アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

ペルグリーノ博士が帰国されて、本を読むゆとりができてきました。

手にしたのは『アドラーに学ぶ よく生きるために働くということ』(岸見一郎著、ベスト新書、780円+税)。岸見さんの最新著です。

アドラーに学ぶ よく生きる
ために働くということ (ベスト新書)
岸見 一郎
ベストセラーズ

まだ60数ページしか読んでいませんが、岸見さんのキャリアについても書かれ、アドラー以外の引用も多く、私の好みの本として仕上がっています。

岸見流ワークタスク論と言っていい本で「よく生きるために働くということ」について深く考えさせられる本です。

この本の第1章の「なぜ働くのか」の「天職と野心」のところにフランスの哲学者のジャン・ギトンの「天職」と「野心」についての次のような引用があります。

「野心は不安です。天職は期待です。野心は恐れです。天職は喜びです。野心は計算し、失敗します。そして、成功は、野心のすべての失敗の中で最も華々しいものです。天職は自然のままに身をゆだね、すべてが彼に与えられます」(『私の哲学的遺言』)

並外れた虚栄心を覆い隠す(アドラー)「野心」が呼び起こすのが不安であるのに対して「神に呼び出される」という意味を持つ天職が招くのが期待だと理解していいでしょう。

ところで、感情の面から不安と期待を捉えてみると、この2つは相反する感情のようでありながら、共通項もあります。

共通項は、両者とも未来・近未来に属する感情であること。

違いは、未来・近未来に直面しそうな出来事に対処が不十分だと感じると不安になり、対処できる予想があり、そのことに肯定的なスタンスを持つと期待になります。

言わば、不安と期待はコインの裏表のようなもので、どちらを上にするかは、状況に対する本人の態度次第ということになります。

不安と期待について詳しくは、拙著『感情を整えるアドラーの教え』(大和書房、1,400円+税)をお読みください。

感情を整えるアドラーの教え
岩井 俊憲
大和書房

(注)ご紹介の本は、共にヒューマン・ギルドで取り扱っています。

<お目休めコーナー> 8月の花(3)

人気ブログランキングへ 
(クリックして勇気づけを)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )