小島と広島と私たち

島爺の倉橋島での農作業と,
広島を中心とした孫たちとのくらし

小鳥の姿が少ない

2010-01-31 23:48:10 | 島の生活

 『先祖返り』とでもいうのだろうか 
 土曜日は先週剪定した柿の焼却。といっても2mを超えた幹といっていいほどのものもあるから結構手間がかかる。

 夜半からのこぬか雨は,結局島を離れるまで降り続いた。
家でボンヤリしていたのだが,せっかく帰った意味がないのでやり残しの松の剪定にかかる。
2本目に取りかかったが,寒さに負けて退散。
ストーブで身体を温めて,身体を動かす作業・朝顔の蔓の撤去にかかる。
これがまた,島の夏を満喫して高さ2m,幅14,5mほどにも茂っているから難儀。
面倒だからやめようと思いながらも,もう10年以上付き合っているから捨てきれない。何とかの深情けという奴か。

 前回帰広するときに柘植の木の上に蜜柑を5,6個輪切りにしておいてきた。
ところがついばんだ様子が見られない。あのときに姿を見せた目白は来ていないようだ。
菜園で除草したあとをジョウビタキが遊んでいたが,今回は畑も耕していないし,雨の所為か姿を見せない。
これらの小鳥は,ツバメと同様,人がいないと出てこないのだろうか。

 ところで侘助の子どもだが,親はうつむき加減に静かに白い花を咲かせるが,実生の3本の子どもは空を向いて,しかも,赤,白,ピンクの花をつけている。
親離れがいいというか,なんとも独立心の旺盛なことだ。
実は捨てていたが,次回も何本か育ててみようか。ひょっとして,どこやらのバラのように青い花でもつけてくれたら,あるいは黒でもいいが,そうしたら瀬戸内海の小さな島から世界に話題を提供できるのだが・・・。

 明日は,トマトの撤去と半期の決算報告・打ち上げの会。
飲み過ぎないように気をつけなければ。

日航破綻ー5

2010-01-30 07:40:01 | 私見
 「沈まぬ太陽」残る体質 《産経:'10.1.20》
「不愉快だ」
 昨秋のある休日。山崎豊子原作の映画「沈まぬ太陽}を鑑賞し,都内の映画館を出た国交省幹部はこうつぶやいた。
映画には,旧運輸省航空局幹部に愛人のマンションを世話するエピソードなど,日航と政・官・業のもたれ合いが描かれていた。
 御巣鷹でのジャンボ機墜落事故後,政府は鐘紡会長だった伊藤氏を日航会長に送り込むが,労使紛争の激化で退任を余儀なくされた。「沈まぬ太陽」はこの間の経緯も詳述する。緻密な取材にもとづくとされるだけに,国交省幹部の不愉快の原因は「うそといいきれない」忸怩たる思いにあった。

 組合抗争いまも 《朝日:'10.1.20》
 19日,広島空港を発着した日航便の乗客に,名刺サイズの手書きメッセージカードが配られた。
「再建を目指し,力を合わせて頑張ってまいります」
だが,羽田や関西など各空港の日航事務所には,この日も掲示板にこんなチラシが貼られていた。
「『CCUにいると解雇される』と言われていませんか」。
客室乗務員で作る労組「日航キャビンクルーユニオン」(CCU)が作った。労使協調路線をとる「JAL労働組合」の引き抜きを警戒しているのだ。
 再建計画ではグループ人員の約3割,1万5千人以上という大リストラが控えている,にもかかわらず,JAL労働組合と,CCUや2002年に統合したJAS系など他の7労組は今も激しく対立する。羽田空港で働く若手社員が「組合間の対立が仕事の妨げになり,経営危機の要因になった。不毛な対立はやめるべきなのに」とあきれるほどだ。
 抗争は1960年代にさかのぼる。頻発するストライキに怒る経営側が,会社寄りの組合の設立に手を回したといわれる。以後,そこに加盟する社員が優遇され,他の労組の社員が差別的な待遇を受けるという構図が生まれた。
 ストを指揮した労組委員長が,カラチ,テヘラン,ナイロビと10年に及ぶ「懲罰人事」を受けるーー。「沈まぬ太陽」の主役・恩地元の人生は,実在した元労組委員長のそれと酷似する。

