自民党が政権奪還する秘策は、経済政策に強い派閥「宏池会」を再生し、国民に希望を配ることにあり

2011年10月15日 18時53分44秒 | 政治
◆先日、ある民放テレビのクイズ番組で、「リーダーとはいかなる人物のことか」について、ナポレオンが語った言葉を出演者に答えさせる場面があり、みんないろいろなフレーズを答えていた。だが、だれも正解できなかった。答えは、「リーダーとは、『希望を配る人』のことをいう」だった。
 「戦争は、身体の労苦を伴う。これによる疲労の影響は甚大で、将帥の判断力と実行力を左右する」(大橋武夫著「統帥綱領」―「将帥についての名言」より)と言われる、さすがのナポレオンといえども、健康が衰えるとともに勝てなくなった。それは、リーダーとして、国民や将兵に「希望を配れなくなった」からであろう。
 翻って、戦後66年の歴代首相のなかで、国民に「希望を配った首相」は、何人いたであろうか。パッと答えるとすれば、吉田茂、池田勇人、田中角栄、中曽根康弘の各元首相くらいである。福田康夫元首相、菅直人前首相などは、希望どころか、国民に絶望を配った首相であり、このうち、最悪だったのが、菅直人前首相である。
 野田佳彦首相は、慎重居士でありすぎて、まだ泥の中から顔を覗かせては引っ込める日々が続いている。番記者をも信用していない。故に、信頼されてもいない。だから、国民の多くは、「お手並み拝見」といったところで様子見の構えだ。
◆だらしがないのが、野党第1党・自民党の谷垣禎一総裁である。テレビ東京の番組「田勢康弘の週刊ニュース新書」(10月15日午前11時30分~午後0時、司会: 田勢康弘、大江麻理子 )に生出演し、「野党自民野田政権にどう挑む?」について聞かれていた。だが、第3次補正予算の細かなことにクレームをつけていたり、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加の是非について「議論してみないとわからない」などと曖昧模糊とした見解を述べたり、これからの日本のあり方については「絆と共生」などとかねてからの精神論を繰り返したりと、ナポレオンの言った「リーダーとは、『希望を配る人』のことをいう」とは、かけ離れた愚鈍なリーダーぶりをさらけ出していた。これでは、自民党の明日さえも期待できないと絶望感に陥れられた。
 自民党は、折角、政権から離れて、じっくりと「明日の日本」について沈思黙考できる時間的余裕を与えられているのに、民主党の揚げ足取りばかりに専念して、国民に「希望」を与える「ビジョンづくり」もせず、無為に過ごしている。
 とりわけ、谷垣禎一総裁が所属している派閥は、保守本流という由緒ある「宏池会」である。父の谷垣専一元文相以来、親子2代にわたり所属してきた。この派閥は、池田勇人元首相が創設したいわゆる経済政策に強い「政策集団」であった。大蔵官僚出身者が多く、公家集団と言われてきた。下村治氏の「所得倍増論」で有名だ。だが、その後、宮沢喜一元首相が「資産倍増論」を打ち出しかけて、失敗、挫折しており、これまでにヒットした政策を生み出していないのである。谷垣禎一総裁は、基本的に「経済オンチ」の部類に属する。父親の谷垣専一元文相は、農林省の高級官僚出身で「畜産族」だった。息子の谷垣禎一総裁は、弁護士ながら弁護活動の経験はなく、財務相時代には、財務官僚に取り込まれた「増税論者」で知られている。経済再生や景気政策は、弱いのだ。
 ここに自民党が「明日の日本」を描けない最大の原因がある。
◆もし、谷垣禎一総裁が、政権奪還を本気で考えているのであれば、同じ宏池会の大先輩である大平正芳元首相が在任中、熱心に取り組んだ「24の政策懇談会」のような政策集団を組織して、「次の内閣」を準備すべきであろう。大平正芳元首相は、福田赳夫元首相との政権争いに忙しくて、政権を担当するまでに、政策を準備できなかった。この結果、政権樹立早々から「24の政策懇談会」を組織して、ホテルオークラで勉強会を開催したのであるところが、大平正芳元首相が、急死したため、「24の政策懇談会」の報告書は、実際の政策に活かされることなく、娘婿の森田一元衆院議員(元運輸相、元北海道開発庁長官)の手元に託された。いわゆる「お蔵入り」されたのである。
 自民党再建、政権奪還の秘策は、実は、この「経済政策に強い政策集団」である宏池会の再生にあると言えるのではないかと考えられる。池田勇人元首相の選挙区旧広島2区内の呉市出身で、一族が池田派であり、かつ、大平正芳首相番記者だった私の率直な見解である。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
TPPの裏に隠された「米国の覇権再構築」戦略、さらにその陰に潜む「カーギル社」の国際穀物戦略、その「闇」にある恐るべき計画とは?

◆〔特別情報①〕
 野田佳彦首相は、TTP(環太平洋経済連携協定)交渉参加について、すでに「参加する」という結論を決めて、民主党内の議論をまとめようとしている。それは、米国が「TTP」を環太平洋での「覇権構築」の新たな決め手となる「戦略」として設定しているからである。

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もくじ

第4章 自・社連合のキーマン・武村正義の危ない政治感覚
― ムーミン・パパのダーティ臭―
クリーンイメージの裏に漂うダーティな臭い

 武村正義は、企業から正式な政治資金を献金として受けるのではなく、政治団体の事業という形で、実質的な政治献金を受ける方式を取りつつあるといわれている。

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四王天延孝陸軍中将の名著「猶太(ユダヤ)思想及運動」 No.136

第三章 ロシヤ革命と猶太

前回からの続き

 愈々三月革命勃発の前の三月五日の前記佛國大使の手記を見ると軍から帰って來る傷兵、病兵、休暇兵等は甚だ不不穏な意見を述べる。彼等は信仰を失ひ無神論を吐く(註既記宗教破壊の努力参照)段々髪不敬、背神まで来る。此等の連中はインテリやユダヤ人の所へでいるしたことが判った。田舎町の至る所に活動写真が設備され、ここで見せられる人凌らひ強盗、暗殺などの光景は単純な百姓の頭に色々の影響を與へた(テオフハーン僧正の言)

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