ださいたま 埼玉 彩の国  エッセイ 

埼玉県について新聞、本、雑誌、インターネット、TVで得た情報に基づきできるだけ現場を歩いて書くエッセー風百科事典

自転車王国 

2013年10月16日 13時35分24秒 | スポーツ・自転車・ウォーキング

 

会社通いを止め、家にいることが多くなったおかげで、これまで見向きもしなかった県や市の広報誌までたんねんに目を通すようになった。月刊の埼玉県の広報紙「彩の国だより」は、取り上げる記事の選択も編集もなかなかのもので、面白い。

その二面の「知事コラム」に「埼玉県は自転車王国と言える県かもしれません」という書き出しの小文が掲載されている。「保有台数は543万6千台で、東京都、大阪府に次いで第3位、保有率では1.3人につき1台で第1位。出荷額は第2位。自転車が一番活用されている県と言える」というのがその骨子だ。(出荷台数は第一位、上尾市には大手メーカーの「ブリジストンサイクル」がある)

理由として、平地面積の占める割合が茨城県に次いで多いこと、通勤、通学の足としての利用が多いことを挙げている。忘れちゃならないのは、埼玉県は過去十年間の快晴日数が日本一。サイクリングにはぴったりだ。

11年1月4日の毎日新聞によると、1世帯当たりの自転車購入額は、都道府県庁所在市や政令都市の中で、さいたま市が1万23円と全国トップとのこと。

私も自転車党なので思わず快哉を叫んだ。自転車党と言っても、だらしのない飲兵衛だったから、車を運転すると危険この上ないし、おまけに運動神経が鈍いので若いころから車を遠ざけているだけのことだが、自転車の記事には自然に目が行くようになっている。

10年2月1日の読売新聞埼玉版には、埼玉県が「ぐるっと埼玉サイクルネットワーク構想」を作成、現在約300kmの自転車道と自転車・歩行者専用道を総延長約700kmに延長するとトップで報じられていた。

県内には川沿いに「荒川自転車道」と「利根川・江戸川自転車道」の二つの大規模自転車道があるが、これに支線や連絡路を整備、観光振興や通勤の後押しを狙うという。

国道や県道の植樹帯や歩道の一部を自転車道に転用し、拡幅や新規着工は最低限りに抑え、「それほど予算はかからない」よし。沿道の風景や各地のB級グルメを楽しむ市民サイクリング大会の開催なども計画しているとかで実現が楽しみだ。

「利根川・江戸川自転車道」は、二つの川の堤防を利用した、東京都江戸川区の旧江戸川河口から群馬県渋川市の吾妻川公園までの約170kmを結ぶ自転車道(このうち約88kmは埼玉県内)。河口から約80km上流の久喜・加須市境付近から約7.5kmは未舗装だったのが11年6月1日に完成した。

日本一長いサイクリングロードになり、渋川市から東京ディズニーリゾートまでがほぼ自転車専用道で結ばれる(一部市道)。東京からのサイクリストが熊谷方面へ乗り入れることも可能になる。

良いことばかりではない。県内では自転車に乗った人がけがする交通事故が毎年6千件以上発生、ここ数年12~29人が死亡していると、同じ日の毎日新聞にあった。10年の自転車事故の死傷者数は全国ワースト3位だった。13年の死者数は全国ワースト2位だった。

知らなかったが、13歳未満か70歳以上の人は歩道を走れるが、車道寄りを徐行する義務があるとか。



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