渡部昇一先生、石田二郎氏対談
「致知」より
石田
「確かに梅岩先生の学問は、大変独創的ですね。実は昔から日本に
ある心学と石門心学の違いを質問されましてね。私は渡部先生のよ
うに学問的な事は長い間分からなかったのです。けれども時間をか
けて調べているうちに、梅岩先生の学問が独特なので、従来の心学
と一緒になってはいけないという事で、以後「石門」を頭につけて
区別するようになった、というふうに記されているのを発見したん
です。
渡部
「石田の門下生ということですね。」
石田
「梅岩先生は、お弟子さんたちにも恵まれていたんです。中でもその
学問を体系づけたのは、やっぱり手島堵庵の力が大きいように思いま
す。」
渡部
「梅岩先生が塾を始められた頃は、ニュートンの晩年と同じくらいです。
ですからヨーロッパでは啓蒙思想が現れて、それまでの宗教をガチガチに
信奉する状態から離れようという機運があった頃だと思います。啓蒙思想が
日本においても、神道の教えを宗教の哲学とすれば、梅岩先生の学問は
良い意味での啓蒙思想といえます。石門心学は宗教を磨き草にするわけ
ですから、それまでの宗教とはまったく違うんですね。
私が先ほどから心学と申し上げているのは、石門心学のほうだとお考え
いただければと思います。」
石田
「確かにそれまでの神学とはまったく異なりますからね。」
「致知」より
石田
「確かに梅岩先生の学問は、大変独創的ですね。実は昔から日本に
ある心学と石門心学の違いを質問されましてね。私は渡部先生のよ
うに学問的な事は長い間分からなかったのです。けれども時間をか
けて調べているうちに、梅岩先生の学問が独特なので、従来の心学
と一緒になってはいけないという事で、以後「石門」を頭につけて
区別するようになった、というふうに記されているのを発見したん
です。
渡部
「石田の門下生ということですね。」
石田
「梅岩先生は、お弟子さんたちにも恵まれていたんです。中でもその
学問を体系づけたのは、やっぱり手島堵庵の力が大きいように思いま
す。」
渡部
「梅岩先生が塾を始められた頃は、ニュートンの晩年と同じくらいです。
ですからヨーロッパでは啓蒙思想が現れて、それまでの宗教をガチガチに
信奉する状態から離れようという機運があった頃だと思います。啓蒙思想が
日本においても、神道の教えを宗教の哲学とすれば、梅岩先生の学問は
良い意味での啓蒙思想といえます。石門心学は宗教を磨き草にするわけ
ですから、それまでの宗教とはまったく違うんですね。
私が先ほどから心学と申し上げているのは、石門心学のほうだとお考え
いただければと思います。」
石田
「確かにそれまでの神学とはまったく異なりますからね。」
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