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「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

Jリーグ、今年の最大の関心は川崎FのV3への挑戦

2022年09月24日 20時33分13秒 | Jリーグ・三大タイトル
カタールW杯の今年、Jリーグにも期待がある。最大の関心は川崎FのV3への挑戦だ。Jリーグ30年の歴史の中でV3を達成しているのは鹿島ただ一つ。

その鹿島は、三大タイトル獲得数でも他を圧倒しており、まさに、ここ30年での王者だ。
当フォーラムの最大の関心は、その鹿島に並び立つ実績をあげるクラブはどこになるのかという点だ。

川崎Fに関心を寄せているのは、今回V3を達成することによって、鹿島追撃の一番手に躍り出る期待があるからだ。

まだ、これまでの三大タイトル獲得数では、鹿島の19個、G大阪の8、ヴ川崎と横浜Mそして浦和の7には及ばないもののリーグチャンピオンは、鹿島の8に続いて、今回V3を果たせば5となり、4で並んでいた横浜Mを抜いて単独2位になる。

逆に横浜Mが川崎FのV3を阻止すれば、横浜Mが5となり単独2位になる。今年はその意味でも目が離せない。

私が川崎Fに関心を持つのは、過去の優勝がすべて鬼木監督のもとで持たらされた点にある。鹿島もタイトルを積みあげた時はトニーニョ・セレーゾ、オズワルド・オリベイラという長期にわたって務めた監督の時である。

やはりクラブがぶれないで監督を信頼して任せる風土がなければ、強いクラブは作れない。その意味で、川崎Fは、鬼木監督のもとでV3を達成してもらいたいし、そうすれば、それを花道に鬼木監督には次の道が待っていると思う。

問題は、ポスト鬼木ということになる。かつて風間八宏監督のもとで超高速バス回しの魅惑の攻撃サッカーを構築したあと、鬼木監督が盤石の守りを固め、川崎Fサッカーが完成形をみたが、果たして、それを引き継げる後継者がいるのかどうか。

あるいは川崎Fが内部昇格では強いクラブを維持するのは難しいと考えて外国人監督に頼るのかどうか、そこにも関心がある。

20年前、鹿島と覇を競い合った磐田が、2003年の天皇杯以降、わずか1個しかタイトルを積み上げられずJ2との昇降を繰り返すクラブになってしまったことを思うと、長きにわたり強いクラブを維持し続けることの難しさをつくづく思い知らされる。

川崎Fには、何としてもクラブが構築したサッカーを引き継いで、ぶれない監督のもとで、鹿島追撃の一番手になって欲しい。
そう願って、残るシーズンを見守りたい。
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本日、Jリーグ30年目の記念日です。

2022年05月15日 20時44分29秒 | Jリーグ・三大タイトル
本日、2022年5月15日、Jリーグは30年目を迎えました。
この5月15日という日は、沖縄復帰の記念日でもあり今年は50年という大きな節目の年ですので、社会的には、このことで注目される日ですが「サッカーを愛してやまない者」にとっては、Jリーグ30年も大きな節目の日です。

せめてスポーツ紙ぐらいは、それらしい扱いをしてくれるかなと思って、コンビニで各紙1面を確認しましたが、どこも扱っていませんでした。終面でもおそらく(全紙は未確認なのですが)扱っていないでしょう。

確かめてみて、妙に納得してしまいました。1面もしくは終面で扱うほどのことなのかと言われれば、確かに「それほどのことでもない」かも知れないと感じたのです。

テレビ放送でも日曜の日中、特に目立った予定は見当たらず、わずかにTBSが深夜の「解放区」というドキュメンタリー番組で「Jリーグ創設ー夢に奔走した男たちー」というテーマの放送を予定しています。
深夜の放送ですので、明日以降、録画を観ようと思います。

そんな中、昨日、当「サッカー文化フォーラム」が「Jリーグ30年記念企画」として、5つのテーマについて日本サッカーの未来を考えたいと告知いたしました。

1回目のテーマは「Jリーグを支える観客とサポーター、観客の8割が年間シート保有者で占める日を迎えるためには何が必要か?」
これは、昨日も書きましたが、昨日のスポーツニッポン紙のインタビューに初代川淵チェアマンが「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まっている状況にならなければ、日本にサッカー文化が根付いたとはいえない。まだまだJリーグは発展途上だと・・・」と答えていることに触発されています。

川淵さんは別の新聞のインタビューでこう話しています「欧州では、子供が生まれると、親は自分と同じクラブのサホーターにしようとする。ゴール裏の年間パス(シート)を親から子、子から孫へと引き継ぎ、何十年先まで空席がないクラブもある。Jリーグにそこまでいっているクラブはまだないよね。」

確かにまだJリーグは30年、サポーターはまだ第一世代です。
でも、むしろ、これが肝心なところです。Jリーグはスタート時にサポーターになった人たちが今も長くサポーターであり続けていて、若い世代のあらたなサポーターが増えていないという指摘があります。

でも、まだ30年しか経っていないのですから、そんなことをあまり気にしなくていいのかも知れません。大事なのは、各クラブが、これまで長くサポーターになってくれている「サポーターの第一世代」の人たちに、そろそろ「子供さんに引き継いでもらえる年間パス(シート)を所持してくれるよう、上手に営業することではないでしょうか。
クラブが、これまで長く支えてくれた古参のサポーターたちとのwin-winの関係を作れるかどうか、これからの取り組みにかかっているといえると思います。

鹿島、横浜Mといった「ファースト10」(オリジナル10)で一度も二部落ちしていないクラブを筆頭に、浦和、G大阪などのコアなサポーターの分厚いクラブ、そしてJリーグの新たな時代の王者の気配を漂わせている川崎Fなどが、そうした年間パス(シート)による持続可能なクラブへの取り組みをぜひ進めて欲しいと思います。

また鳥栖、磐田、湘南など都市規模の小さな地域にあるクラブも、永続的に生き残っていく方策として「年間パス(シート)の保持と子供世代への引継ぎプロジェクト」に積極的に取り組んで欲しいものです。

「第一世代のサポーターの思い」に関連して、実は当方に一つの夢があります。それは1998年に一旦消滅した「横浜フリューゲルス」の復活です。その時「横浜フリューゲルス」は消滅しましたが、そのサポーターたちの思いが「横浜FC」の立ち上げという形で引き継がれています。

そして、もし今季「横浜FC」がディビジョン2から1への再昇格を果たすとすれば、そのタイミングこそが「横浜フリューゲルス」復活のタイミングだと思うのです。30年目の今季、昇格を果たし31年目のシーズンから「横浜フリューゲルス」が復活する。それはJリーグが一度経験した苦渋の消滅を、復元するストーリーであり、未来に向けて大きな意味を持つと思います。

そのためには、現在クラブ名に「F・マリノス」としてフリューゲルスの思いを引き継いでくれてきた横浜Mが、快く「自分たちの役割は終わった」として「F」の文字を外して「横浜フリューゲルス」に返してくださることが必要になります。

どうかJリーグチェアマンをはじめとしたリーグ関係者の方々、そして横浜FC、横浜Mのクラブ関係者の方々・サポーターの皆さん、30年記念企画の一つとして成し遂げていただけませんでしょうか?

