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菅首相、仙谷官房長官、枝野幹事長、安住選対委員長らは戦機を掴めるか、官位打ちに遭って自滅するか

2010年06月08日 16時51分19秒 | 政治
◆「戦機」という言葉がある。日本海会戦に勝利した連合艦隊の東郷平八郎海軍元帥が、この書を遺している。勝つためのタイミングと訳したらよいであろう。菅直人政権が6月8日誕生し、いよいよ参議院議員選挙に突入する。しかし、通常国会を会期末16日で閉めて24日公示して7月11日投開票とするか、会期を2週間延長して、6月30日までとし、7月8日公示―7月25日投開票にずれ込ませるか、この判断を間違うと、戦機を失う危険がある。せっかく、鳩山由紀夫首相・小沢一郎幹事長が抱き合わせ心中的に辞任した効果が表れ、民主党が支持率を回復しているのに、これをミスミス逃してしまう。国民というのは、飽きっぽく移ろいやすい。国民は「初物好き」で、時間が経過していくとともに、飽きてくる。今現在人気が回復していても、次々に起こる出来事により、人気は衰えていく。回復した高支持率は、これから下降していくと見なくてはならない。政治の世界が一寸先が闇である以上、1ヶ月後にまで7高支持率が約束されていると思い上がり、安心してはいけないのである。麻生太郎首相が就任早々に衆議院を解散して総選挙に踏み切っていれば、政権を失うことはなかったと後悔していると言われているように、戦機は、めったに巡ってはこない。
◆やはり、生鮮食料品、野菜も魚も「旬」のうちに食さなくては味が落ちて、後は腐る一方である。政権も同様で国民が期待しているうちに、戦機を掴む必要がある。その戦機が、「今」であるのは、誰の目にも明らかである。それ故に、国民新党がこだわっている郵政法案は、この際、見捨てて、参院で民主党単独過半数の突破に必要な「60議席確保」を目指して主戦場に一気呵成に向かうべきなのである。
◆もし、郵政法案に足を取られていると、どうなるか。菅直人政権の閣僚と民主党役員の多くは、頭がよい政策通、弁舌さわやかな政治家揃いである。しかし、選挙となると違う。泥臭い、地道な努力家タイプで、他人のために汗をかき、カネを出し、手伝いの人足も出せる政治家でなくてはならない。この点になると、民主党の若い政治家たちは、あまりにも利口でスマートすぎる。簡単に言えば、秀才である。だが、小沢一郎前幹事長のような選挙の天才でなければ、資金力も貧弱である。まかり間違えば、与えられたポストに押し潰されて自滅に追い込まれる。
◆日本には、古くから、「官打ち」という恐ろしい言葉がある。源義経が、兄・頼朝に追討、殺されてしまうドラマや鎌倉幕府の第3代将軍・実朝が、公暁に暗殺された事件が代表例である。「官打ち」は、「官位打ち」ともいう。「高い位を授けて、殺してしまう」という意味である。高い官位を受ける側から見ると「身内から怨みを受けて殺される」あるいは「高い官位を受けて、重責に耐えきれずして結果的に殺される」という結末を招く。 昔の天皇や法皇、公卿たち(麻呂たち)は、源氏と平家を競わせたり、身内同士の殺し合い、同士打ちを引き起こさせる陰謀を込めて、高い官位を与える手法をしばしば取ってきた歴史がある。 源義経は、兄・頼朝の許可を得ずして、後白河法皇から官位を受けたがために、謀叛の疑惑を自ら招き、最後には追討、殺されてしまう。源実朝は、鎌倉武士の既得権益である「土地」を守る責任と義務を忘れて、朝廷と親密になることを求めて、高い官位を受けたたが故に、武士集団の陰謀に嵌まって公暁に暗殺されてしまう。官位を与えた朝廷は、これを「官位打ち」(官打ち)と称して、自ら手を血で染めずして、間接的に「実朝暗殺」に成功したという。「高い位」を得ることは、自ら「官位打ち」(官打ち)に遇うことを意味しているから、恐ろしい。さて、菅直人首相、仙谷由人官房長官、枝野幸男幹事長、安住淳選対委員長らは、戦機を掴めるか、官位打ちに遭って自滅するか。菅直人政権の閣僚・党役員は、これからの戦いを勝利に導くことができなければ、責任を問われて、窮地に陥らされてしまう危険を覚悟して、戦闘に臨み、奮戦しなくてはならないのである。
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