 組織が大きすぎて動きにくさもあろうが,1月23日の朝日・Saturday-be :広島電鉄の蘇生にむけた活動,を労使共に学んでほしいものだ

ディズニーに遊ぶ優介

2010-01-30 06:40:08 | 孫たち

 



お祝いのメッセージをありがとうございました。

結婚して2年。優介が生まれたのでバタバタと
していましたが、最近はだんだんと落ち着いて
毎日を過ごせるようになりました。
お陰様で家族3人健康で過ごせています。

結婚記念日には正明さんが花とケーキを用意してくれました。
昨日のディズニーランドでも、優介が楽しむために
いろいろ動いてくれて感謝しています。
日々会社で働いてくれていることにも感謝なのに
レジャーもしっかりとお父さんをしてくれています。

それから、年末にいただいた野菜とても美味しかったです。
優介はさつま芋と里芋をパクパク食べました。
ありがとうございます。

暖かかったり寒かったりと、日によって気温が
かなり違います。
お父さんもお母さんもお身体には十分気をつけてください。



 

爺婆は娘の誕生日と結婚記念日も日にちを間違えていた。
娘のメールと写真にこころ安らぐ。
息子は父親のいいところを受け継いだのかな?


日航破綻-4

2010-01-30 02:30:44 | 私見
 沿革 《産経:'10.1.20》
 昭和26年8月 設立
 昭和28年10月 政府出資を受ける
 昭和29年2月 発の国際定期便となる東京~サンフランシスコ線が就航
 昭和57年2月 東京・羽田沖に日航機墜落,乗客24人死亡
 昭和60年8月 群馬・御巣鷹に日航機墜落,乗員と乗客520人死亡
 昭和62年11月 完全民営化
 平成14年10月 日本エアシステムと持株会社方式で経営統合
 平成16年4月 日本エアシステムと完全統合
 平成17年3月 相次ぐ運航トラブルで国土交通省が事業改善命令
 平成18年6月 内紛で新町敏行社長が退任,降任に西松遥香氏が就任
        公募増資などで約1400億円調達
 平成19年2月 500億円の経費削減などを盛り込んだ中期経営計画発表
 平成20年2月 第三者割当増資で約1500億円調達
 平成21年6月 日本政策投資銀行が1000億円の緊急融資契約
 平成21年8月 政府の有識者会議が発足
 平成21年9月 政権交代で,前原誠司国交相直属の専門家チーム発足
 平成21年10月 専門家チーム解散,企業再生支援機構に支援要請
 平成21年11月 9月中間決算で過去最悪の1312億円の最終赤字計上
        政投銀が1000億円のつなぎ融資枠を設定
 平成21年12月 政投銀が融資枠を最大2000億円に拡大
 平成22年1月 会社更生法の適用申請,企業再生支援機構が支援決定

 赤字温存 《産経:'10.1.20》
 62年の完全民営化後も旧運輸省や国土交通省からの天下りに変化はなく,JASとの経営統合を機に,リストラをに取り組むべきであったのに,経営陣は問題を先送り。
(一方,日航とJASの統合に強い危機感を抱いたANAは効率化を進め,体質強化を図った。)
 米中枢同時テロや新型肺炎(SARS),一昨年秋の金融不況で大幅な需要減に直面したが,車内には「国が何とかしてくれる」の甘えがあり,業績悪化の度に融資・出資を受け慢性的な赤字を温存してきた。
 派閥抗争 《産経:'10.1.20》
 国内98空港(朝日は97)のうち,黒字は新千歳と大阪(伊丹)の2空港だけ。また,そのうち日航グループしか就航していない空港は25(朝日)。日航は空港整備のため着陸料を拠出(20年度決算は1600億円の負担)し続けた。
 国際線は「競争のない別世界」の感覚で,関心事は専ら派閥抗争にあり,歴代社長は営業,企画,労務,貨物といった各部門のたらい回し。
 世界の航空業界を取り巻く環境は激変し,格安航空券や低コストの航空会社が珍しくなくなった。(にもかかわらず,)採算度外視の路線,JASとの統合で8つに増えた労組,高利回りの年金補償・・・。
 日航の抱える課題からは,時代に取り残された姿が浮かび上がる。