当「サッカー文化フォーラム」は、「ファースト10」(オリジナル10)の一員だった「横浜フリューゲルス」がディビジョン1の一員として戻ってきて、そのホームゲームシートが、フリューゲルスサポーターだった人々と、横浜FCになってからサポーターになった人々が一緒になって、親から子へ、子から孫へと「年間パス(シート)」として引き継いでいき、二度と消滅することのない不滅のクラブとして100年先まで残っていって欲しいと願っています。夢から提言に、そして実現に向かうことを切に希望しています。

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Jリーグ30年記念企画です。

2022年05月14日 21時01分47秒 | Jリーグ・三大タイトル
明日5月15日は、1993年にJリーグがスタートした記念すべき日です。30年の節目の日です。
Jリーグスタートを機に日本に萌芽したサッカー文化、その進化と成長の記録を100年先に伝え繋いでいくことを使命にしている当「サッカー文化フォーラム」。

30年記念企画として、次の5つのテーマでJリーグの未来、日本サッカーの未来を考えていきたいと思います。
(1)Jリーグを支える観客とサポーター、観客の8割が年間シート保有者で占める日を迎えるためには何が必要か?
これは、今朝のスポーツニッポン紙のインタビューに初代川淵チェアマンが「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まっている状況にならなければ、日本にサッカー文化が根付いたとはいえない。まだまだJリーグは発展途上だと・・・」と答えていることに触発されています。

(2)サッカー人気を占うバロメーターとも言える日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?
これは、「日本サッカー協会が「500億円超」の巨額収入でも漏れるガラパゴス化懸念の声」というJBpress臼北信行氏のネット記事に触発されています。
記事では、2026年W杯から出場国が現行32ケ国から48ケ国に拡大されるに伴うアジアからの出場枠の大幅増により、アジア予選のスリル感がなくなり、それが日本代表人気低下、ひいてはサッカー人気低下につながるのではないかと懸念しています。
前項のテーマである「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まるには」とも大いに関係してくる懸念です。

(3)サッカー界にとどまらず日本のスポーツ界で「パワハラ」問題が後を絶たない原因は「暴力を振う指導者が寂しく、孤立している人だから」という驚くべき指摘と、サッカー指導者の未来像について考えたい。
これは、「スペインのサッカーに学ぶ「パワハラと指導」の違い/故オシム監督の「ブラボー」は「心理的安全性」を生んだ」という、現在もスペインを拠点にサッカー指導者として活躍している佐伯夕利子氏にインタビューしたオルタナSのネット記事に触発されています。
世界のサッカー強豪国になるためには、日本において高い能力を持った選手の裾野を広げなければならないという命題があり、サッカー指導者がその役割を担うとすれば、指導の良し悪しがサッカー強豪国への道を左右する問題です。

(4)W杯でベスト8の壁を破り、ベスト4さらにはファイナリストになる日本代表、それは今のトップクラスの選手たちの延長戦上にあるのでしょうか?
これは、「岡崎慎司、欧州でプレーをして気づいた「組織のため」に働く落とし穴」というJBpress黒田俊氏のネット記事に触発されています。
岡崎慎司選手は栄光を掴むためには「自分のためにやるからこそ人のために走れる。『人のためにやっていたらできないこと』なんだなって、あれで理解できた」と喝破しています。
前の項目の指導者の良し悪しと対をなしている選手側の問題です。この岡崎選手の記事のサブタイトルは「岡崎慎司が12年かけて学んだこと、それを次世代に伝えるには」となっています。

(5)結局のところ、向こう50年ぐらい先、日本の社会において「サッカー」というスポーツ文化はどのような地位を占めているのでしょうか?  Jリーグスタートから30年間、右肩上がりの進化と成長を遂げてきた歴史は、これから50年後は、過去のものとなってしまうのでしょうか? それとも、欧州や南米のリーグのように、50年以上なかには100年以上の長きにわたって、クラブを愛するファン・サポーターの支持に支えられて隆盛を保ち続けられるのでしょうか。
隆盛を保ち続けていくための処方箋、手順と工程表は、果たしてどのようなものでしょうか?

どのテーマも、単独で論じても仕方のないテーマで、相互に関連し合っていて、しかも、ともすれば、鶏が先か卵が先かという議論になりかねない問題です。

できれば、日本サッカー協会が目標としている「2030年までにW杯ベスト4」、「2050年までにW杯優勝」の達成に向けた手順と工程表を、当フォーラムも示して、30年後の2052年に当企画を読み返していただいた方から「先見性に満ちた提言」と評価していただけるようにしたいものです。

このあと連続して書き込みができるわけではありませんが、ここ1~2ケ月の間にはまとめたいと思います。
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Jリーグ100年構想クラブに潜むモラルハザードのリスク

2022年04月09日 20時09分37秒 | Jリーグ・三大タイトル
「Jリーグ100年構想」は、ある程度認知されたものですが「Jリーグ100年構想クラブ」となると、私は正直「あれっ、そんなのあったの?」という状況でした。

Jリーグが、将来Jリーグへの入会を目指すクラブを、Jリーグ百年構想クラブ(以下「百年構想クラブ」という)として認定する基準を満たしたクラブのことを指すようで、2012年4月に制度化されて以来、ちょうど10年目、2022年2月下旬に3クラブ追加され、現在14クラブが認定されているようです。

10年目の節目を迎えたこの時期、認定されているクラブの一つ、JFLに所属する三重県の鈴鹿ポイントゲッターズが、いわゆる「八百長」未遂事件を起こしたとして、Jリーグより懲罰処分を受けました。

この処分に先立つこと3ケ月、鈴鹿ポイントゲッターズはカズ・三浦知良選手の移籍で話題になったクラブですが、今度は不祥事で話題になったことになります。

このニュースに接して、私は「Jリーグ100年構想クラブ」という全国にクラブの裾野を広げる取り組みの陰で、クラブ経営者・チーム関係者のモラルが本来備えているべきレベルに達していないクラブが潜り込んでしまっている状況に危機感を抱きました。

