでこそ「サッカー文化フォーラム」に呼称を統一しているが、以前はJ-SIC、ジェーシックという呼び名を前面に出していた。J-SICというのは略称だが2000年代に入ってからは長らくこの略称で通してきた。

J-SICは「全国サッカー情報交換センター」の略称だ。

私は、1993年のJリーグスタート以降、最初の2年程度は各チーム応援番組にあまり関心がなかったが、試合映像のみならず番組映像も網羅的・体系的に収録していこうと考え、1995年頃からJリーグチームの応援番組も収録・保存していくこととした。首都圏では、横浜M、浦和、横浜F、平塚、市原、柏の各チームが地域UHF局限定の応援番組を放送していた。都内で、神奈川、埼玉、千葉の各UHF局の電波を受信するため、それぞれの地域方向に向けてUHFアンテナを立てた。

こうして収録した番組を見ながら気付いたことだが、これらの番組は、全国に住む各チームのサポーターにとって、なんとかして見たい垂涎の番組でもあったのだ。サッカー専門誌の読者コーナーには「横浜Mの応援番組キックオフ・マリノスがみたい」「柏の応援番組Can Do レイソルがみたい」などのメッセージが見られた。

そこで考えた。東京では静岡の番組が見れない、名古屋の番組も見れない、関西の番組も見れない、それらの地域の皆さんの中で、横浜Mの番組を見たい、市原の番組を見たい人に、こちらで番組を録画して送ってあげて、代わりにそちらの番組と交換する。そうすれば、お互いの希望が叶う。

この方法を、専門誌に投稿された皆さんに、個別に提案すると、多くの方が賛同してくださり各地の応援番組が集まってくるようになった。

でも各地のサポーターの方は、多くが熱しやすく冷めやすい、1年以上交換を続けてくださる方は稀で、ほとんどは数ケ月で「もう不要ですので交換は休ませてください」となる。その都度、別の方に相談してみる。そういう繰り返しだった中で、1996年頃から2014年の現在に至るまで、静岡の番組を送り続けてくれている方がいる。

この方は、最初の頃は首都圏チームの何人かの選手を応援していたようで、番組も横浜Mのものであったり浦和のものであったり、いろいろだったが最近はほとんど希望番組がなくなっている。それでも静岡の番組を送り続けてくださっている。もう18年間続いている。最初の頃から長い間、Folza Jubiro、つまり磐田の番組を送っていただいたが、ここ数年前、Folza Jubiroも縮小・改編の波にのまれたようで、いまは「KICK OFF2014」という番組だ。

このような協力を、この先いつまで得られるか・・・。とにかく頭が下がる思いで続けていただいている。静岡県中部にお住まいのこの方、女性の方だが、それ以上のことはわからない。

ただ、サッカー文化フォーラムは、100年先まで、これらの記録を保存して伝えていく考えなので、これまでご協力いただいた方々のことも一緒に伝えていく必要があると思っている。サッカー文化フォーラムにご協力いただいた貢献は計り知れないものがあり、決して忘れない。今日の書き込みは、その一つと思っていただければ幸いだ。

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