小島と広島と私たち

島爺の倉橋島での農作業と,
広島を中心とした孫たちとのくらし

とりあえず

2012-10-31 23:58:05 | 島の生活
 支柱にゴン

「眉間の傷は?」
『孫にトマトを,と思ってね。屈んだところに支柱があった』
「“支柱にゴン”か。前にもそんなことがあったよなぁ」
『あれはコマーシャルじゃろう』
「ありゃぁ,あんたじゃった。まぁ,その程度で良かったよ。
 ところで井戸は済んだか?」
『とりあえず終えることにした。
 なんぼぅでも土が要るようで,来年に残す』
「どうやって土を入れた?」
『横穴じゃけん,水で流し込んだ。
 今回20袋で,結局50の土嚢袋の土を使った。の
 ほかに“落としだんや”の埋め立ての50袋』

「何か,いい話は無いんか」
『ないねぇ。
 小菊や皇帝(木立)ダリアも花が遅い。
 一方,朝顔もエンジェルストランペットは元気だ』
「果物は?」
『富有柿はとったが西条柿とイチジクはカラスの餌となった」

「百姓も,難儀じゃのう」

トンジ,トンジを食う

2012-10-29 06:35:17 | ひとりごと
 老いるごと その都度分かる 親の恩

「“豊平どんぐり村”へ行ったって?」
『湯に浸かる途中で秋を愉しみたくてね』
「山間部はやっぱり寂れていたかぃ?」
『いや,改めて島と本土の違いを実感したよ』
「どんなに?」
『地面の広さと,水の豊かさの違いだね』
「そんなに違うかね?」
『簡単に云うと,あそこには水稲が出来,島には芋しかない。
 同じく島国であっても,イギリスと日本の違いのようだったね』
「知ったげに・・・」

 『住まいで気付いたのはね,
 島では小金が貯まると,鉄筋コンクリートに造りかえたり・・・,
 ここは100年も200年もの広大な住宅が,悠然と構えている』
「そりゃぁ,金がないからどうにもできんのじゃろう」
『農業塾仲間で,この近く出身のSさんね,住まいは広島市近郊,
 家のそばで育てた果樹に近所の子どもの名前を付けて渡している。
 田舎に通いながら作った米を“新米をどうぞ”と我々に配ってくれる」
「そりゃぁ,単なる変わり者じゃろう」
『かも知れん。でもね,子どもたちは,自分に与えられた桃に袋をかけ,
 熟すのを待ちながら,小父さんの農作業の大変さを知る訳だ』
「・・・」
『耕地の広さに見合う何かを持っている,と見たんだがね。
 “耕す度ごとに境界が変わる”を離れた豊かさがあるように思うのだが・・・』

「また島へ帰るんか?。狭い島ですることは無かろうに」
『夏に出来なかった草取りに,家の周りの・・・』
「ありゃぁ,刈り払い機と除草剤で・・・」
『それが,段々畑ではなかなかね。
 “取る”と“刈る”では後が違うんだ。特にヨモギ,盗人萩,・・・」
「例の“十月蚊い奴ら”か。食い物はどうしてる?」
『味噌汁とトンミミがあれば』
「トンミミ?」
『豚耳は,塩こしょうで炙れば酒の云いアテになる』
「あんたのおやじさんは苦労したが,“豚児が豚耳を食う”か」
『・・・』

