中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

タイムマシン1978

2013年05月20日 | コンサルティング

ちょうど1年前の5月21日の朝。金環日食がありました。

これは、出勤前に我が家の庭から撮った画像です。

1年前とはいえ、なぜかもっと昔のような気がします。

こうして、たまに何年か前の記録をのぞいてみると、ちょっと不思議な感じがします。

 

ここで、頭の中のタイムマシンで、私が就職活動中の1978年に戻ってみましょう。

「優」の数が多い成績優秀な友人たちは、「都市銀行(13行)」からの内定を次々と勝ちとっていました。

富士銀行、三菱銀行、第一勧業銀行、住友銀行、三井銀行、三和銀行、東京銀行、

太陽神戸銀行、埼玉銀行、協和銀行、北海道拓殖銀行、大和銀行、東海銀行

当時に戻った私は、三和銀行から内定をもらった友人に忠告してあげました。

私 「三和銀行ってさ、将来三菱銀行に合併されるんだよ。その他の銀行もいろんなところと合併して・・・」

友人 「いい加減にしろよ。くだらなすぎて冗談にもなってないぞ。都市銀行に入れば終身雇用で一生食いっぱぐれないし、合併なんてあるわけないだろ!」

私 「いや、2006年には6行になって、実質的にはもっと少なくなって・・・」

友人 「あー、そうかい。どうせ『三井住友銀行』とかが出来るんだろ?」

私 「え!どうしてわかったの?」

友人は、涙を流さんばかりにげらげらといつまでも笑い続けていました。

 

企業もそうですが、人もどう変わっていくべきか、ますます見えない時代になっています。

進化論の創始者ダーウィンは、「強いものが生き残るのではない。変化に適応できたものが生き残るのだ」と言っています。人材育成の基本はまさに、環境の変化に適応できる能力を身につけることなのだと思います。

(さて、この友人のその後については、また別の機会に)

 

(人材育成社)

 

 

 

 


ジェラート!

2013年05月19日 | コンサルティング
私は、アイスクリーム類が大好きです。
なかでも、真ん中のジェラート「かねこみるく」が今のところNo.1です。
さっぱりした甘さ。素材(牛乳)の良さを感じるコクのある味わい。すっきりとした口どけ感・・・。

でも、ジェラートはアイスクリームではありません。
「アイスクリーム」は乳固形分15%以上、そのうち乳脂肪が8%以上という決まりがあるそうです。それに対してジェラートは通常5%前後の乳脂肪なので、「アイスミルク・シャーベット」になります(厚生労働省の省令より)。

つまり、ジェラートは低脂肪、かつアイスクリームのように卵黄を使わないので、低カロリーです。
見た目は同じ「アイスクリーム」でも大きな違いですね。

「見た目」だけでは区別がつかないのは、人材も同じことです。
「人は見た目が9割」というのは間違い。
「人は中味が9割」と言いたい。
人材育成は、肝心の「中味」の品質を上げることが使命です。

さて、「かねこみるく」を食べたいと思ったら、東京都で唯一の「道の駅」に行くしかありません。
それは八王子にあります。八王子から遠い方、No pain, no gainということで・・・


(人材育成社)

アルバートさんのこと

2013年05月18日 | コミュニケーション

この素敵な紳士、ご存知ですか?

アメリカの大学の名誉教授で、日本でも一部の業界で大人気の方です。

実は私もこの方の大ファンで、メルアドまで知っています。

そう、研修業界では知らない人はいない、アルバート・メラビアンさんです。

 

コミュニケーションやマナーの研修講師を仕事にされている方は、いわゆる「メラビアンの法則」をご存じですよね。

人が対面で行うコミュニケーションに占めるインパクトは・・・

表情・態度が55%、声の調子が38%、言葉が7% ・・・というものです。

(”ゴーゴーサバンナ”と憶えちゃってください)

この”法則”のすごいところは、「言葉なんて7%のインパクトしかないんだから、話す内容なんてどうでも良いのです。要は、見た目と声がすべて!」という点です。

ほとんどのマナー研修の講師はこの”法則”が大好きです。

ところが、私が知っている研修講師で、その”法則”が載っている原書なり原著論文を読んだことのある人は、1人もいませんでした。

不思議に思った私は、某大学の図書館の地下書庫に1967年の原著論文その他を探し出して、ざっと読んでみました。

さらに、しつこい私はメラビアンさんにメールまで出してしまいました。

 

・・・そして分かったことは・・・

日本の研修講師というのは、かなり不勉強というか、いい加減な人が多いなあ、ということです。

簡単にいえば、伝聞や都市伝説のたぐいを堂々と企業の研修で喋っているということです。

人材育成に携わる人間がそれで良いのでしょうか?

