一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

387  大根を蒔くだけの雨希ひしに  千恵女

2011年10月06日 | 

(だいこんを/まくだけのあめ/ねがいしに) 

 

この句は、10月3日の朝日俳壇の稲畑汀子選の一句。評には

 

「大根を蒔くだけの一雨が欲しい作者。いざ降ると、大洪水を誘うほどだったのであろう。ままならぬ自然を託つ」とある。

 

この句の「希ひしに」は、「作者の願い通りにはならなかった」、という意味だが、降ったのか降らなかったのか、降ったとしてもどの程度降ったのか、は一言も言っていない。

 

確かに、評の通り①大雨が降ったのかもしれない。先日の12号、15号があったから、当然の解釈だろう。

そしてもう一つ、②何日も全く降らなかったのかもしれない。つまり、雨乞いの句かもしれないのである。

 

 

 

仙石原の湿性花園とススキ

コメント
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