パオと高床

あこがれの移動と定住

検察庁法改正

2020-05-12 19:53:44 | 雑感
もう一度だけ政治の話を。

検察庁法改正はやはりおかしいだろう。えっ、結局審議入りさせたのかと驚いた。
確かに国民が選んだ国会議員が選んだ内閣が人事権を掌握することは仕方がないという意見もあるのだろう。
だが、その時に同時に三権はお互いを牽制抑制し合うことで権力の分立と独立性を保っていたのだ。
それが果たせない内閣によって出された、内閣に都合が良いとされる法を一気に数の力で成立させるのは、
そもそも前提への、三権分立への、暴挙だろう。
しかも、黒川検事長の定年延長のときに検察の定年に国家公務員法を適用するのは問題があるといわれれば、
閣議決定で定年延長をさせておいて、その後で、今回のように国家公務員法の改正と一緒に検察法も改正し、
いずれもの一体感を演出し後付けしようとしている。
この人事権への介入の強さと関心の高さを示すことでも、内閣の司法への圧力の強さを示すことが出来る。今の内閣の得意技だ。
官僚人事への強い圧力で官僚を動かそうとする。それと同じ構図なのだ。しかも、現在内閣がらみの不透明な事件が多発している中でのことだ。
つまり、疑惑の中心が疑惑を追及する人を選ぼうとしているととられても仕方がないだろう。
それは、この法がいつから適用されるのかの適用期間の問題ではない。すでに先行して、将来の法の適用へのあらかじめの抑圧を始めているのだ。
この法は成立するのだろうが、かりに成立しなくても、内閣の顔色への脅威は残り続ける。顔色伺い、忖度が横行する。
朝日新聞に紹介されていた芸人さんのツィッターの記事にあったが、「安倍政権は検察とのソーシャルディスタンスを」とうのは、
その通りで、国民とは国民の飛沫=意見が聞こえないほどのディスタンスを取りたがるくせに、司法やマスコミ、支持者、身内とは
信じられないほどの裏側での濃厚接触を求めるような姿勢はやめて欲しい。
また、国会での野党の追及に対する返答。私への疑惑はまったくあたりません。違います。といった発言も何回聞いただろう。
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