臨時国会は全会一致で、大林宏検事総長を「検察官一体の原則」に則り、証人喚問せよ

2010年09月23日 21時54分32秒 | 政治
◆「検察官一体の原則」というのは、検事総長から末端の検事、副検事に至るまで、検察の仕事は、連帯責任を負っているということである。この意味で、今回の大阪地検特捜部の前田恒彦主任検事による証拠隠滅事件の最高責任者は、大林宏検事総長である。10月1日から始まる臨時国会では、全会一致で検事総長を証人喚問すべきである。しっかりと説明責任を果たしてもらわねば困る。そのうえで、検察首脳陣は、、退職金ゼロで全員引責辞任すべきである。さらに、全国の検察官、事務官を俸給の30%カット処分に処する必要がある。国民新党の亀井静香代表が9月22日の記者会見で、「厚生労働省の文書偽造事件をめぐる大阪地検特捜部検事の証拠隠滅事件で、大林宏検事総長の責任を問うべきだ」との認識を表明したのは、当然である。
併せて、この事件をキッカケに民主党・国民新党連立与党内から、可視化を実現するようにという声が大きくなってきているので、この機会を逃さず、柳田稔法相は、可視化法案を提出して、早期成立を図って欲しい。もちろん、法務省が抵抗するなら、議員立法でもよい。
◆いまさら言うまでもないが、日本の刑事事件で冤罪が絶えないのは、憲法第38条で、自白の証拠能力について留保がついているにも関わらず、裁判でも自白が重視され、それにあわせて、捜査員たちが自白を創造してしまうためである。
 自白の自は、「鼻」の形を表わしている。自他の自に用います。白は「頭顱(とうろ)」の白骨化した「されこうべ」を示している。雨露にさらされて白くなるので、白色を意味している。昔の中国では、偉大な指導者や強敵の首は、髑髏(どくろ)保管された。覇者を示す霸(覇)は、雨にさらされた獣皮を意味する。
 自は、文字通り、自分のことである。白は、「されこうべ、白骨化した頭→しろ、しろい→あきらか、きよらか→、あきらかにする、のべる、もうす、かくさずにいう→けがれなし、ものなし、→空白、無位無官」などを意味している。
 江戸時代、拷問は当たり前でした。明治大学の刑事博物館には、いくつもの拷問道具が、陳列してあり、その壮絶さを見せつけている。戦前まで、日本には特別高等警察(特高)があり、左翼思想や自由主義思想の持ち主は、片っ端から逮捕され、拷問を受けて虐殺、獄死した人が数多くいた。
日本国憲法は第36条で「拷問及び残虐刑の禁止」規定を設け、さらに、第38条で「自白」について、以下のように規定しています。
①何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
②強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
③何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。
◆しかし、現実には残念ながら、日本の警察や検察、裁判所の司法当局は、この規定を遵守しているとは言えない状況にある。「人権の最後の砦」と言われる裁判所が、違憲行為を行っているのは、由々しき事態である。
 日本国憲法が「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」と保障しているのに、被疑者として一旦逮捕されて、警察署のブタ箱(留置場)にブチ込まれたら最後である。取調官は、外部から遮断された取調室という密室で、あの手この手、脅し、宥め、すかし、机叩き、足蹴りなどを加えて、誘導尋問を繰り返し、容疑を認めさせようとする。被疑者の側には、弁護士はおらず、それどころか、接見禁止状態におかれる。
逮捕から二十四時間後には、検察庁に送検され、検事によるさらに厳しい取り調べが行われ、起訴されてからも長期拘留が続けられている。裁判所は逮捕令状、家宅捜索令状、拘留請求があれば、ほぼ自動的に令状に判子を押してしまっている。
◆これを防ぐには、取調室の可視化が必要である。欧米諸国では、犯罪容疑者を取り調べについて、「取調室」の内部を「ビデオ」や「録音テープ」によって録画や録音する「可視化」が進められている。
たとえば、英国の刑事もののテレビ・ドラマで、捜査官が取調室に出入りするとき、「OO警視×時×分入室」「×時×分退室」と氏名、官職を名乗っている場面を見ることがある。また、取り調べを受けている被疑者の側に弁護士が同席し、取調官の尋問に対して、いちいち反論している姿を目撃する。
これに対して、日本の警察官や検事たちは、密室での取り調べに固執し、「可視化」を嫌う傾向が強い。
 しかし、千葉景子前法相は2009年9月17日未明、首相官邸での初の記者会見で取り調べ全過程の録音・録画(可視化)について「実現をきちっと進めたい」と述べていた。その後、法務省での記者会見のなかで、可視化の対象について「罪名で絞らず全事件とする」との考えを示し、さらに東京、大阪、名古屋各地検にある特捜部が扱う事件も含むのかとの質問に対して「基本的にそれで結構です」と語っており、大きな期待を寄せられていた。
だが、千葉前法相も、在任中、法務官僚に洗脳されたらしく、「可視化」について、熱心でなくなった嫌いがある。取調室を撮影するビデオ、録音機などの施設設置費用が、巨額になるからという理由も喧伝されたが、事は基本的人権にかかわる重大問題であるから、予算確保をためらうべきではない。
千葉前法相は、死刑廃止論者であったにもかかわらず、参院選に落選したのに法相を辞任せず、菅改造内閣ができるまでの間に、死刑囚2人の死刑執行命令書にやっと判子を押し、自ら刑場に赴き、死刑現場に立ち会うという異例の行動を取っている。これは何か、やけっぱちな感じがしないではなかった。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
サマーズ国家経済会議議長がクビ、再建中のAIGは傘下の2つの生保売却検討と米国経済の前途は暗澹