およそプロスポーツ関係者が遵守すべきことの第一条ともいえる「絶対、八百長に関与しない」。そのことを、こうも簡単に守らないクラブ経営者・チーム関係者がいることは大問題です。

「Jリーグ」が関係者を懲罰処分にして事足れりと考えているとしたら、同じような事案が今後も後を絶たないでしょう。

そもそも、「Jリーグ100年構想クラブ」を認定する規約なるものに、クラブとして、チームとしてのコンプライアンス厳守について、どのように盛り込まれているのかですが、「Jリーグ100年構想クラブ規程」という名の規約を読むと、いわゆる「Jリーグ参入基準」ともいうべき、法人・組織の整備、スタジアムの整備、地元との連携といった点を中心になっていて、コンプライアンス厳守などのことは、それ以前の当然のことといったニュアンスが伝わって来ます。

私は、そのことが逆にクラブ経営者・チーム関係者をして、コンプライアンス厳守についての認識が甘くなっているのではと危機感を感じました。

「Jリーグ」側が「いまどきコンプライアンス遵守がなっていない経営者なんてあり得ない」と考えているとしたら、それは大間違いで、とりわけ、これからビジネスの戦いに勝ち抜いて大きくなろうとしている企業のレベルでは、ある意味「何がなんて何でも」という考えの人たちが少なくないということです。今回の「鈴鹿ポイントゲッターズ」の事案が、その実例となりました。

したがって「Jリーグ100年構想クラブ規程」という、まだ成熟していないクラブ経営者・チーム関係者に向けた規則においては「絶対、八百長に関与しない」「関与が明らかになった場合は即刻、資格剥奪」という、今更のことをキチンと明文化しておかなければならないと思います。
今更「明文化」なんてと軽視していると、取り返しのつかない事案が発生してしまいます。「八百長問題」ほど、その競技に対する信頼を失墜させる問題はありません。二度と起こしてはならない対策が必要なのです。

本来であれば「Jリーグ100年構想クラブ」資格の剥奪に値する今回の事案、いろいろな思惑というか、ひところ流行った「忖度」が働いた気がしないでもありません。
「鈴鹿ポイントゲッターズ」は当分の間「八百長クラブ」というレッテルを貼られたまま「Jリーグ100年構想クラブ」でいることになります。そのこと自体、不幸なことです。

全国47都道府県にJリーグクラブの空白県を早くなくしたい、それを急ぐあまり、モラルハサードに陥っている新興クラブが潜り込んでしまわないよう対策が必要だと思います。





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Jリーグ村井チェアマン勇退と野々村氏就任のニュース

2022年03月28日 07時57分11秒 | Jリーグ・三大タイトル
先日、Jリーグ村井チェアマンが勇退して、コンサドーレ札幌社長の野々村芳和氏が就任することになったというニュースに接しました。

村井チェアマンは在任8年とのことで、やはり「そろそろ」ということなのかなぁ、と受け止めました。このブログでも村井チェアマンのことを何度か取り上げた記憶があります。

一つは2017年2月15日の書き込み「サッカースタジアムは社会の静脈装置なのです」。
ちょうどこの時期は「新スタジアム建設ラッシュ」ということで、北九州、大阪・吹田、長野、京都などのスタジアムが話題となったのですが、それに寄せて村井チェアマンが語った言葉です。
その時の書き込みですが、少し長くなりますが名言を転載します。

「社会では喜怒哀楽をあらわにできる場所が少なくなっている。スタジアムは大声で応援し、笑い、泣く場所。消化不良の物を浄化して帰ってもらう、社会の静脈装置としての機能を意地でも守っていきたい」

わかりやすく言えば、日頃のうさをはらし、勝っても負けても愛するチームの試合を多くのサポーターと共有したことで得られる爽快感を味わう場所、それがスタジアムです、そういう場所は社会にとって絶対必要ですし、絶対守っていかなければなりません、ということでしょうか。

確かに、試合を観戦したあとでスタジアムを後にした時というのは、コンサート、観劇などと同じ非日常空間から出てきた気分で、試合を見る前の気分とは明らかに違います。それが勝利のあとならば、なおさらです。

サッカーを愛する人々が集える「我が町のスタジアム」が球技専用スタジアムとして増えていることも、Jリーグ25年目の歴史の賜物です。
(中略)
Jリーグ村井チェアマンの視点には常に社会性・公的貢献の視点があるように思います。このブログでも、そういった考え方をできるだけ多くの皆さんに共感していただきたいと思っています。最近では、昨年4月5日に「AED背負い仲間の命救った甲府サポーター」という書き込みで紹介しています。

サッカーを愛してやまない私たちは、こうした社会性・公的貢献という部分についても常に意識していきたいと思うのです。

(転載部分は以上です)
また2016年7月22日には「Jリーグ放送権ビックバン」という書き込みでネット配信事業者DAZNと10年間の放送権契約を結ぶこととして、巨額の収益をもたらすこととなった件を書きました。

この時も『Jリーグの村井チェアマンは、今後の試合の視聴形態を「お茶の間から街にでる」と評したそうです。(中略) スタジアムにwifi環境が整えば、タブレットやスマホで試合解説を楽しみ、さらにはデータを確認しながら目の前の試合を楽しめるという、これまで夢だったことが現実になります。』

いまスタジアムでの観戦スタイルの多くが、リアルタイムでDAZNの画像をみながらという状況に確実に変わっていることと思います。

このほか、長らく「ナビスコカップ」として親しまれてきたJリーグカップのスポンサーがアメリカ・ナビスコ社の撤退により「ヤマザキビスケット社」に変わることを契機に、同社の主力ブランドである「ルヴァン」を使用して「ルヴァンカップ」に変更することになった際、同社のほうは、翌シーズンからの変更で構わないとしていたところを、村井チェアマンが「いや、それでは御社に申し訳ない、今年からすぐ変更しましょう」と申し出て、諸準備を突貫工事で進めたということもありました。

このように、本質を大切にしてきた村井チェアマンの姿勢は、外野席から見ているだけの当方にさえもはっきりと伝わってきました。

村井チェアマンの次のステージが楽しみです。

そして野々村氏、何と言ってもJリーグ選手経験者がとうとうチェアマンになる時代がきたということ。それもレジェンドなどネームバリューで就任するのではなく経営手腕という実力で選任されたということ、Jリーグの組織としての方向性が正しいことがよくわかります。

【ここからは2022.10.31に補筆しました】
野々村新チェアマンは就任の挨拶で「サッカーという一つの作品」として価値のあるものを力を合わせて作り上げたい、と述べました。