職場でも梅が開花

2010-01-29 22:31:42 | 広島の生活
 雲龍梅 とある
 

仕事をしていたらTさんが寄ってきて言う,
「うちの梅も咲いたよ」
県北の実家でも?と驚いたが聞いてみると,盆栽の梅だという。
TさんとOさんは時々私のブログをチェックして変換ミスを教えてくれる。

 盆栽は,同僚の I さんが育てている。
今日調べてみると,敷地内には優に130を超える植木鉢が鎮座し,そのどれにも元気よく植物が養育されている。
 事務室で用意する生花とあわせて,校舎内外に緑と花の絶えることはなく,季節に応じて各所に配置され生徒や職員の疲れた心を癒してくれる。
 I さんは土づくりから始めて,水やりや植物の健康管理に余念がない。
彼の無償の行為に感謝はするのだが,手伝い力量はほとんどの者はもっていない。
だから,気になることが一つ。彼も若くないが,職を辞したとき,これらはどうなるのだろうか?。


買いにくかった文庫本

2010-01-29 09:32:11 | 広島の生活
 

過日,1冊の本を購入するのが3店目でようやくかなった。といっても、
1店目は,在庫はあるということであったが,探す時間が無くてあきらめた。
2店目は,在庫はあることになっているがと,店員さんも探してくれたが見つからない。
3店目でようやく願いが叶ったが,ここでは随分と手間取った。

 3店共にスーパーに併設された書店で,パソコンで在庫を調べることが出来る。共通しているのは著者名別に分類している。『に』のところには無い。
私の希望した書物は(至極簡単に検索できる,と私は思っている),
日本エッセイストクラブが編集した文庫本で,出版社は多分文芸春秋社。
ただし,毎年1冊ずつ出版されるから,署名は分からない。何年ものでもいい。

 20~30分かかってようやく1册在庫があることが分かったが,どこにあるかは不明。
小一時間かかってようやく発見。この本の楽しさは様々な分野の人のエッセイを収録しているから,いつでもどこでも,どこからでも楽しませてくれることだ。


 本屋,3割店じまい 《朝日:'10.1.27》
 

出版業界が2兆円割れし,縮小が続くなか,この10年間でほぼ半減している県もあることが分かった


 中小廃業,和歌山は半減
 00年に全国で2万1922店あった書店は一貫して減少し,10年には約29%減の1万5519店となった。最も減少率が高かったのは和歌山県で,・・・,約47%も減少。・・・。和歌山県の書店商業組合によると,同県ではスーパーとの複合型店や郊外型の大型店などが増え,中小書店の廃業が相次いだという。
 前項の書店を調査しているあるメディアは「積極的に出店を続けてきた全国チェーンも息切れを始めている。今後,チェーン店の淘汰が始まれば,さらに減少が膨らむ可能性もある」という。
 出版文化産業振興財団の事務局長は「首都圏でも駅前の書店が消えるなど,身近な生活圏に書店がない地域が広がっている」という。

 

自宅から徒歩10分以内の場所に2店あった書店も廃業して久しい。小さいだけに簡単に目的の書物が見つかり,分からないときには一緒に探してくれたり相談にも乗ってくれたものだが・・・



島の周辺は騒がしい

2010-01-28 16:22:35 | 広島の生活
 漁網に入ったまま漂流していた大量の太刀魚(ネット・産経から)
 呉の沖合,巨大な落とし物 《朝日広島版:'10.1.27》
   太刀魚数10㌧入り漁網漂流

 26日午前11時50分ごろ,呉市蒲刈町の黒鼻の南西3㌔の沖合で,大量の魚が入った漁網が漂流しているのを第6管区海上保安本部広島航空基地のヘリコプターの乗員が見つけ,呉海上保安部に通報した。同保安部の巡視艇が調べたところ,漁網は長さ7㍍,幅4㍍,深さ3㍍で,推定数十㌧の太刀魚が入っていた。同保安部は海洋汚染防止法違反(船舶からの廃棄物排出の禁止)の疑いで漁網の所有者を捜している。