 どんぐり村の“トトロ”に迎えられ,豊平村の“桃源郷”の碑に見送られた。

  十五夜も昨夜の十三夜もまともに鑑賞できなかったが,
廿日市市・大峰山腹から眺める月はなんとも神々しかった。
紅葉はもう一息,といった感じであった。

 小瀬川温泉に浸かり,身体にも植物にも良いという温泉水を貰って帰った。

・・・・・・・・・・・・・・・・投稿したつもりが,『下書』となっていた・・・・・・・・・・・10月31日

ありがたい問い聞き

2012-10-28 21:27:17 | ひとりごと
 爺々どもの繰り言

「元気じゃったかや」
『うん,まずまず』
「まさか病気ではなかったんじゃろう?。1週間も更新がなかったが・・・」
『心配かけて済まなかった。島ではインターネットを引いていないんで』
「なら安心じゃ」
『このように声をかけて貰うのが,年寄りには何よりじゃね』
「他に何か?」
『この間は呉市水道局から電話があってね』
「料金の督促か?」
『“いつもより水道の使用量が多かったが何かあったか”とね』
「ふんふん」
『メーターを見る限り水漏れはないのに,と心配してくれたらしい』
「役所もたいしたもんだ」
『同じ役所でも,収納課は赤い字のはがきで督促状を送ってきたがね』
「井戸の方は片がついたのか?」
『外の穴は土嚢袋で山の土を30袋,あと,10袋くらい必要かな。
 水漏れはもう少しあるようだから,来年に暖かくなってから・・・』
「まるで10月の蚊だな」
『何じゃ,そりゃぁ』
「5月の蠅と書くと?」
『うるさい』
「10月の蚊は?」
『しつこい,か?』
「インターネットの辞書にもちゃんと載っている」
『???』
「まあ十月蚊のもいいが,三重県では井戸浚え中に崩れたらしい。注意せんと」
『この前は夕方に従弟が来てね。
 朝から顔を見せないので心配してくれたらしい』
「何をしよったんじゃ?」
『朝からずっと栗の皮を剥いていた』
「子どもさんらも心配しているじゃろう?」
『6人おっても,誰一人電話さえして来ん。薄情なもんじゃ』
「元気なんで,安心しちょるんじゃろう」
『なんの。いつか家内が
 “私が逝く時には一緒に連れて行かないといけんじゃろうね”
 と言ったところが,
 “よろしくお願いします”
 と答えたそうな』
「みんな,ひそかに心配しちょるんよ」
『なんの,
 “ええ案配に,島でころっと逝ってくれりゃぁええが”
 と,ひそかに願うちょるんじゃろうて。
 “更新のないのはええ塩梅の証拠”と云うそうな』

蕎麦の脱穀,大豆の収穫

2012-10-27 21:45:04 | 農業塾OB会
 蕎麦はほどほど,大豆は豊作

 今日は白木農園の蕎麦の脱穀作業を行った。
加えて,島に帰っている間にメールが入っていて,
大豆の収穫・脱粒作業も行うことになった。

 蕎麦と大豆の一部は先週ハデに架けて干してある。
蕎麦の脱穀は,JA広島市・白木支店の作業棟で,
足踏み式脱穀機によって行う。
 大豆は動力による脱粒で,ご近所に迷惑をかけては,と,
青空の下,4Kmばかり離れた圃場で行うこととなった。
集まった18名が二手に分かれたが,
「戦後生まれだから,こんな機械は初めて目にする」
等と云いながら早速に蕎麦こぎが始まった。
昨年は22日ハデ干し,29日に20Kgを脱穀して得ている(白木農園だより・蕎麦の脱穀)。今年は2割方少なそうだ。

大豆は,まず刈り取り作業から始まる。
それも,青々としたものもあるから,すべてではなく,
熟れたものを選り分けながらの刈り取り作業となる。

  メカニックはハデ干ししてあった大豆の脱粒準備にかかる。
「さすがだなぁ」
感嘆の声が上がる。
前もってJA広島市の整備士さんによって届けられ,
調整された脱粒機のエンジンは一発で作動した。
程よく乾燥した大豆の身離れも良い。
ゴミもなく,きれいな豆が袋に入る。
乾燥した大豆の選粒を終えたところでひとまず休憩。

 本日の差し入れはAさんからの“かしわ餅”。
程よい甘さが疲れた体を癒やしてくれる。
悪いことに飲み物が少ない。
私も島からの帰宅が昨夜の11時義過ぎ。
疲れてコーヒーを淹れる力も残っていなかった。
少しの飲み物を分け合って喉を潤した。
※ 東日本では文字通り柏の葉を使うようだが,
広島ではサルトリイバラの葉を使ってきた。

 刈り取った大豆のうち,乾燥不十分なものは
JA広島市白木支店に運んでハデに吊した。
 ところで,黒大豆はまだ青々している。
枝豆用にと一人あたり2本ずつ持ち帰ったが,幼い。
2本で何とか口に入りそうなものは21莢。
莢はついていても,あとは“ぺっちゃんこ”。
収穫までにはもう少し時間が必要なようだ。