プレーレベル、スタジアム環境、サポーターの熱量、それらが一つになった「サッカーという一つの作品」になります、というわけです。

至言だと思います。
野々村新チェアマンは「サッカーという作品」を小さい時から鑑賞し続け、自らも演技者として作品づくりに参加してきた、サッカーの町・清水の方です。

折しもJリーグ観戦者の平均年齢は42.8歳になるそうです。ご夫婦とお子さんという典型的な「家族でサッカーを応援し続ける」世帯の姿です。

野々村新チェアマンには、ぜひ「家族パス」「家族年間シート」という特典メニューで「サッカーという作品」を何世代にもわたって鑑賞し続ける家族を応援してあげて欲しいと思います。

【補筆分は以上です】

野々村新チェアマンが、新たな立場でも札幌社長時代と同様の手腕を発揮してくれることを大いに期待したいと思います。




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30年目のJリーグが始まり、W杯出場権の決着も迫ってきました。

2022年02月21日 13時14分15秒 | Jリーグ・三大タイトル
いよいよJリーグが開幕しました。来年が30周年なのですが、シーズンとしては30年目にあたるのですね。
節目といえるシーズンです。
開幕戦は川崎FvsFC東京、「多摩川クラシコ」を呼ばれるようになった対戦でした。
川崎Fは、2017年シーズンにJリーグ初制覇を果たしてから5シーズンの間に4回チャンピオン、天皇杯、Jリーグカップを含めて6個のタイトルを取り続けている、まさに絶対王者です。

唯一3連覇の経験を持つ鹿島に比肩するクラブになりつつある川崎Fですが、1997年にJリーグ参入資格となる「準会員」となってから、Jリーグ昇格を果たすまで、あと1歩の悔しいシーズンを2年続け、1999年シーズンに昇格を果たした歴史を持っています。

2000年シーズンに初めてJ1での戦いを経験しましたが、あえなくJ2降格、次のJ1昇格まで4年を要しています。
2005年以降、J1での戦いを続け、徐々に強豪クラブへと変貌を遂げたわけですが、やはり1997年から2004年までの苦難が、当時、選手として味わっていた鬼木監督に骨の髄まで染み込んでいるのではないいでしょうか。
2004年のチームスローガンとなった「Mind-1 勝点1への執念―こころ1つに」は、いまも鬼木監督自身の指針であり、強烈な執念になっているのだと思います。

川崎Fが鹿島以来の3連覇を達成するのかが、最大の焦点になる楽しみな30年目のJリーグです。

そして、来月には、2022カタールW杯の出場権を勝ち取ることができるかどうか、運命の豪州戦が近づいてきました。
今月2日の書き込みでも触れましたが、次のオーストラリア戦、絶対に「絶対に負けられない」、負ければ2位以内での出場権獲得は絶望的と考えられますから、相当難しい試合になります。

3月24日の試合は、日本時間午後6時10分、シドニーでキックオフとのことですが、どうやらDAZNのみの配信になりそうで、テレビ放送のない相当昔の時代に戻った試合になりそうです。

「テレビの時代」がずいぶん斜陽になってきたとはいえ、まだ続いているように思いますが、日本代表中継の世界では、とうとう「テレビの時代」の終わりがきたといっていいのかも知れません。

そういえば、Jリーグの第一節、いままででしたらNHK-BSが「Jリーグタイム」といった番組名でダイジェスト放送をしてくれたのですが、今回は、それもなかったように思います。
「テレビ世代」としては、寂しい限りです。

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タイプの違う二人のJリーグ監督、共通点は地味ながら玄人好みの情熱

2020年03月22日 14時00分42秒 | Jリーグ・三大タイトル
これまでも、新時代のJリーグ監督ということで、森保監督に続く可能性を探り、川崎Fの鬼木達監督や、G大阪の宮本恒靖監督のことなどを取り上げてきましたが、最近、タイプこそ違えど、地味ながら玄人好みの情熱でJリーグに確固たる地位を築いている二人の監督のことを、テレビやネットで知る機会がありました。

一人は、大分の片野坂知宏監督、もう一人は北九州の小林伸二監督です。

片野坂知宏監督は、昨シーズンのJリーグアウォーズで優秀監督賞を受賞し、一躍、監督としての手腕が脚光を浴びましたが、その前の4年間に、大分をJ3、J2、J1とミラクル昇格させた監督としても、知る人ぞ知る存在でした。

片野坂監督は、J3に陥落した大分に招かれ、初めての監督就任となった方ですが、その前10年間にわたりJチームのコーチを経験され、西野監督、ペドロヴィッチ監督、森保監督、そして長谷川健太監督という、いずれも名将の誉れ高い監督のもとで指導者修業を積んだことが大きな経験になっているように思われます。

しかも、2012年、2013年の広島、2014年のG大阪と、3年連続でリーグ優勝を経験しているという点でも「勝者のメンタリテイー」を身体に滲み込ませた監督といえるようです。
その片野坂知宏監督が、テレビ東京の「FOOT×BRAIN」にゲストとして招かれました。

スポットライトがまだ似合わないといった感のある控えめなゲストでしたが、その監督力は、次世代の日本をリードするのにふさわしいレベルにあるように感じました。インタビューを通じて印象に残った片野坂監督の考え方が二つあります。

一つは日本人選手同士のコミュニーケーションの良さを結集して「まとまる力」を生み出すという考え方です。大分でのチーム構成がそうだったように、日本代表もまさに日本人だけの集団です。その最大のメリットはコミュニーケーションをとるのに何の支障もないことです。そのことを熟知して「まとまる力」を生み出す術を知っていることは、なかなか出来るようで出来ない能力だと感じました。

もう一つが「引いた相手を崩す戦術」です。カテゴリーが下になればなるほどチーム作りは「守り」から入るのが常道で、J2、J3には引いて守る戦い方がうまいチームが多いようですが、これを崩す戦い方も、今後の日本代表のアジア予選における戦い方で重要な戦術になります。これについて一つの解を持った指導者であれば、日本代表は大きなアドバンテージを持つことになります。

とはいえ、片野坂監督が日本代表監督候補に名を連ねるためには、まだ実績的に足りないものがあると思います。そのためには、どうしても最高峰であるJ1を複数回制覇するという実績が欲しいところです。さきほどご紹介したように、3年連続でリーグ優勝を経験しているといっても、あくまで、それはコーチ時代のものです。それに監督としての複数回J1制覇という勲章が加わればと、大きな期待を抱いているのは、私だけではないと思います。

