お金がなくなると,うちに来るんかね?
にぎやかな時間が過ぎた後,かみさんがこう言う。
「あの娘(たち)は,お金が無くなるとうちに来るんかね」
実家に帰ったとて,親も貧乏しているから,お好み焼きを食べて帰るだけである。
私はこれでいいと思っている。池田宰相に倣ったわけではないが,
「貧乏人は野菜とお好み焼きを食えばいい」
と、娘に勧めたのは私だから,毎晩来てもいいと思っている。
金曜日の夜,このまま島に帰るべきか否かと逡巡しながら帰宅すると,
「おじいちゃん,おかえんなさい」
と二人の孫が迎えてくれた。帰り際には下の孫に絵本をせがまれたが,島でのわびしい食事を思うと,絵本を読むくらいのことは何でもない。
5日であったか,娘が職場に電話で,今から行ってもいいかという。何ごとかと出てみると,着物を着せた孫を連れている。はて,婿殿のご両親と共に七五三のお参りは3日に厳島神社ですませてはずだが・・・。
着物着せて写真を残してやりたくて,また,せっかく着せたから見せに来たという。一緒に写真を撮って,さっさと帰ってしまった。向こうの親御さんにも見せて,時間内に着物を返却するそうだ。
上の息子HをF百貨店に連れて行ったときのこと,熱心におもちゃの自動車を眺めているから,どれでも好きなのを,といったらしばらく考えて,
「ボク,これでいい」
と言って,小さくて安いのを選んだことがあった。
子供に直接おもちゃを買ってやろうとしたのはこのときだけであったが,貧乏してよかったという安心感と,わびしさを感じたものだった。どうもあれ以来長男は渋珍になったようだ。
ところが下の二人は,貧乏なくせに余計な金を使うところがある。学生時代に,敬老の日だからと言って双方の祖父母に入浴剤を贈ってみたり,私の誕生日だからと酒を届けたりする。
今回の着物騒動などもそれで,ムダな出費をするなといいたいところだが,私の誕生日が近いとこを考えると,黙るに如かず,かな。
にぎやかな時間が過ぎた後,かみさんがこう言う。
「あの娘(たち)は,お金が無くなるとうちに来るんかね」
実家に帰ったとて,親も貧乏しているから,お好み焼きを食べて帰るだけである。
私はこれでいいと思っている。池田宰相に倣ったわけではないが,
「貧乏人は野菜とお好み焼きを食えばいい」
と、娘に勧めたのは私だから,毎晩来てもいいと思っている。
金曜日の夜,このまま島に帰るべきか否かと逡巡しながら帰宅すると,
「おじいちゃん,おかえんなさい」
と二人の孫が迎えてくれた。帰り際には下の孫に絵本をせがまれたが,島でのわびしい食事を思うと,絵本を読むくらいのことは何でもない。
5日であったか,娘が職場に電話で,今から行ってもいいかという。何ごとかと出てみると,着物を着せた孫を連れている。はて,婿殿のご両親と共に七五三のお参りは3日に厳島神社ですませてはずだが・・・。
着物着せて写真を残してやりたくて,また,せっかく着せたから見せに来たという。一緒に写真を撮って,さっさと帰ってしまった。向こうの親御さんにも見せて,時間内に着物を返却するそうだ。
上の息子HをF百貨店に連れて行ったときのこと,熱心におもちゃの自動車を眺めているから,どれでも好きなのを,といったらしばらく考えて,
「ボク,これでいい」
と言って,小さくて安いのを選んだことがあった。
子供に直接おもちゃを買ってやろうとしたのはこのときだけであったが,貧乏してよかったという安心感と,わびしさを感じたものだった。どうもあれ以来長男は渋珍になったようだ。
ところが下の二人は,貧乏なくせに余計な金を使うところがある。学生時代に,敬老の日だからと言って双方の祖父母に入浴剤を贈ってみたり,私の誕生日だからと酒を届けたりする。
今回の着物騒動などもそれで,ムダな出費をするなといいたいところだが,私の誕生日が近いとこを考えると,黙るに如かず,かな。