トゲ八

2012-10-26 23:58:08 | 島の生活
 トゲ,またトゲ

 瀬戸内海,特に広島県内の島は面積の割に山が高い。
倉橋島も最高峰(火山)は海抜455m。
道路は平坦な海岸線を通るから曲がりくねっている。
その浦ごとに小さい集落がある。
私の集落も南に面しているが,東西を山が囲んでいる。
従って,朝は遅く,夕暮れは早い。
 写真は25日の朝。薄い秋の雲に被われていたが,この後曇りとなった。

  昼食後に縁側で休んでいたら従弟が,次に隣の住人がやって来た。
取りとめのない話をしながら,気がかりなトゲを抜いた。
全部で8本。
これで何とかまともな状態にかえった。
だが,山の畑でウドを処理していたらあらたなトゲが・・・。

 下からは,第2音戸大橋は繋がっているように見える。
中腹から見ると,途切れているようであるし,
上から確認すると,半分ほど繋がっている。
来春完成予定と云うが,さて,全面か?,半分か?。

蕎麦の収穫

2012-10-20 16:30:01 | 農業塾OB会
 好天に恵まれた共同作業

 今日はJA広島市農業塾OB会・白木農園の作業日。
どの地域でも秋祭り,誰もが世話役として忙しいのに,
それをやりくりして集まったメンバーは17名。
 
事前の打ち合わせでは,先ず雑草を刈り倒し,蕎麦を刈る。
圃場からJA広島市白木支店に搬送してハデ干しをする。
従って,昼食を心配しなくては,ということであったが・・・。
雑草の多さと蕎麦の少なさに,“選んで”刈り取ることに変更。
お陰で,作業は1時間足らずで終了。軽トラック一杯の量であった。

 乾燥場所のJA広島市白木支店でも,
ちょうどハデ干しの準備が終わったところで,
ひとまず休憩。
差し入れのお菓子とあわせ柿(渋抜きした西条柿)が
疲れを癒やしてくれました。

粉に挽いた後,12月3日に蕎麦打ちを予定しているが,
「こりゃぁ,あんたの蕎麦は1本多いようなが」
等ということになりはしないかと心配するほど蕎麦の量が少ない。
一部,大豆の熟れたものも収穫し,一緒にハデ干しした。

 心配した昼食も必要でなく,
作業は順調に進んで11時半に終了。
次の土曜日・27日に蕎麦の脱穀よ予定している。

 果実は不作か,と聞いていたが,
街道脇にはたわわに実った柿が処々にみえた。

我が家の庭の柿も少しは見習って欲しいものだ。

春秋一炊の夢

2012-10-19 00:22:10 | メモ
 朝令暮改とも
 
 確か16日(火)夕方のNHK松山のニュースであったと思うが次のようなことであった。
“中国の春秋航空は高松~上海便を週3往復運航しているが,(日中関係悪化に伴い)乗客率が低下。
座席数は限定するが,12月20まで航空運賃を片道一円とする。予約はインターネットで。”

 お上のやることで泣きを見るのはいつも庶民と民間会社か,そんなことを思いながらかみさんに教えると,
「まさか,嘘でしょう」
と言いつつ,乗り気になっている。
「(高松までの旅費の方が高い筈だが)インターネットで調べたら?」

 確かにこのニュースはあったが,同時に
“(国賊,売国奴呼ばわりされて,)中止となりました”

 1円(0元)で乗った人がいるかどうか?
それは不明。

カラスとヒト

2012-10-18 23:53:56 | ひとりごと
 食うカラス,喰えないヒト
 
 17日(水)は麻から一日中が雨。
することも無く縁側で本を開いていると激しい羽音。
見上げると柿木にカラス。
熟れた渋柿を食っている。
熟柿とは言え食べにくかろうに,と
カメラを取りに行った間に飛び去った。

 今日は朝からお日さまが照っている。
山の畑の富有かくも色づきはじめた。
と,変なところに柿がある。見ると,
数年前に間引きした主幹の樹洞(うろ)に柿が収まっている。
カラスがもぎ取って据えたらしい。
木に登って確認しながら,見上げたもんだ,と感心した。

 畑の脇に農道の除草作業が朝から始まった。
呉市もようやく腰を上げたか,と感心したが,中電の依頼らしい。
だが,作業車の引き上げた後を見るとこの通り。
雑に草を刈り,大きなものは取り除いているが,溝と山側は放ったらかし。
雨が降れば,道路に水が溢れる。こんな業者に中電は金を払うことは無い。

