ださいたま 埼玉 彩の国  エッセイ 

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桜区の花見 さいたま市

2012年04月11日 16時52分36秒 | 盆栽・桜・花・木・緑・動物

桜区の花見 さいたま市

さいたま市には、「桜区」という区がある。木の桜ではなく、草のさくら、つまり荒川の河川敷に国の特別天然記念物「さくら草」が自生していることに由来する。区の最南端に「さくら草公園」があり、さくら草は市の花に指定されている。

ところでこの桜区は、桜の並木が多いところだ。桜区は市の南西部に位置し、荒川の長く広大な河川敷も区域に入る。南北には荒川堤上に「荒川サイクリングコース」があり、鴨川が流れる。東西にも小さな川がいくつかあり、水と緑に恵まれている。

桜の並木でとりわけ素晴らしいのは、埼玉県大久保浄水場に接した「荒川総合運動公園通り」(約1km)の川沿いの桜並木だろう。河川敷内の運動公園に通ずる道だ。市の西端で交通が不便なことから市民でも知らない人が多いが、満開の染井吉野を一目見ると、決まって感嘆の声を上げる。(写真)

この通りは散歩道も整備された親水公園になっていて、染井吉野の反対側に、まだそれほど大きくはないものの、紅しだれが並び、紅白の見事なコントラストをなしている。

鴨川沿いには「鴨川堤桜通り公園」の約770本の桜が約2kmにわたって連なる。ここには染井吉野以外の桜も植えられていて、遅咲きの里桜も楽しめる。埼京線中浦和駅近くから荒川に向かう鴻沼川沿いの約2kmの「秋ヶ瀬緑道」の桜並木も素晴らしい。これらを全部見ようとすると、徒歩では時間がかかり過ぎるので、自転車が必要になる。

この公園の南側にさいたま市桜環境センターの「余熱体験施設」ができ、ジム、大浴場、露天風呂、ウォーキングプールなどがあり、食事もできる。

鴨川堤からは田んぼや堤でセリや野ビルを摘む人の姿も見られ、雲雀が舞い上がる。荒川の堤に立てば、遠く満開の桜が散見された。
花見帰りに一風呂も可能だ。


桜区役所を訪ねると、中庭や周りに染井吉野を中心に11種の桜が植わっている。染井吉野の時期に「十月桜」が咲いているので、よく表示を読むと、「4月頃にも咲く」と書いてあって、納得した。

枝が天に向かってまっすぐ伸び、花も上向きに咲く「天の川」、オシベが変形し旗のように見える「旗桜」、花が淡黄緑色の「鬱金(うこん)」、皇太子妃にちなんだ「雅(みやび)」などもあり、名札がついているので勉強になる。



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1 コメント

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Unknown (TERU)
2017-02-01 12:25:14
確かにサクラソウとサクラは別物ですが、さいたま市の花木はサクラだから「サクラが由来」も間違いではない気もします。
さらに桜区内には「桜田」という地名もあり、それが桜区の由来だとする資料もあるから、市の花であるサクラソウだけでなくサクラと桜田も区名の由来に含めてくれないかと思います。
実際私も市のご意見フォームに要望を送ったことがあります。
ちなみに桜田がさす「桜」は花木の方でありサクラソウのことではありません。
また、サクラソウと似た花で芝桜がありますが、サクラとつきながら花木のサクラとは無関係という点は共通ですが、全く別の花です。
それにも関わらずサクラソウと芝桜を混同してしまう人がいるのは残念です。
この前も秩父の芝桜をサクラソウと言ったり、田島ヶ原のサクラソウを芝桜と言ってしまった人を目撃しました。
もうちょっと植物に興味を持って欲しいと思います。
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