さて、もう一人、地味ながら玄人好みの情熱を持ったJリーグ監督は、別名「昇格請負人」とも呼ばれる小林伸二監督です。小林監督は、昨季J3で最下位だった北九州を率いて見事優勝とJ2復帰を果たしました。
前年の最下位チームを翌年に優勝させるというのは、J1、J2、J3を合わせて史上初の快挙だそうで、「昇格請負人」に加えて新たな勲章を手にしたといえます。

別名「昇格請負人」と呼ばれる小林監督の実績が、いかに凄いかということを、最近のネット記事であらためて知りました。
その皮切りは、くしくもさきほどご紹介した片野坂監督率いる大分で、2002年J2優勝を果たしてJ1昇格、次いで2008年山形に招かれJ2で2位となり昇格。
2013年にはJ2徳島をリーグ戦4位ながら昇格プレーオフを勝ち抜いて昇格、2016年にはこの年J2に降格した清水に招かれ、最終節で見事2位に滑り込み昇格。
そして昨季、J3北九州に招かれ、優勝と昇格達成という具合です。

これだけの実績を残している小林監督ですが、これも「知る人ぞ知る実績」なのかも知れません。なぜそうなっているかと言えば、それはJ1監督としての戦績が芳しくないためだろうと思います。J2からの昇格を成し遂げれば、だいたいは監督続投ということで、小林監督もJ1チームの監督歴が5チームを数えています。しかし、なぜかJ1では結果を出せずに終わっています。

ある意味、J2、J3という舞台だと力を発揮できるという珍しい能力の監督といえるかも知れません。現在59歳の小林監督、J2北九州が監督としての花道になるのか、いやいや、まだまだ先なのか、玄人好みの監督さんに注目です。
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川崎Fは我那覇問題を糧に進化したクラブになったのか

2019年11月23日 14時33分41秒 | Jリーグ・三大タイトル
Jリーグ連覇にルヴァン杯初制覇、川崎Fは3年連続でタイトルを奪取して、すっかり強豪クラブとして風格が出てきました。鬼木監督、中村憲剛選手など長くクラブを背負っていた人たちの想いが結実している印象です。

私は、クラブとしての川崎Fに一つ確認したいことがあります。
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お盆期間中に、書きたいこと一気にまとめ書き①「パポンクラシコ」

2019年08月13日 18時04分36秒 | Jリーグ・三大タイトル
前回の書き込みから3ケ月、その前の書き込みから5ケ月、あまりにも書き込みが少なく、時々覗きにきてくださった方々からも見限られたかもしれませんが、まだまだ死んではおりません。

なかなか、日々の稼ぎに追われて、しかも年をとり次第に、夜更かしが辛く、夜9時になると、シンデレラ姫のように「もう帰らなくちゃ」ならぬ「もう寝なくちゃ」と追われるようにして布団に入るようになり、すっかりご無沙汰しておりました。

この時期、世の中「お盆」で、当方も少しは稼ぎに追われる生活から、他のことをする「ゆとり」を持ったところです。そこで「これまで貯めておいた、書きたいこと一気にまとめ書き」したいと思います。

その①「ハポンクラシコ」です。
これを見て「はは~ん」と、ピンときた方は相当の「通」ですね。
「多摩川クラシコ」からグレードアップして、英語的に言えば「日本ダービー」、クラシコはスペイン語ですから「ハポンクラシコ」になるであろう、というか、そうなって欲しいという願望を込めた書き込みです。

2連覇中の川崎Fを差し置いて、とうとう長年期待されてきたFC東京が初制覇に驀進中です。今年は本物でしょう。長谷川監督の手腕はたいしたものですね。風間監督や森保監督の後塵を拝してきた感がありましたが、FC東京を優勝に導けば、押しも押されぬ名監督の仲間入りです。

川崎FとFC東京が今後、安定して優勝争いをしていくようになれば、常勝・鹿島の時代にとってかわる新時代の予感がします。

以前、私は、折に触れ、この先、鹿島に対抗してライバル関係を築けるチームはどこかという書き込みをしてきました。最近では2018年11月12日の書き込みで「川崎連覇・・」によせて、川崎への期待を書きました。

最近、鹿島に異変がありました。もともとの住金、現在は「日本製鉄」という社名になっていますが、そこが経営の主体から降りるこちとになったのです。代わりに経営の中心になることになったのが「メルカリ」。

私などは、ほとんど縁がない「フリーマーケットアプリ」で急成長しているIT企業。プロ野球に参入しているDeNAや楽天のような、ある程度基盤を築いた会社に比べてどうなのかという思いがあります。

プロ野球への参入と比べて、中核企業の負担は少ないと思うのですが、それでも、どれだけ長続きするのかと思います。

それ以上に思うのは「鹿島の伝統」と言われるほどになった「ジーコスピリット」。常勝軍団たらしめたクラブのフィロソフィーが保たれるのかという懸念です。オーナーの口出しといえばヴィッセル神戸のオーナーである三木谷社長が有名ですが、メルカリの場合はどうなのでしょう。オーナー社長の口出しで、鹿島の伝統がしっちゃかめっちゃかにならないだろうかということです。

Jリーグには過去、似たような歴史があります。「ヴェルディ」というJリーグ草創期の最強クラブは、いまだ浮上せずです。どんなに時代を席捲する最強クラブでも、ひとたびクラブのフィロソフィーを喪失すれば消えていきます。

いま私は、鹿島がこの先もJリーグの盟主であり続けることに、少し不安を覚えています。むしろ時代はとって変わられるのではないか。「ハポンクラシコ」を戦う川崎FとFC東京に。

10年経たないと答えは出ないかも知れませんが、早ければ、あと5年で方向性が見えてくるかも知れません。見ものです。この3クラブから目が離せません。
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細貝萌選手加入の柏、首位争いに急上昇、因果関係はあるの?

