自然の恵みや先人達が創り出した風景や文化が、静かで小さな町に息づいていました。 そして近江商人の風情が感じられました。
近江商人(八幡商人)の活躍の地は、日本全国各地に及びましたが、主に東京や北海道、中には安南やシャム(現在のベトナムやタイ)など海外で活躍した商人もいたようです。
彼らの商売は信用を第一とし、物の不足に便乗した値上げなどは厳しく戒め、人々から愛され必要とされる商いを心がけ、また橋の架け替えや神社仏閣への寄進も怠ることなく、地域貢献を忘れることは無かったとの事です。 現在、商業に関係する企業に、この商人魂のかけらが少しでも有ればと願う所です。
そんな商人達がかつて住んだ地域(新町・永原町)は、格子戸や見越しの松、うだつなどが並び「重要伝統的建造物群保存地区」として、町並みの保存がなされ、近江八幡の代表的な地域で歴史ある近江商人の面影や風情が感じられました。
市立資料館の一部として公開されている「国の重要文化財・旧西川家住宅」や「旧伴家住宅」などでは、
かつての近江商人の暮らしや帳場風景が再現されており、豊かでありながらつつましい、あきんどの生活がひしひしと伝わってきます。