皆さんもインチキ講師撲滅のために、「メラビアンの法則」を口にする人がいたら、「Inference of Attitudes from Nonverbal Communication in Two Channels, by Mehrabian and Ferris (1967)」にはどんな内容が書かれているのですか?と聞いてみてください。

多分、沈黙(no communication)しますよ。

(人材育成社)

 

 

 

 


ギネスに乾杯

2013年05月18日 | コンサルティング

ギネスで乾杯ではなく、ギネスに乾杯です。

缶ではなく、パブで飲む1パイント(568ml)グラスのギネスは最高です。
一口飲んでは、モルトビネガーをむせるくらいかけたフィッシュ&チップスを食べる・・・ああ、幸せ。

さて、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、統計学で使われるt分布は、ギネスの醸造技師であったゴセットさん(William Sealy Gosset,1876-1937)が見つけたものです。
ビールをはじめ食品の品質検査では、大量の標本を集めることはあまり現実的ではありません。
ゴセットさんは、少ない(30以下の)標本からいかに良い品質の製品を作るかという難題に、t分布という答えを出したわけです。
人材育成における調査も、少ないデータからその会社の「企業文化」を推測するという点では、似たものがあるかもしれません。

まあ、そんなことはさておいて、
ギネスの細かくて濃厚な泡と、ローストした大麦の香ばしい味わいを楽しみながら「ギネスのゴセットさんに乾杯」しましょう。

(人材育成社)


「ラジオ体操は漢方薬?」

2013年05月16日 | コンサルティング

 

最近、お馴染みの「ラジオ体操」にはまっています。

 事務所で仕事をしていた、とある日の昼下がり、昼食後の睡魔に襲われ、何とかせねば!と思った時に、ふと思い立ってやってみました。

 小学校以来、数十年ぶり?に行うラジオ体操だったのですが、皆さんご存知のあのメロディを聞いた瞬間、体が自然と、しかも迷いなく動き始めたのには、自分でもちょっとびっくり!

子どもの頃、夏休みの毎朝、近くの公園に集まってみんなで体操し、出席のスタンプを押してもらって帰ったあの頃が思い出されます。あれだけ行っていたからなのでしょうね、動きが体に染み込んでいたようです。

 「ラジオ体操」は1928年(昭和3年)に「国民保健体操」としてラジオで放送されたのがはじまりだそうで、その歴史は今年で何と85年。

誰でも気軽に無理なくできる運動として、現在でも多くの人に親しまれていますし、このところちょっとしたブームだったのでしょうか? 2月前くらい前に、NHKのEテレでも夜、ラジオ体操の番組(テレビラジオ体操ではないやつです。)を続けてやっていました。

 ところで、ラジオ体操には、加齢や生活の偏りの原因となる体のきしみを取り除き、人間が本来持っている機能を元の状態に戻し、さらに維持する効果が望めるのだそうです。そして、毎日継続することによって血流もよくなり、筋肉にも弾力性がつくようで、まるで漢方薬のように、じわじわと体の中に染み込むとのことです。

「加齢」と言う言葉に敏感に反応してしまう今日この頃、睡魔を吹き飛ばすだけでなく、体のためにもこれはぜひ毎日続けなければ!と思っているのです。

 “人材育成”も体操も継続は力なりでしょうか!

 第一と第二体操を続けて行っても5分強。こんなに短い時間で手軽にできて、すっきりさわやか、覚醒効果が得られるのですから、やらない手はありませんね。

 皆さんも午後のひと時、ラジオ体操はいかがでしょうか。


バラが咲いた

2013年05月15日 | コンサルティング

事務所の机の上に飾ってあるこのバラは、我が家の庭から今朝摘んできたものです。

右の大きくて黄色いバラはグラハム・トーマスと言います。

丈夫でよく伸び、花の数も多く、何度も返り咲きます。

ただし、やみくもに肥料や水をあげてもうまく育ちません。

よーく観察して、それから世話をすることです。

人を育てるときも、同じだと思います。

 

さて、東京商工会議所の公開セミナーですが、昨日、さらに2支部での登壇が決まりました。(詳しくは弊社のホームページをご覧ください。)

http://www.jinzaiikuseisha.jp/ 

そのうちの1つは、「ほめる・叱る」がテーマになっています。

部下を「ほめる・叱る」ことは、バラでいえば、肥料を与えたり、誘引する(茎やつるを支柱に結び付けて形を整える)ことなのかもしれません。

え?人間を植物と一緒にするな、ですって?

