建築する身体」とは何か！
三鷹天命反転住宅に住んで１年７ヵ月、しっかり住んだつもりでしたが、大きな間違いだった事に気が付きました。盲学校の生徒達と一緒に生活してそう思ったのです。荒川修作、ギンズ氏が書かれた、反転住宅使用法に目隠して１日一回部屋を歩いて下さいと書かれていたの
を、やらなくて後悔しました。また評論家の本を読みすぎた為、反発はしたものの、答えは出せなくていましたが、盲目に加えて、耳が聞こえなかったらどうなるのか、想像がつきません。「建築する身体」とは建築の中に住むのではなく、自分の体の中に建築を作るのであります。外が内で内が外！体の
中にビルを作っている盲目の人達は、初めて来た部屋の中で２日間、彼等はコーナーでぶつかりながら、痛い目にあって身体感覚を養い、そこにあるものを確認し、自分に快適な部屋を建築して行っています。彼等を見て「建築する身体」の原点がそこにあるのを感じました。小さい時から人間の本能に従い、動きまわる為に作った傷は数え切れない程でしょう。人は危機に遭遇すると
火事場のバカ力が出たり、霊能力が出たりしますが、正に彼等はそれをずうっとやって来ています。現代の文明の子供達は、身体感覚が鈍っています。その証拠にゲームに凝っていて、その人気内容にビックリ！人を車でひきチラシ挙句の果てにパトカーから追われますが、それさえも蹴散らしてします。子供達が身体感覚を無くし、人の痛みさ 
えも感じられない、自分の体の痛みももそうです。自分の体の中に住む家を作ったら、もう家などいらない、雨露がしのげればそれでよいだけの話ではないか。洞窟でも充分！反転住宅を、引越しあてもなく出てしまい、世界の旅人となり、今は家なし子となっています。フィンランドとエストニアでホームスティして過ごしていますが、行った
先が自分の家のように感じられます。ベットが変わっても寝れないこともなく、毎日が楽しいです。エストニア、フィンランドのあとはアメリカのニューポートへ行き黒船祭りに参加した後、２２日にサンフランシスコの千恵子の家に行き、しばらく滞在いたします。盲目の彼等から今回学んだことは大きかったです。