◆米国の経済政策の司令塔であるローランス・ヘンリー・サマーズ国家経済会議議長(NEC、大統領直属の諮問委員会委員長)が、2010年末で退任する。ホワイトハウスが9月21日発表した。米国経済の回復が大幅に遅れている責任を取らされる。サマーズ議議長は、ハーバード大学での学究生活にに戻るという。日本にとっての「最悪の厄病神」も老獪な中国には神通力を発揮できず、ついに焼きが回ってお払い箱というわけである。

つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(月額1000円)

こちらも連載↓
「小沢一郎という男の野望」板垣英憲著 NO.8
四王天延孝陸軍中将の名著「猶太思想及運動」~板垣英憲が解説~No.8

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「小沢一郎という男の野望」1992年初版 板垣英憲著 NO.7(第2章 熾烈! 一龍戦争)

2010年09月23日 18時43分06秒 | 小沢一郎「15年戦争」

(イラスト 塚本昇司)

目次(*これまでの掲載にジャンプできます)
前回のエントリー
「小沢一郎という男の野望」板垣英憲著 NO.6

第2章 熾烈! 一龍戦争
生い立ちの違いが政治姿勢に


 「一龍戦争」を見ていくとき、そこに橋本と小沢の違いというものがはっきり見えてくる。そこで、両者の生い立ちについて見ておこう。
 人の素性を決定するのは氏か育ちか。
 もちろんそのどちらも否定しがたい。狼に育てられた少年が保護され、人間社会に溶け込むことができるよう教育を受けたが、その少年は教育の甲斐もなく、ついに幼児のような頭脳のまま十数歳で死んだという話がある。
 人の素性もまた同じことが言えるとすれば、一龍戦争の場合にも、その両者の育ちの違いを知らなければ、その本質を理解することはできない。そこで簡単にこの点に触れておこう。

つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(月額1000円)
*「小沢一郎という男の野望」は、自民党時代の小沢一郎の足跡とエピソード満載です。是非ご一読下さい。

こちらも連載→四王天延孝陸軍中将の名著「猶太思想及運動」~板垣英憲が解説~No.5

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