でも、人間だって成功することを「ひと花咲かせる」と言うではありませんか。

 

 


「大学院」という名の喫茶店

2013年05月15日 | コンサルティング

「花の女子大生?」の冠をはずして、はや2か月が経とうしています。

自称、「女子大生」に替わるネーミングがなかなか見つからないまま、毎日が過ぎていきます。

 大学院に通っていたこの2年間、私は研修で自己紹介をする時に、「私は花の女子大生?でもあります。」と言い続けていました。

“女子大生”という響きのイメージと、目の前にいる40代の私の風貌とのギャップに、受講者の皆さんが一瞬「ぎょっ!」とした表情になるのを見るのが楽しくて、(ちょっと悪趣味?)“女子大生”と言い続けた私でした。

 思い返せば、大学院に通っていた2年の日々は、仕事と学業の両立でまさに疾風怒濤の毎日の連続。

でも、それだけに何事にも代えがたい濃密な時間を過ごすことができました。

それまでの20数年に及ぶ仕事経験をあらためて学問の視点から整理し、以前から持っていた問題意識に対する調査と研究を行うという経験ができ、さらに多くの仲間との出会いがあり・・・。この2年間は簡単には語りつくすことはできません。

 そうした生活を卒業して、そろそろ2か月。ようやく、少し気持ちの余裕が持てるようになったためか、このところ、あの激動の日々が懐かしく思い出されます。(実は、事務所と大学がとても近いので、今でも2週間に一度は図書館に通っているのですが・・。)

 そういう時に、先日、横浜の関内に行った時「大学院」と言う名の喫茶店の前を通りました。

コーヒーの「大学院」。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ここは1974年にオープンした、40年近くの歴史を持つお店。

何となく敷居が高く感じるような名前ですが、最高学府である「大学院」をその名に冠したのは、「香り高い一杯のコーヒーを吟味してお出しする」という理念が由来だそうです。

私も、これまで何度かここでコーヒーをいただいたことがありますが、港横浜の空気が凝縮されているような、ちょっとおしゃれで、それでいてとても落ち着くことのできる空間で、横浜港が開港した150年前にプチタイムトリップしたような気持ちになれます。

私も、大学院での学びと経験を生かしてビジネスの世界でますます頑張らねば!でも、時々はゆっくりコーヒーを飲みながら落ち着ける時間も。

そんなことを改めて考える日々です。


統計学が最強の学問である

2013年05月13日 | コンサルティング

「従業員のパフォーマンスが上がりますよという研修」は、「インチキ占い」と同じように怪しげな商品かも。

いえいえ、私の発言ではありません。この本に書いてあることなのです(p108)。

そしてこの本、「統計学が最強の学問である」西内啓著・ダイヤモンド社は、現在ビジネス書分野でベストセラーとなっています。

私は仕事柄、ビジネス書のベストセラーには目を通すことにしているので、さっそく購入し、読みました。

具体的な書評はいたしませんが、「おもしろかった」というのが感想です。

統計学がどんなふうに役に立つのかを分かりやすく、面白く紹介してあります。

ただし、統計学の入門書ではありません。

内容を十分に理解するには統計学の基礎知識が必要でしょう。


さて、この本が言うように、統計的調査・分析をしないで「この研修をやれば従業員のパフォーマンスが上がりますよ」と言うのは、確かに「占い」レベルの行為かもしれません。

弊社の基本的なスタンスは、「調査・分析無くして、研修無し!」です。

そう、研修講師は占い師ではないのです。


 


ブラピが良い!

2013年05月12日 | コンサルティング

実は、買ってからしばらく観ないまま放っておいたDVDです。

昨日、観てみました。

とても良かったです。佳作です!

この映画には美女も拳銃も出てきません。

ブラピの他には、むさ苦しい野球選手と、頑固な爺さんたちと、準主役の「オタク」の青年だけで淡々とストーリーが進みます。

ところが、これがおもしろいのです(2回続けて観てしまいました)。

映画の前半で、ブラピ演じる球団GMを補佐する「オタク」青年がこう言います。

「・・・こうして統計をとることで、他のチームには見えない選手の価値が見えてきます。」

私は思わず、「そうなんだよね!」と声に出してしまいました。

野球だけの話ではありません。

弊社が行う研修のほとんどは、事前アンケートに基づいた統計分析おこなって、その結果を研修の内容に反映させています。統計をとることで、まさに「見えないものが見えてくる」経験を何度もしました。

何事もそうですが、何の根拠もなく「自分のやり方が正しい!」と決めつけることがいかに危険か・・・この映画は、それを楽しく・面白く教えてくれます。

 


プロのスキル

2013年05月12日 | コンサルティング

「遅刻しそう」

「間に合うかしら」

バイオリンのケースを持った2人の女性が、フランス語で話しながらエスカレータを駆け上がって行きました。

先週の「ラ・フォル・ジュルネ」での出来事です。 「ラ・フォル・ジュルネ」はフランスで始まったクラシック音楽祭で、日本でも毎年ゴールデンウイークに有楽町の東京国際フォーラムで開催されています。今年も3日間で50万人以上が来場し、大盛況でした。

バイオリンのケースを抱えた2人の女性は、30分後に私たちの前で素晴らしいドビュッシーを演奏してくれました。

それにしても、コンサートではプロの持つスキルの高さがはっきりと伝わってきます。

演奏を聴き終えてしばらくしてから、「講師にとって研修とは、プロのスキルを発揮するコンサート会場と同じなのだ」と改めて思いました。

※ちなみに、フランス語の会話は一緒にいた友人が同時通訳してくれました。彼のスキルもまた高いですね。