小島と広島と私たち

島爺の倉橋島での農作業と,
広島を中心とした孫たちとのくらし

ミカンの収穫はしばらくお休みです

2008-11-06 22:55:26 | 島の生活
       内海でミカンの栽培はいつまで可能なのか?

 今年の極早生ミカンは,ハダニの影響で黒く変色。これはハダニの糞等が付着した結果と見られ,味については変わりがないように見えるものの,とても人様の口にはいるようなものではなかった。消毒によって今年限りなら問題ないのだが,どうもこの影響は残るようで他に伝染してもまずい。11月1・2日はこれらの樹木を切除し,周辺の雑草もろとも焼却。畠はきれいになったが,何もなくなった。
 普通種の温州ミカンも,摘果の遅れと水不足で,果実の大きさは平年の1/4程度で,まるでキンカンのようだった。こうなればさっぱりとあきらめがつこうものだ。
 今冬は山の畠の害獣よけの柵を整備し,新しく柑橘類を植樹するしかない。なに,種類を増やし,数年後には気の向いた孫たちが収穫に帰ってくれるように,少しやさしくしておこうかなと反省している。

 それにしても,島嶼部の農家は苦労してきた。現金収入を増やすため果樹園芸に手をつけたが,柑橘類の輸入自由化でオレンジやカルフォルニア産のレモンに追いやられ,品種改良を行ったが,温暖化によって10~20年後には,中四国地方での柑橘類の栽培は難しいのではないかと囁かれている。愛媛県は,地中海産の柑橘類栽培を試みているようだが,これもいつまで持つやら心配だ。
 『猪助』と『勘太郎』らが話していたように,山の畠はもうメッチャクチャ。春に植えた茗荷は見る影もない。
 さもありなん。
 10月の秋祭りに帰った娘が,隣の家との間に狸がいた,と言っていたが,ホント。夜出がけにガサゴソと音がした方を帰宅し手折りに懐中電灯で照らすと,見事なお尻が見える。どこで何を食しているのか,丸まると太った狸が頭を隣の納屋の隙間に隠してじっとしている。あの俚諺は狸が発祥であったかと確認した次第。
 島で,ほ乳類の生息数を調べたら,彼らが人間より遙かに多いことは確かなようだ。しかも,人間はほとんどがしなびた爺婆だ  

 

秋色の大山

2008-11-06 14:36:36 | 広島の生活
       好天に恵まれた紅葉狩り

 11月3日(月)は文化の日。午前中トマトの作業を終えて帰宅,翌4日が仕事休みということで,急遽ドライブを計画。
 かみさんも両親が入院生活に入って心労もあったようだし,くもり空ではあったが翌日は晴れという予報に希望を繋いで出発することにした。かみさんは私の腰の痛みをいたわって近場を考えていたようだが,私の気持ちは一路大山へ。
 車は快調に走るが,思いつきの行動の悲しさ,ガソリン欠乏のため東城ICで一旦自動車道を下りる。ここにも温泉はあるが,『芋の子を洗うようだ』という。宿泊施設も「帝釈峡まで足を伸ばせば」ということで,最初の目的地大山に向かう。宿泊は関金温泉にと決め,宿を確保する。

 関金温泉には,20数年前に京都に所用で出かける途中宿泊したのが最初で,その後は次男の就職した会社が保養施設を持っていたので,何度か利用させて貰った。しかしこの企業も『合理化』路線で,関金や湯田温泉をはじめほとんどの保養施設をてばなしてここ2年寂しい思いをしていた。関金温泉は少し交通に不便ということで,三朝温泉ほど有名ではありませんし,宿泊施設も少ないですが,泉質は負けません。正月には町運営の温泉施設で餅つきがあったり,地酒が振る舞われたり楽しめます。

 今回は,宿といっても簡易宿泊施設で,食事は自炊か外食。スーパーで食料品とビール・地酒を買ってチェックイン。
 なんと,10畳の和室にその広さのキッチンがついて(風呂無しトイレ付き),鍋釜・食器完備で,一人4000円ちょっと。長期滞在者が多いということで,正月は3日まで満室とか。そのわけ分かります。
 例の保養所も経営主体は変わっても(広島市の女性とか),そのまま残り,素泊まり・食事付きのどちらも可とか。自炊はできないようですが,料金も簡易宿泊所・国民宿舎並みで,また寄ってみたい宿です。

 帰路は秋晴れのもと,もっぱら一般国道。(私の住まう近くの国道54号が,この春から183号に変わってこの件にも興味がありました。後で調べると,183号は,広島市と米子市を繋ぐ一般国道ということでした。180号とも共用しています)
 鏡ヶ成を経由して桝水原へ。鮮やかな紅葉の中を走り抜けるのは何とも爽快なものでした。東南方向から眺める大山の雄々しさ,烏ヶ山もバッチリ。
 昭和37年でしたか,鏡ヶ成の国民宿舎が焼失した年に,尾根を縦走し烏ヶ山を経由して蒜山に至りましたが,あのときは歩くのが精一杯で紅葉を楽しむゆとりもなく,最期の蒜山高原で柴栗拾いに夢中だったことを想い出しました。
 写真は溝口に下がる途中で振り返った大山です。紅葉の大山をお見せしたかったのですが,電池切れでした。ここから振り返る大山は,冬ならまだしも,おとなしく平凡です。

 日野町から道後山,庄原・三次を経由して白木街道を通り無事に帰着。
かみさんの両親と連れ立ってのドライブはありましたが,二人きりの旅は何年ぶりだったでしょうか。明日は立冬とか,広島県内の紅葉狩りはあと1週間は可能でしよう。
 白木農園,Yさんの肝いりでしょう,ベンチが3脚に増えて作業の疲れを癒す準備ができていました。蕎麦は穫り入れを待つばかりです。