2017年05月21日 09時49分52秒 | Jリーグ・三大タイトル
当ブログが、さる4月8日「Jリーグ・各チームのベスト補強は細貝萌選手加入の柏?」という書き込みをしました。

これは、リーグ戦が始まってから移籍交渉がまとまった細貝萌選手の柏入りが、今シーズンのベスト補強かもしれないと思っていたところに「ドンピシャの補強。「戦える」細⾙萌が、 若い柏レイソルの救世主に(by浅⽥真樹●取材・⽂)」というコラムがネットに流れたことを取り上げたものです。

この浅田さんの分析コラムを読むと、まだ「結果」という名の答えが出たわけではないので断定しませんが、細貝萌選手の獲得が今シーズンのJリーグ各チームの補強の中で「ベスト補強」と、思わず膝を打ちたくなったことをご紹介しいたものです。

それから1ケ月半、リーグ戦については負けなしの6連勝、まさに守備の安定で勝利を重ね首位争いの順位まで急上昇してきました。

そこで気になるのが、細貝選手の加入との因果関係です。彼が中盤の真ん中に君臨して、その厳しい守備を披露してくれていれば、まさに「ベスト補強」といえるのでしょうけれど、どうもスタメンでは出ていないみたいでした。

今回、出場状況を調べてみましたら、この6連勝中、細貝選手は毎試合出場はしているものの最長で28分、ここ2試合はたったの1分ですから、本人はおそらくもやもやしているに違いありません。

いくら試合を終わらせる使命でピッチに送り込まれているとはいえ、自分が連勝に貢献している実感はほとんどないでしょう。

では日常の練習などで細貝選手が指導力を発揮して、若い選手たちの意識も技術も向上させたのかどうか、ある意味、指導者的な役割を果たしているのか、それはまったくわかりませんが、可能性は極めて低いでしょう。

チーム練習で、そのプレーで影響を与えている可能性は大いに考えられますが、それが補強効果といえるのかどうか、いま少し気になっていることです。

できることなら、浅田さんの追加取材によるレポートを読みたいと思っています。
では、また。
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日本から世界に打って出る監督がいても不思議でない時代に・・・。

2017年05月05日 16時58分11秒 | Jリーグ・三大タイトル
本日のタイトルは、前回「欧州5大監督時代が8大監督時代に入るか注目・・」について書いた延長上のお話しです。

世界の名監督に関心を持てば、当然「日本のJリーグで指揮を執る監督に、そういう人材はいないのだろうか」というところに思考が向かいます。

現在、Jリーグの青年監督たちの中で評価が高いのは、昨シーズンまで川崎Fを率いていた風間八宏監督、広島を4年間のうち3度Jリーグチャンビオンに導いた森保一監督、G大阪を安定したチームに作り上げている長谷川健太監督あたりではないかと思います。

そのほか、現在は日本代表コーチとなっている元仙台・手倉森監督も評価が高いことと思います。

そんなJリーグの青年監督の中で、異彩を放っている一人がC大阪を率いる韓国人監督、ユン・ジョンファン氏ではないでしょうか。

現在、暫定とはいえ5位、これまでよく「桜の散るまでのセレッソ」と言われ、上位にいるのは春の珍事とさえ評されたC大阪ですが、ユン・ジョンファン監督のもとでは、その心配は全くないといっていいと思います。

私は、ずいぶん前に、鳥栖の監督をしていたユン・ジョンファン監督について書き込んだことがあります。

2012年06月03日ですから、かれこれ5年前になります。その時のタイトルは「鳥栖、ユン・ジョンファン監督にみる「監督力」」です。結構長い文ですが、ぜひ一度お読みいただければと思います。

この2012年は鳥栖を5位に引き上げています。翌シーズンは下位に低迷してギリギリで残留したのですが、次の2014年シーズンは好調な成績でシーズン半ばの8月までいっていましたが、なぜか首位にたったところで突然の退任となった経緯があります。

そして、2015年、2016年の2シーズンは韓国・蔚山現代FCの監督を務めて、今春Jリーグ監督に復帰しました。

鳥栖退任の真相は、このシーズン5位でフィニッシュしたことで、多くは語られていません。
ただ、いずれ、この時のことは検証に値する出来事となるでしょう。

C大阪は、ユン・ジョンファン監督が、選手時代に韓国から日本にやってきて最初に所属したチームです。2000年シーズン前期、C大阪は優勝争いをしていましたが最終節に敗れて横浜Mに逆転優勝を許してしまいました。けれども、ユン・ジョンファン選手はこの優勝争いの立役者の一人として活躍したわけです。
C大阪サポーターにとっては思い出深い選手が監督として帰ってきたわけです。

そして、J2からJ1に復帰したチームを順調に上位争いに導いています。C大阪にはクルピ監督時代という幸福な時期がありましたが、今年からユン・ジョンファン時代という、次の「幸福な時代」を迎える可能性があります。

例えば香川真司選手が電撃的にC大阪に復帰しようものならサイコーかも知れません。

ところで、2012年6月の書き込みで私は、
「まだ注目しているメディアが少ないユン・ジョンファン監督、当ブログは将来彼が「Jリーグで成功した最高の韓国人監督」と評される日が来るような気がしており、かつてのパク・チソン同様、Jリーグをステップとして世界に羽ばたいていける可能性を秘めている人だと思っている。なにせ、まだ39歳、あと20年は監督としてキャリアを積んでいける人なのだ。日本や韓国、アジアの枠に収まって欲しくない期待もある。」と書いています。

監督としてJリーグクラブ監督が、欧州のクラブを指揮する時代がそろそろ来てもいいと思っていたところ、スカパーで放送されている番組で、難しい問題提起がありました。

スカパーの番組で「Jリーグラボ」というタイトルの番組があります。コンサドーレ札幌のクラブ社長でありながらキャスターを務めている野々村芳和氏が、毎回いろいろな人をゲストに呼んでJリーグや日本サッカーの課題と対策について論じあう番組みたいです。

その番組に、元ジュビロ磐田の黄金時代を形成したプレーヤー・藤田俊哉さんが招かれました。彼は現役引退と同時にコーチ修行の場を海外に求め、オランダ一部リーグのVVVフェンロというチームのアシスタント・コーチをやっています。

そこで藤田さんが訴えたのは、日本人いやアジア人が欧州で指導者になれる道が極めて厳しい状況に置かれていることです。

能力とか言葉の問題以前に、そもそも欧州人以外の人に指導者ライセンスを与える制度が実はないというのです。野々村氏はそれを聞いて「でもトシヤ氏はちゃんとベンチに入れているのでしょう?」「ふつうライセンスのない人は入れないでしょう?」とか畳みかけていて、結局藤田さんは「なんだかわかんないけどベンチには入れている」という話で時間切れになったみたいです。

この話は、もっと整理した形で聞いてみたいものです。どうやらUEFAや各国リーグのライランス制度が整合がとれていないようですし、アジアのライセンス制度が、欧州では何の役にも立たないみたいな扱いも問題だと思います。

おそらく、ことライセンス問題について、欧州はアジアをまったく後進地域扱いをしているのではないでしょうか?