 太刀魚はすでに死んでおり,同保安部は航路外の近くの島まで運んで,処分業者に渡す。市水産振興課によると,呉は全国でも有数の太刀魚漁の拠点で,1~2月の漁が盛んだという。水揚げの七割以上を占める地元漁協は一本釣りが主流。網を使った漁はしていないため,とんだ漂流物に首をひねっている。

 

新聞を開きながら同僚が話しかけてくる。
「このごろ,倉橋島の周囲は賑やかじゃね。島が売りに出されたり。アッ太刀魚の落とし主が見つかっている」
 倉橋島の西側(江田島との間,早瀬の瀬戸)に『三つ子島』が浮かんでいる。大きい島は工業用の輸入塩の貯蔵所となって野積みされた塩が大きな山を成している。隣の小さい島がこのほど国から売りに出されて,2月初旬に競争入札にかかるという。
 1~2週間前には,少し離れてはいるが,世界遺産の『宮島(厳島)』から東に向かって渡海する2頭のイノシシが漁師によって撮影され紙上をにぎわせた。

 さて,太刀魚の顛末は・・・,



 太刀魚落とし主,S町の漁業者
     操業中,裂けて紛失《朝日広島地方版:1.28》
 呉市沖合で大量の太刀魚が入った漁網が漂流していた問題で,(広島市と呉市の間にある)Sまちのまき網漁業者が27日,呉海上保安部に
「操業中に漁網が沈んだ」
と申し出た。同保安部によると,25日未明に呉市倉橋町の亀ケ首東2㌔の沖合で操業。引き揚げ作業中に網が避け,周辺海域を探したが,見つからなかったという。同保安部は,海洋汚染防止法違反で持ち主を捜していたが,故意の廃棄でなく違法性はないと判断。漂流していた漁網と太刀魚を,漁業者に引き渡した。

 

亀ケ首の沖合には私も太刀魚釣りで舟を流したことがあるが,その時には1匹も釣れず,おまけにガソリン切れで難儀したことがあった。
 内海の漁船は小さいから,とてもこれだけのものを引き揚げる力も無ければ,引き揚げたとしても積み込む場所がない。夏のゴチ網漁では,100匹余のタイ,チヌを引き揚げるのにウインチを使ったくらいだから。
 それにしてももったいない話だ。北海道では,こちらで買えば3000円もする毛ガニが地元民には980円で提供されているという(5人の孫に恵まれて=sibuyaさんのブログ,25日の記事。)

 夏の麦わら帽ではないが,あの太刀魚がどこへ行ってどうなったかの記事はなかった



日航破綻-3

2010-01-27 22:06:15 | 私見
日航退職者の年金が40数万円と聞いて驚いた。私の満額の2倍になる。驚くばかりだったが・・・

 日航の企業年金,仕組みと今後 《日経:'09.11.24》

日航企業年金「OB3割減額」提示,現役は5割減
 企業再建中の筆耕は23日,最大の懸案となっている企業年金の減額について労働組合とOB向けの説明会をそれぞれ東京都内で開催した。給付額について現役社員は加重平均で5割減,OBは同3割減とする案を検討していることを正式に表明。制度改定に必要な現役,OBそれぞれ3分の2以上の取り付けへの協力を求めた。
 OB向け説明会は2回に分かれ,計1500人が参加。
 これに先立ち,西松社長は8つの労働組合の幹部ら約40人と会合を持ち,会社拠出分の年金資金を今後,減らす影響で現役は退職者より減額幅が大きくなることなどを説明した。

 費用,年200億円減狙う
 日航が23日示した企業年金の減額案は,給付利率を現行の4.5%から長期国債連動型に切り替えることが柱だ。現在の金利水準だと1.5%程度に下がる。今年3月末で3314億円に達している積み立て不足を大幅に減らす狙いだが,社員や退職者の同意を得られるかどうかは不透明だ。

 日航の企業年金の仕組み
 日航の現在の年金制度には公的年金に加え,年金基金が運営する「加算」と呼ばれる独自部分がある。
 加算は第1~第3に分かれ,
第1加算は現役時代に会社が3に対して社員が1の比率で原資を拠出。退職後すぐに本人が死亡しても,10年間は遺族への支払いが保証されている。
第2,第3加算は社員が退職金の一部を任意で拠出。多くのOBが「一時金プラス終身」または「一時金プラス年数確定」の形で給付を受けている。加算の給付利率は4.5%で「通常の金融商品より有利」なため,大半の退職者が上限の1200万円前後の退職金を年金に振り向けているという。

