小島と広島と私たち

島爺の倉橋島での農作業と,
広島を中心とした孫たちとのくらし

徳島県の農業支援策

2008-11-11 09:31:34 | 農業塾OB会
       携帯を使って病虫害予防

 9日(日)のNHKラジオ放送でこんなおいしい話。
徳島県では,新しく農業を始めた人の支援策の一つとして,農作物の病虫害予防に携帯電話の利用を勧めているという。
利用方法は次の通り。

 相談者は,作物の状況をメールで,添付資料として,携帯電話で撮影した作物の写真を県(聞きそびれたが,農政課または営農指導部と思われる)に送付する。
受けた県は,対処方法を携帯電話に送信する。

 これって,すごい!。と,思いませんか。
団塊の世代と呼ばれる人たちが,定職を離れて農業を始めようとする。各地で農業塾のような営農指導の講座も開かれています。その土地柄にあった作物,播種や生育に適した時期,病害虫の予防についてその土地の専業農家・経験者に聞くのが最もよいと思いますが,なかなかそうはいきません。多くは家庭菜園や市民農園を借りて野菜作りに励むと言うパターンでしょうし,私のように遠隔地の畠を耕作しにいく場合も多いでしよう。
 1週間後に帰宅すれば,カリフラワーやブロッコリーは全滅,白菜やキャベツは蚊帳のようになっているから,全くやる気を無くしてしまうということも多いでしょう。そんな時に遠くの指導員が的確に応えてくれるとは,嬉しいじゃあありませんか。
 県がやらなければJAでもいい。ついでに,
「○○支店に必要な薬剤△△と,追肥□□があります」
などと答えていただければ,聞く方も答える方も+(プラス)です。

 多くの農地が荒れています。特に他国で栽培されたものは残留農薬が心配です。
この動き,是非全国に広めていただきたいですね。  



ミカンの収穫はしばらくお休みです

2008-11-06 22:55:26 | 島の生活
       内海でミカンの栽培はいつまで可能なのか?

 今年の極早生ミカンは,ハダニの影響で黒く変色。これはハダニの糞等が付着した結果と見られ,味については変わりがないように見えるものの,とても人様の口にはいるようなものではなかった。消毒によって今年限りなら問題ないのだが,どうもこの影響は残るようで他に伝染してもまずい。11月1・2日はこれらの樹木を切除し,周辺の雑草もろとも焼却。畠はきれいになったが,何もなくなった。
 普通種の温州ミカンも,摘果の遅れと水不足で,果実の大きさは平年の1/4程度で,まるでキンカンのようだった。こうなればさっぱりとあきらめがつこうものだ。
 今冬は山の畠の害獣よけの柵を整備し,新しく柑橘類を植樹するしかない。なに,種類を増やし,数年後には気の向いた孫たちが収穫に帰ってくれるように,少しやさしくしておこうかなと反省している。

 それにしても,島嶼部の農家は苦労してきた。現金収入を増やすため果樹園芸に手をつけたが,柑橘類の輸入自由化でオレンジやカルフォルニア産のレモンに追いやられ,品種改良を行ったが,温暖化によって10~20年後には,中四国地方での柑橘類の栽培は難しいのではないかと囁かれている。愛媛県は,地中海産の柑橘類栽培を試みているようだが,これもいつまで持つやら心配だ。
 『猪助』と『勘太郎』らが話していたように,山の畠はもうメッチャクチャ。春に植えた茗荷は見る影もない。
 さもありなん。
 10月の秋祭りに帰った娘が,隣の家との間に狸がいた,と言っていたが,ホント。夜出がけにガサゴソと音がした方を帰宅し手折りに懐中電灯で照らすと,見事なお尻が見える。どこで何を食しているのか,丸まると太った狸が頭を隣の納屋の隙間に隠してじっとしている。あの俚諺は狸が発祥であったかと確認した次第。
 島で,ほ乳類の生息数を調べたら,彼らが人間より遙かに多いことは確かなようだ。しかも,人間はほとんどがしなびた爺婆だ  

 

秋色の大山

2008-11-06 14:36:36 | 広島の生活
       好天に恵まれた紅葉狩り

 11月3日(月)は文化の日。午前中トマトの作業を終えて帰宅,翌4日が仕事休みということで,急遽ドライブを計画。
 かみさんも両親が入院生活に入って心労もあったようだし,くもり空ではあったが翌日は晴れという予報に希望を繋いで出発することにした。かみさんは私の腰の痛みをいたわって近場を考えていたようだが,私の気持ちは一路大山へ。
 車は快調に走るが,思いつきの行動の悲しさ,ガソリン欠乏のため東城ICで一旦自動車道を下りる。ここにも温泉はあるが,『芋の子を洗うようだ』という。宿泊施設も「帝釈峡まで足を伸ばせば」ということで,最初の目的地大山に向かう。宿泊は関金温泉にと決め,宿を確保する。

 関金温泉には,20数年前に京都に所用で出かける途中宿泊したのが最初で,その後は次男の就職した会社が保養施設を持っていたので,何度か利用させて貰った。しかしこの企業も『合理化』路線で,関金や湯田温泉をはじめほとんどの保養施設をてばなしてここ2年寂しい思いをしていた。関金温泉は少し交通に不便ということで,三朝温泉ほど有名ではありませんし,宿泊施設も少ないですが,泉質は負けません。正月には町運営の温泉施設で餅つきがあったり,地酒が振る舞われたり楽しめます。