元日本代表・岡田監督あたりも欧州でやれないかどうか模索した時期があったのではないかと思いますが実現できそうにない壁があるとわかったのだと思います。

藤田さんは、野々村さんから「日本はどうすればいいんだろうね」と問いかけられて「一番の近道は日本代表や日本のクラブチームが欧州の各国や強豪クラブをコテンパンにやっつけて、強さを見せつけることだと思うよ」と答えていました。

つまりは、すべては日本代表も日本のクラブも、所詮二流、三流の強さとしか評価されていないことから来ているのかも知れません。

今回のタイトルは「日本から世界に打って出る監督がいても不思議ではない時代に・・・」でした。この「・・・」のあとに、ため息が出てしまいますね。
では、また。


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25年目のJリーグ、証言でつづるシリーズコラムが始まったようです。

2017年02月26日 12時37分12秒 | Jリーグ・三大タイトル
先日、2月22日付けで一つのコラムがネットにリリースされました。宇都宮徹壱氏による「93.5.15あなたは何をしていましたか シリーズ証言でつづる『Jリーグ25周年』」というタイトルです。

全文をお読みになりたい方は、上記のタイトルを半分ぐらいコピペすればヒットしますのでアクセスしてみてください。

実はこれ、来年まで2年かけて25回シリーズで書きつづられていく企画の初回にあたるようで、シリーズを始めようとした宇都宮氏の動機、進め方などが紹介されています。

当ブログも、今後ウォッチし続け、折にふれ紹介していきたいと思いますが、宇都宮氏の思いが最も色濃く出ていると思ったのは、文中に使われている幾つかの写真のうち一番最後に使われた写真(シーズン前に行われる「Jリーグカンファレンス」で各チームから1名の選手が勢ぞろいして写っている写真)についているキャプション(説明書き)でした。

そこには「当連載が「歴史化」していくJリーグが日本社会に果たした役割について考察する契機となってほしい」と記されていました。

宇都宮氏は、この連載企画がその契機になって欲しいという思いを込めて始めたというわけです。文中でこのように述べています。

「当連載が想定する読者層は、大きく2つ。まず、(前述したような)Jリーグ開幕当時を知らない世代の人たち。それから開幕当時は記憶しているものの、その後Jリーグが果たした社会的役割について今ひとつピンとこない人たちである。当企画では、Jリーグが開幕した1993年から今年2017年まで、それぞれの年に起こったトピックスをランダムに取り上げる。そして当事者たちへの取材をもとに、できるだけ時代の空気感が伝わるように再構成して、月1本のペースで2年にわたり発表していく予定だ。

そこにはJリーグ創設の立役者であった木之本興三氏や日本サッカーの発展に大きく貢献した岡野俊一郎氏が相次いでこの世を去り、いわば証言者を失ってしまう焦燥感があるといいます。

宇都宮氏はこう続けています。
「今後、ますます「歴史化」していくJリーグ。歴史の証言者たちの言葉を拾い集めることで、Jリーグが日本社会に果たした役割について、あらためて考察する契機となれば幸いである。」

確かに「時の流れ」によって、私たちは、否応なしに、証言者を一人づつ失っていく運命にあり、その結果として、物事は「歴史化」していきます。宇都宮氏にしてみれば「今やっておかなければ、後で必ず後悔する」という思いでしょう。

この気持ちは、私が24年間、一日も欠かさずJリーグ関連の情報を記録化する作業を続けてきた動機そのものです。「リアルタイムで蓄積し続けなければ、後で必ず後悔する」そういう思いで続けてきましたから、宇都宮氏の思いは自分の思いと重なるのです。

それにしても、写真のキャプションに、このシリーズの主題となる思いを記すというのが、いかにも宇都宮氏らしいと思いました。氏は東京芸大美術科出身で写真家でもあるからです。写真のキャブションにさりげなく主題を埋め込んでおく、いかにも写真家らしいです。

節目の25年目のJリーグはスタートしました。これから25回シリーズでリリースされる宇都宮氏のコラムを楽しみにしています。
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サッカースタジアムは「社会の静脈装置」なのです。

2017年02月25日 17時01分37秒 | Jリーグ・三大タイトル
サッカースタジアムは「社会の静脈装置」なのです。名言だと思いませんか? あるいは、それって何のこと? という反応も多いかも知れません。

この言葉は、私のオリジナルではありません。Jリーグ村井チェアマンの言葉です。

人間の身体における「静脈の働き」についてはおわかりだと思います。その働きを産業に置き換えて表現されることもあります。「静脈産業」という言い方です。例えば上水道に対する下水道が一番わかりやすいでしょう。それと同じで自治体の清掃事業あるいは民間の廃棄物処理事業、そういう処理施設などが住宅地近くにできるとなると、猛反対が起きる、迷惑施設ということになります。

社会にも産業にも欠かせない分野にも関わらず「迷惑」という言い方をされてしまう「静脈型施設」。そういうイメージが湧いてしまう言葉をあえて使って、サッカースタジアムは「社会の静脈装置」と表現したところに価値があるように思います。

静脈産業などの施設が迷惑施設扱いされるのは、元はと言えば、静脈が人間にも不可欠なように、静脈施設も社会に不可欠なものであるという公共概念が希薄になってきているからです。よくこう言います。「社会にとって不可欠なのはわかっているけれど、自分たちの近くにもってこられるのは勘弁して欲しい」と。

そのことについての議論を始めると、話が脱線してしまいますから止めますが、静脈装置を迷惑施設と受け止めてしまうのでは、村井チェアマンの話がキチンと伝わらなくなってしまいます。
あくまで、社会に不可欠な装置としての静脈装置という意味で捉えなければならないということです。

さて、ここからが本題です。村井チェアマンはなぜそう表現したか、私がこの言葉を目にしたのは「25年目のJリーグ~進化と停滞の狭間で」という産経新聞の短期連載記事です。

昨日2月24日が今シーズンのJリーグ開幕前日で、まさに連載のタイミングなわけです。この日は「新スタジアムラッシュ」ということで、北九州、大阪・吹田、長野、京都などが紹介されていました。そして記事の最後を締めくくったのが村井チェアマンの言葉です。

少し長くなりますが名言を転載します。
「社会では喜怒哀楽をあらわにできる場所が少なくなっている。スタジアムは大声で応援し、笑い、泣く場所。消化不良の物を浄化して帰ってもらう、社会の静脈装置としての機能を意地でも守っていきたい」

わかりやすく言えば、日頃のうさをはらし、勝っても負けても愛するチームの試合を多くのサポーターと共有したことで得られる爽快感を味わう場所、それがスタジアムです、そういう場所は社会にとって絶対必要ですし、絶対守っていかなければなりません、ということでしょうか。

確かに、試合を観戦したあとでスタジアムを後にした時というのは、コンサート、観劇などと同じ非日常空間から出てきた気分で、試合を見る前の気分とは明らかに違います。それが勝利のあとならば、なおさらです。