日航破綻-2

2010-01-26 23:21:08 | 私見
 巨体・日航機浮上なるか 《朝日:天声人語 '10.1.20》

 曇り空の下,技術陣の気がかりは離陸や巡航ではなく,着陸だった。ジャンボ機の初飛行である。あの巨体が無事地上に降りるのか,との疑念が航空専門家の間にあったからだ
 ▼開発リーダーのジョー・サッター氏が自伝(堀千恵子訳)に記す。《威風堂々とした外洋航路船ぱりに滑走路に降下してきたかと思うと,静かに滑空し,それはそれは見事な着陸をやってのけた・・・・いまや真の飛行機が手に入り,成功もどうやら夢ではない》
 ▼空の旅を大衆化した立役者は明日,就航40年を迎える。ロングセラーの最大の顧客が,法的整理に入った日本航空だった。リストラの一環として,効率の悪いジャンボ37機をすべて退役させるという。一つの時代の終わりを思う
 ▼評論家の佐島信氏は「役所と民間の悪いところを合わせたような会社」と辛辣だ。政治に弱い体質に大企業病が宿っていた。ジャンボの大量購入も,対米配慮と無縁ではあるまい。空港を乱造した政治家,天下り官僚の責任は不問で,また税金が投入される
 ▼日航でジャンボを長く操った田□美貴氏は,着陸より離陸が難しいという。高度も速度もゼロから燃料満載の400㌧が突き進む。整備から操縦まで,すべてが完璧で初めて機体は舞い上がると,著書『機長の700万マイル』にある
 ▼国家管理という空港に不時着し,会社更生法で身軽になる日航。初めての着陸に固唾をのんだジャンボ開発陣のように,納税者は再びの離陸を厳しく見守りたい。天候がどうであれ,今度はしっかり飛んでもらう。

四字熟語

2010-01-26 16:10:48 | 私見
 庶民のブレや解釈ミスは愛嬌があるが・・・ 《産経抄:'10.1.24》

 テレビ中継を見ていて,鳩山由紀夫首相に一瞬,自信が戻ったように感じた。一昨日の衆院予算委で自民党の茂木敏充氏から「朝三暮四」の意味を問われたときだ。「よく知っています。朝決めたことと夜決めたこととがすぐ変わるという意味で」
 ▼むろんこれは間違いで「朝令暮改」の意味である。「朝三暮四」は猿に木の実を与えるときの話だ。朝3つ,晩4つずつやろうとすると,猿たちが「少ない」と怒る。「じゃあ朝4つ,晩3つでどうだ」と言うと納得した。つまり言葉で人をごまかすことである
 ▼鳩山政権は麻生政権時代に成立した平成21年度補正予算の執行を停止したうえ,第2次補正に凍結した事業を取り込んだ。茂木氏としては「それは朝三暮四じゃないか」と追及しようとしたらしい。ところが首相が間違ったため,ズッコケてしまった格好だ
 ▼「朝三暮四」と「朝令暮改」は語呂が似ているため,時々取り違えられる。だが今回の首相の間違いはもう少し意味深長なようだ。就任以来言われている発言のブレをまた,批判されるのかと思った。だからとっさに「朝令暮改」の方が順に浮かんだ気がするのだ
 ▼それほど「プレ」癖は直っていない。特に小沢一郎氏の資金管理団体の事件をめぐってはひどい。逮捕された石川知裕議員が「起訴されないことを望む」と述べ,一夜にして撤回する。小沢氏を「同志」と持ち上げておきながらも「一蓮托生という話ではない」と逃げをうつ
 ▼まるで出たとこ勝負のような発言ばかりである。論語には,似たような語呂で「朝聞夕死(ちょうぶんせきし)」という言葉もあるそうだ。朝,道の教えを受ければ晩に死んでもいい。一国の首相に失礼だが,そのくらいの気持ちで政治の直を学んでほしい。