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日本一高いピラミッド型ひな壇 鴻巣市

2013年07月04日 12時01分41秒 | 市町村の話題

日本一高いピラミッド型ひな檀 鴻巣市 

11年3月、朝日新聞の社会面に掲載された「鴻巣びっくりひな祭り」の写真に魅せられて、鴻巣市役所ロビーに見物に出かけた。

エジプトのカイロに3年半ほどいたことがあり、カイロ郊外のギザのピラミッドには何度も出かけたので、ピラミッドと聞くと何となく親近感が湧くからだ。

家庭のひな檀というと確か7段と覚えている。このピラミッドは実に30段、底が一辺5メートル、高さは天井ギリギリまでの6.7メートルで、「日本一高いピラミッド型ひな檀」という。

市制施行60周年の15年の第11回では31段、7mになった。16年の第12回では県内外から寄せられたひな人形1830体が飾られ、JR鴻巣駅東口のショッピングモール「エルミこうのす」1階で披露された。

千葉県勝浦市が全国から集める約3万体には数では及ばないものの、ピラミッドの高さでは負けないというわけだ。勝浦の場合は、ピラミッド型ではなく、神社の階段や商店街など市内全域を利用している。


ピラミッドの高さでもライバルがあるようで、長野に高さ約6メートルのひな壇があるというので負けられない。

江戸の享保年間に大流行、余りの豪華さに奢侈禁止令にひっかかった「享保びな」も展示されていた。高さは子供の背丈ぐらい、120cmもあるもので、聞いてはいたが、初めて目にして、なるほどと納得した。

ひな人形というと近くの日本一と言われる人形の町岩槻(現在は合併してさいたま市岩槻区)を思い出すのが普通。ところが、「ひな人形と花のまち」をうたう鴻巣市は、人形作りの歴史では岩槻より古く、江戸時代から「鴻巣びな」として知られた。

特に着物の着付けの技術では関東一の評判で、江戸の職人達が鴻巣に修行に来たという。

鴻巣では市役所や駅前のトイレの男女用を分けるサインが男びなと女びなになっているのにも長い伝統が感じられる。市役所前の広場には、野菜や特産品の即売所や食べ物の屋台が立ち並び、「こうのすコロッケ」という昔ながらのコロッケの前には行列ができていた。

さいたま市岩槻区では5万人が見に来る「まちかど雛めぐり」が行われていて、おひな祭りのシーズン、埼玉県は忙しい。
県内では、この2市のほか越谷や所沢でもひな人形や節句人形が作られていて、10年の出荷額は全国首位、シェアも約5割と圧倒的だ。



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