サッカーを愛する人々が集える「我が町のスタジアム」が球技専用スタジアムとして増えていることも、Jリーグ25年目の歴史の賜物です。

これについては昨年7月30日と31日に書き込んだ「サッカー専用スタジアム、実は少しづつ増えている」のところでも触れています。実態をお知りになりたい方はお読みください。

同じ連載企画の初日には、Jリーグ初代チェアマン・川淵さんが、Jリーグ創設時に掲げた理念に照らして25年を振り返ると「サッカースタジアム」が地域スポーツの総合的な拠点となり、周辺にさまざまなスポーツ施設があって、そこで地域の老いも若きもスポーツを楽しんで、汗を流したあとにはレストランやバーでワイワイ楽しむ、そういう場になっているかどうかというと「まだまだ」だと、不満を口にしたとあります。

確かに欧州のスポーツパークの風景は、川渕さんがすでに1960年代に目にした頃から欧州各地に根付いています。日本でも、いまやシニア世代のスポーツサークルが日常風景になっていますが、それがスパやラウンジ、レストラン、バーといったスポーツアフターの楽しみとセットになっているかといえば、そうではないように思います。

そこには、日本的な硬直的な考え方が支配していて、オープンな場になるのは容易ではありません。このあたりのことは、また機会がありましたら触れたいと思います。

少なくともサッカースタジアムの中だけでも、非日常空間として日頃のうさを忘れる「静脈装置」である幸せを味わいましょう。

(ここからは翌日2月26日に加筆したものです)
Jリーグ村井チェアマンの視点には常に社会性・公的貢献の視点があるように思います。このブログでも、そういった考え方をできるだけ多くの皆さんに共感していただきたいと思っています。最近では、昨年4月5日に「AED背負い仲間の命救った甲府サポーター」という書き込みで紹介しています。

サッカーを愛してやまない私たちは、こうした社会性・公的貢献という部分についても常に意識していきたいと思うのです。

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Jリーグ新シーズンの関心、ユン・ジョンファンC大阪監督と風間名古屋監督

2017年01月22日 20時21分13秒 | Jリーグ・三大タイトル
1月も下旬に入り、Jリーグ各チームも続々と始動しているようで、NHK-BSの番組「Jリーグタイム」もその話題を取り上げています。

各チームの積極的な選手補強、監督交代、ACLとJリーグの両方を戦うチームの対策etc.

私が新シーズンのJリーグで関心を持っているのは、C大阪の監督に就任したユン・ジョンファン監督のチーム作りと、J2を戦うことになった名古屋の監督に就任した風間八宏監督のチーム作りです。

ユン・ジョンファン監督のチーム作りについては、以前鳥栖の監督をされていた時に、このブログでも取り上げたことがあります。

さる2012年6月3日付けの書き込みは「鳥栖、ユン・ジョンファン監督にみる『監督力』」、そして同じ2012年の12月9日には「シーズン前半に論評したガンバと鳥栖、対照的な結末」という書き込みをしています。

6月3日のプログで締めくくりに書いた言葉を再録したい。
「名将への道のりには幸運も必要であり、いろいろな意味で巡り合せの良さも条件の一つかも知れない。松本育夫監督という伯楽との出会いから始まったユン・ジョンファン監督の名将への道、当ブログは、これから20年ぐらいのスパンで彼を追ってみたい。

これも『サッカーを愛する者』にプレゼントされた『夢』といえるだろう。」

今シーズン、また彼の監督力を見ることができます。最初の書き込みから4年半を経てのことです。

一方の名古屋、こちらは昨年の夏から当プログで警告を発してきたチームです。1年で戻れればG大阪、広島、浦和のように、揺るぎないチームに変身できると思うのですが・・・・、という思いも付け加えていました。

そのチームが風間監督を招きました。思わずうなるほどの発表です。「この人ならやってくれるのでは」という期待が8割、残る2割の不安は「風間監督のチーム作りは2~3年かかるのでは、1年で結果を求めるのは厳しいかも」ということです。

長期的に盤石なチーム作りをすることも大事ですが、やはり1年で戻ることの意味も大きいと思うのです。

とりわけJリーグが莫大な運営資金を手にすることになった今年から、強いチームにはより大きな資金が回り、弱いチームや下部カテゴリーにいるチームとの、いわゆる格差が拡大する元年とも言われています。

その意味で、風間監督に課せられた使命は、いつもの年のJ2監督と少し違っていると思います。シーズン最後にどういう答えを出してくれるのか、その頃、また書く機会があると思います。

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中村憲剛選手、MVPおめでとうございます。

2016年12月20日 20時24分16秒 | Jリーグ・三大タイトル
本日のJリーグアウォーズ。ちょうどスカパーをつけたら、ベイカー茉秋選手が登壇したところでした。音声を出さないで見ていたので、何の表彰かなと思っていたら、続いてお歴々が登壇したので、もしかしたらMVP? と思ってみていました。

ベストイレブンらしき選手たちが並んでいて、カメラが阿部勇樹選手とメガネの柏木陽介選手が並んでいる姿をとらえていました。

それでピンときました。これはMVPの発表だ。やはり二人のうちのどちらかかな、と思って見ていたら、村井チェアマンが封筒をあけて読んだ結果、映し出されたのは中村憲剛選手でした。

見た目にもわかるほど、本人も驚いた様子でした。でもすぐ無言の表情に「いゃ、どうもありがとうございます」という気持ちが表れていました。

意外だったのは一瞬でした。選ぶ人は各チームの監督・選手たちだそうですから、これが真の最優秀選手ですよね。

年間チャンピオンチームから選ばれるだろうなどというのは、外野席の当てずっぽうに過ぎないということです。

私は、12月11日の書き込み「2016年JリーグMVPは誰?」で「今年のJリーグは最後に鹿島がチャンピオンシップをとり年間優勝チームとなりましたが、全体としては浦和が年間勝ち点1位になるなど安定した強さでしたからMVPは浦和から出ると思っています。」と書きました。

そして「アベちゃんか、ヨウスケか、シュウサクか、といった感じです。3人同時受賞はあり得ないと思うので、この中から誰かになるでしょう。」という具合に、まるきり外野席の当てずっぽう予想を立てました。

でも、一つ言い訳をさせていただくなら、さきほども書きましたようにスカパーさんのカメラワークでも、阿部勇樹選手とメガネの柏木陽介選手をズームでとらえていましたから、多くの予想の中に、この二人が入っていたことは間違いないと思います。

まぁ、選ばれた中村憲剛選手には、予想してなくてゴメンナサイ。そして、あらためておめでとうございます。

これにて、今シーズンのJリーグの一切を終了いたします。

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