 広島に帰ってパソコン教室に参加。
かみさんの帰るまでに味噌汁でも,と近くのSCで買い物。
7個128円の里芋の皮を剥きかけてがっくり。
1個にはざっくりと鍬の傷があって腐敗が始まっている。
もう1個にも傷がありほとんどを取り除く。   
表に“宮崎県産じゃが さといも”農夫の笑顔の横に“霧島連山”
裏には“桜秀青果株式会社”とある。
 どこで袋詰めをしたか知らないが,少なくとも鍬を入れた段階で分かる。
除けておいて自家用とすればサトイモも泣くまいに。
この一事によって“もう買わない”とは言わないが,用心して買うことになる。

 このサトイモの絵柄には,べろ(舌)を出している農夫が似合う。
カ・ハッハと笑っているのは樹上のカラスだ。

2012-10-18 18:37:49 | ひとりごと
 悪夢か?

 最近,夢をよく見る。
内容は,ほとんどの場合,目覚めると同時に忘れるのだが,
ずっと見てきたのは,教師として授業する風景だった。

 昨夜はちょっと違った。
就寝して1時間ばかりで見た夢は,模擬試験を受験する夢であった。
白髪の私が英・数・国を受験して,英語は出来なくてほとんど白紙。
提出時間間際になって,慌てて受験番号、名前を書く。
どういう訳か,提出先は学食の食堂。受け取ったのはS学園のおばちゃん。
帰りはオート三輪車のようなものに乗って,何かがあって,
方向転換をしようとして,黒い犬に戯れのように軽く左手を噛まれる。

 つい先ほどは,家庭教師を依頼されるのだが,内容はちょっと違った。
一人息子らしいのだが,帰宅は遅いし,勉強もしないので,という。
一浪の彼は,友達と会ったりパチンコで帰宅・夕食が10時頃という。
K高校の卒業生らしいが,そこに教え子が顔を出したりして,・・・。

 どうも,ありそうで有りそうも無いとりとめの無い話なのだが,
夢を見ること,夢の内容は何を表すのだろうか。

 精神は?,健康は?,と,ちょっと気になることだ。

ふくと湯野温泉

2012-10-15 23:46:29 | 広島の生活
 下関は・・・

 夫婦が島と広島に別れて暮らし,
ろくな物は食べていないから,と
ネットで探してくれたのがこれ。
下関東急インの“ふくコース・宿泊プラン”。
セミダブルで一人5000円を切る値段。“ふぐ”にも“福”にも縁の薄い二人。
だまされるつもりで出かけた。ちょうど開いていたからとダブルを用意してくれていた。
食事は4階の“シャングル・ラ”。お品書きは,
河豚の刺身,にこごり,サラダ,西京焼,唐揚,ちり,雑炊,それに,明太子,厚焼き玉子,河豚と季節野菜の天麩羅,香の物,コーヒー
「向こうの席は見ないように」とかみさんに云われた席はなるほど豪華であったが,私たちにはちょうど良い。

 ビールに次いで,勧められた酒は“面白きこともなき世を 面白く”。
高杉晋作の辞世「面白き こともなき世を おもしろく」に続いて,
看病の野村望東尼が「住みなすものは 心なりけり」と詠んだ故事からとったらしい。
山口の酒は“五箸”か“獺祭”と心得ていたが,この酒は美味しかった。
適度に辛く,優しい口あたりで,軽快で豊かな味わい。チャンスがあったら求めたい。
おいしいお酒のせいで,隣席の御仁と痛飲し,度を過ぎてしまった。

   一般道には予期しない出会いがある。
ちょっと時間の余裕があったので,湯野温泉(周南市)に寄った。
期待していなかったが宿も多く(渡しと同姓の宿まであった),
かみさんを国民宿舎“湯野荘”に送って街を廻る。
温泉を利用したリハビリ病院,老人施設もあり,茅葺屋根の住宅。
珍しい曲り屋で,300年前の住宅を移築したらしい。
山口県指定・有形重要文化財とか。
「今日は休館ですよ。うちの2階から撮りなさい」と誘ってくれたが・・・。
 関連資料を見ていると,近くに“重源(ちょうげん)の郷”があって,
ここには蕎麦打ち体験も出来るとか。
温泉を巡りながら訪ねたいところが見つかった。

[国民宿舎・湯野荘]1泊2食
 平素は6765円,月曜は5963(ごくろうさん)円,木曜は5555円とか。