 今回は,宿といっても簡易宿泊施設で,食事は自炊か外食。スーパーで食料品とビール・地酒を買ってチェックイン。
 なんと,10畳の和室にその広さのキッチンがついて(風呂無しトイレ付き),鍋釜・食器完備で,一人4000円ちょっと。長期滞在者が多いということで,正月は3日まで満室とか。そのわけ分かります。
 例の保養所も経営主体は変わっても(広島市の女性とか),そのまま残り,素泊まり・食事付きのどちらも可とか。自炊はできないようですが,料金も簡易宿泊所・国民宿舎並みで,また寄ってみたい宿です。

 帰路は秋晴れのもと,もっぱら一般国道。(私の住まう近くの国道54号が,この春から183号に変わってこの件にも興味がありました。後で調べると,183号は,広島市と米子市を繋ぐ一般国道ということでした。180号とも共用しています)
 鏡ヶ成を経由して桝水原へ。鮮やかな紅葉の中を走り抜けるのは何とも爽快なものでした。東南方向から眺める大山の雄々しさ,烏ヶ山もバッチリ。
 昭和37年でしたか,鏡ヶ成の国民宿舎が焼失した年に,尾根を縦走し烏ヶ山を経由して蒜山に至りましたが,あのときは歩くのが精一杯で紅葉を楽しむゆとりもなく,最期の蒜山高原で柴栗拾いに夢中だったことを想い出しました。
 写真は溝口に下がる途中で振り返った大山です。紅葉の大山をお見せしたかったのですが,電池切れでした。ここから振り返る大山は,冬ならまだしも,おとなしく平凡です。

 日野町から道後山,庄原・三次を経由して白木街道を通り無事に帰着。
かみさんの両親と連れ立ってのドライブはありましたが,二人きりの旅は何年ぶりだったでしょうか。明日は立冬とか,広島県内の紅葉狩りはあと1週間は可能でしよう。
 白木農園,Yさんの肝いりでしょう,ベンチが3脚に増えて作業の疲れを癒す準備ができていました。蕎麦は穫り入れを待つばかりです。

消費税上げと定額給付金

2008-11-01 09:41:19 | 私見
       31日の新聞から

 麻生首相は30日の記者会見で,
「百年に一度の暴風雨が荒れている。・・・。」今後は
①景気対策②財政再建③改革による経済成長ー
の順で取り組む決意を示し,
「スピード,これまでにない大胆なもの,重点を絞りばらまきにしない,赤字国債を出さない」
をポイントに挙げた。
 経済対策の財源については「安易に将来世代にツケをまわさない」と述べた。(各紙)

 (消費税の)引き上げ幅には言及しなかったものの,与謝野経済財政相は30日の記者会見で
「一挙に5%から10%のレベルにはなかなかいけない。10%になったら生活必需品は低い税率で据え置くべきだというのも有力な説だ」
として,10%程度を目指し,複数の税率を設定する可能性に言及した。(朝日)

 一時的な給付金が消費刺激につながるかどうかも疑問である。1999年に配布された総額7000億円の「地域振興券」の例があるからだ。公明党の主導で15歳以下の児童がいる所帯主や高齢者に一人2万円が交付された。旧経済企画庁の調査では,新たな消費に振り向けられたのは約32%にとどまり,「天下の大愚策」と散々な批判を浴びた。(中国)
 景気悪化に伴う税収減で赤字国債の発行は免れないのではないか?(中国・社説)
 
 追加対策の財源では特別会計の積立金などの「埋蔵金」を活用する。麻生首相は「赤字国債を発行しない」と胸を張ったが,将来の国債償還に充てる資金を流用しており,借金を膨らませる結果になる。
 「日本経済は全治3年」と“診断”した麻生首相は経済情勢を見極めたうえで,3年後の消費税引き上げを表明した。しかし,「金融危機」のもとで作られた追加対策には,経済成長のビジョンは描かれていない。足下の不安を緩和する一方で,財政負担のツケを増税でまかなうシナリオだけが先行している。(産経)

 これは究極のばらまきだ(毎日・社説)

 10年一昔とはいうが,ほぼ10年毎に金のばらまきが行われている。
1988~1989年;ふるさと創生事業(竹下内閣)で地方自治体に1億円のばらまき。1億円で金の魚やこけしを作ったり,宝くじを買った自治体もあったという。
1999年;地域振興券(小渕内閣)。そして今回
2008年の『定額給付金(収入の多寡に関係なく一人あたり1万5千円)』。

 高速道路料金の値下げが提案されている。が,この料金引き下げによる(高速道路各社の)減収は,国が穴埋めするしかないという(5000億円)。

 今,国は800兆円の債務(国民一人あたり700万円)を抱えている。
さらに,不況に伴う大幅な減収が見込まれている。この補填をどうするのだろうか。

 様々な課題を抱えたうえでの今回の『景気対策』を私たちはどうとらえたらいいのだろうか。