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アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨日(5月23日)は、会社はオフの日でしたが、自宅で丸1日近くかけて6月9日に学研パブリッシング から出す『アドラー心理学が教える 新しい自分の創めかた』の原稿のゲラのチェックをしていました。

朝の8:45に原稿が届き、9:30から校正作業に入りました。

自分でも驚くくらい手を入れ、そのため付箋紙で一杯になってしまいました。

「はしがき」「あとがき」も書きました。
これでやっと次の本の取り掛かれます。
とにかく7月末までに4冊の本を出すのです(うち1冊は編著本)。


さて、「毒親」のオリジナル本の1つである『毒になる親』読み解くシリーズの4回目。
『毒になる親』の本の第1部の「毒になる親」を次の7つの分類

・「神様」のような親
・義務を果たさない親
・コントロールばかりする親
・アルコール中毒の親
・残酷な言葉で傷つける親
・暴力を振るう親
・性的な行為をする親

このうちの「義務を果たさない親」についての詳細です。

この本の著者のスーザン・フォワードは、子どもの基本的人権として次のことを書いています。

(1)体の生存に必要なものを与えられる権利
   食事、服、住む場所を与えられ、危険から守られること
(2)心の面でも健康に育てられる権利
   このことで、生まれてきたことに価値を見いだせる人間に成長できる。
(3)子どもが子どもらしく生きる権利
   小さいうちに無邪気に遊び回り、のびのびと自然であること

立場を代えると、親には次の基本的な義務がある。

(1)親は子どもの肉体的なニーズ(衣食住をはじめ、体の健康に必要としていること)に応えなくてはならない。
(2)親は子どもを、肉体的な危険や害から守らなくてはならない。
(3)親は子どもの精神的なニーズ(愛情や安心感、常に注目してやることなど、心の面で必要としていること)に応えなくてはならない。
(4)親は子どもを、心の面でも危険や害から守らなくてはならない。
(5)親は子どもに道徳観念と倫理観を教えなくてはならない。

親の中には、(1)すら満足にできない親がいて、このような親は、自分自身が情緒不安定であったり、子どもが必要としていることをに応えられないばかりか、その多くは自分が必要としていることを子どもに満たしてもらおうとしている有様だとしています。

そうなると、子どもは自分で自分の親の役割を演じるどころか、時には親の親役を果たすことにもなります。
満足に役割を果たせない子どもは、フラストレーションがたまり、「不完全にしかできない自分」という自己イメージが生まれます。その結果、親の問題に引きずられ、親の都合に踊らされているのを自分の運命のように思うようになります。

スーザン・フォワードは、「義務を果たさない親」とその子どもとの間で相手を救おうと頑張っているつもりで実は自分の人生が破滅していく、いわゆる「共依存」の関係に陥る危険性を述べ、この本の中で12項目の「共依存度のチェックリスト」を示しています。

その部分は紹介するのに紙面が足りないので、是非『毒になる親』を読んでみてください。

毒になる親 一生苦しむ子供
(講談社+α文庫)

スーザン・フォワード著
玉置 悟訳

講談社

◆関連記事として『母がしんどい』をもとに母親の子どもに対する影響を考えるシリーズについて今まで12回書いています。
計12回の記事は、以下をご参照願います。
後半には克服法が書かれています。

1回目 3月27日のブログ
2回目 3月28日のブログ 
3回目 3月31日のブログ
4回目 4月2日のブログ
5回目 4月7日のブログ
6回目 4月9日のブログ
7回目 4月11日のブログ
8回目 4月13日のブログ
9回目 4月16日のブログ
10回目 4月17日のブログ
11回目 4月18日のブログ
12回目 4月22日のブログ

<お目休めコーナー> 5月の花(23)
 

 

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